カルチャー越えてショック。公衆トイレに垣間見る、あなたの知らないオーストラリア

2016.12.03 07:00 
LINEで送る
Pocket

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

IMG_36561 のコピー 2  
海外では珍しく、無料の公衆トイレが充実するオーストラリアのメルボルン。とある最新式公衆トイレの、あるサービスに言葉を失いました。

 

メルボルンの公衆トイレがすごい

こんにちは!極貧バックパッカー改め「オーストラリア出稼人」の植竹智裕(うえたけともひろ)です。現在オーストラリアのメルボルンで働きながら細々と暮らしております。

 

メルボルン(Melbourne)は、オーストラリア・ビクトリア州の州都で、ポート・フィリップ湾に面した港市。オセアニア有数の世界都市。「世界で最も住みやすい都市ランキング」6年連続1位(2011〜)。Wikipedia「メルボルン」「Melbourne」参照。

 

日本に居ても海外に居ても毎日生活から切り離せないのがトイレ。いい加減書くネタも無くなってきたので今回はメルボルンの公衆トイレについてご紹介します。

(連載「オーストラリアのワーホリは稼げるのか?​」バックナンバーはこちら

 

日本人がためらう世界のトイレ事情

一口にトイレと言っても国によって仕様が違います。こちらはバングラデシュの宿のトイレ。個室の扉の下部がを潜り抜けられるぐらい空いていたり、トイレットペーパーの代わりに水瓶と桶が置いてあったり…。
IMG_1504

ヨーロッパに行くと、公衆トイレがいちいち有料だったりもします。日本のようなウォッシュレット付きでクオリティの高いトイレは、海外ではそうそう見かけません。

あっても高級ホテルぐらいでしょうか(それゆえ僕は見た事がありません)。

 

海外にしては上出来なメルボルンの公衆トイレ

その1 地下の公衆トイレ

日本のように、コンビニでお願いすればトイレを貸して貰えるような便利さはありませんが、メルボルンでは街中でもちょくちょく公衆トイレを見かけます。こちらは地下にある公衆トイレ。ヨーロッパでは有料でよく見かけるタイプですが、メルボルンでは無料で利用出来ます。
 IMG_3689[1]

 

清掃も行き届いているのでそんなに汚くありません。大変結構な事です。日本ではあまり見かけなくなった壁式小便器(もちろん男性用)が今でも多く見受けられるのも文化の違いですね。
IMG_3690[1]

 

その2 公園にあるタイプ

こちらは公園のそばによくあるタイプの緑色のトイレ。街中より清掃の頻度が少ないためかゴミが散乱している場合もありますが、男の僕からしたら特に気にせず使えるレベルです。
IMG_3797[1]

 

中でも特に印象的だったメルボルンの最新型トイレ

そして、僕がちょっとだけ考えさせられたトイレがこちら。メルボルンの街中で時々見かける、銀色の最新型トイレです。
IMG_3656[1]

 

車椅子対応で、外に「空室」「使用中」を示すランプが備え付けられていて、ボタンを押すと扉が自動で開くタイプです。
IMG_3784[1]

ここまでは日本によくある多機能トイレと同じなのですが、内側からロックをかけた途端、個室内に音楽が流れます。

落ち着いて優雅に用を足してもらう為の粋な計らいなのかも知れませんが、果たして必要な機能なのでしょうか? ちなみに曲はCarl Doy の What The World Needs Now(世界が今求めるもの)

便意を催して飛び込んできた利用者にとっては納得の選曲です。

 

自動トイレットペーパー

いざ用を足した後にもちょっとした衝撃が襲います。普通、トイレットペーパーは好きなだけ捲くり取る事が出来ますが、何故かこのトイレのペーパーホルダーにはボタンが付いていて、押すと自動でトイレットペーパーが出てきます。
IMG_3786[1]

 

でも出てくるのは、微妙に足りるけど心細い長さだけ。エコなのは結構ですが、ウォッシュレットとかではなく、こんな所にお金をかけるのかと用を足す度に不思議に思ってしまいます。
IMG_3789[1]

 

「流す」ボタンが無い

使い終わったら、ちゃんと流すのがマナーですよね。しかしこのトイレには、「流す」ボタンがありません。戸惑いつつも、もういいやと諦めて手を洗うと…
IMG_3791[1]

背後で水が流れていました。洗面台で手を洗うと便器の水も流れる仕組みだそうです…。このめちゃくちゃ分かりづらい連動機能も、果たして必要なのでしょうか?

 

メルボルンの最新トイレの、心遣いの極み

なんと注射器を捨てる箱までありました。中には使用済みの注射器がぎっしり……。
IMG_3792[1]

ドラッグ中毒者がそこら辺に捨てた注射器に誤って人が触れないように、延いてはそういうトラブルによって、HIVや肝炎などの感染症の拡散を抑える為のようです(むしろ密室に置いたら「ここでドラッグを打って下さい」と薦めているような気もしてしまいますが)。

薬物を厳重に取り締まっている日本に比べて、メルボルンの街中では何かを叫びながらふらついている人も多いので必要なのでしょうが、とにかくカルチャーショック。

 

こうして公衆トイレを後にした

IMG_3656[1]

 

ちなみにメルボルンの公衆トイレはセキュリティーの関係で、10分以上ロックされたらアラーム音と共に勝手に扉が開くらしいです。

10分以上の長丁場になりそうな方は、志半ばであられもない姿を晒す羽目になるかも知れませんので何が何でも10分以内に収まるように心がけましょう。

 

公衆トイレに垣間見た価値観の違い

BGMに電動トイレットペーパー、連動式の手洗い場に、注射器捨て場。こんなに仕掛けがいっぱいのメルボルンの公衆トイレは、設置や維持に結構な額のお金がかかっている事でしょう…。

 

訳の分からない仕掛けにお金を使ってないで、ウォッシュレットのひとつでも付けてくれた方がよっぽどありがたい…

 

…日本の便利で快適なトイレ事情を知ってしまっているからこそ、そう考えずにはいられません。トイレ一つを取ってみても、オーストラリアと日本の価値観は全く異なっているのかも知れませんね。

(連載「オーストラリアのワーホリは稼げるのか?​」バックナンバーはこちら

 


2018rank
The following two tabs change content below.
植竹 智裕
1986年、東京都多摩市生まれ。会社を辞めて早5年、世界一周・旅行記出版を夢に俳優業など手を出しつつゆるやかに資金を貯めてきた植竹、ついに日本を飛び出し世界から色々な体験記をお届します! 帰国後のお仕事のご相談もお待ちしております!旅のオフショットはインスタで。ブログTwitter

脳内トラベルメディア - 世界新聞

世界新聞の最新情報をゲット 世界新聞の最新情報をゲット


2018rank

crownRANKING

24時間記事ランキング TOP10

月間記事ランキング TOP10

累計記事ランキング TOP20