今、ベルリンの壁の前(イーストサイドギャラリー)にはフェンスが設置されて異様な雰囲気…。一体なぜ…?
編集部のがぅちゃんが、ベルリンの壁で見た残念な光景についてレポートします。
1.3kmに及ぶベルリンの壁が見ることができ、年間300万人の観光客が訪れるイーストサイドギャラリー。かつて東西に分断されたドイツにおいて復興のシンボルでもあるこの場所は今、ものものしいフェンスが設置され異様な光景が広がっています。それが僕には、何とも皮肉で残念に思えてしまいました…。
イーストサイドギャラリー
21カ国から118人のアーティストにより描かれたベルリンの壁が、1316メートルに渡って続くギャラリー。屋外に残るベルリンの壁としては最長で、毎年300万人以上もの観光客が訪れる。Wikipediaより
異変が起こる前のイーストサイドギャラリーの様子。しかし現在は…
壁の前にはフェンスが立ちはだかり、異様な光景が広がっています。1.3キロの壁はほぼ完全にフェンスで囲まれていました。
「完全防備」という感じで、タダ事ではない様子です…。フェンスをよく見てみると壁紙が貼ってあります…
「壁の外観を傷つけたり汚すことは禁じられています。違反者は処罰されます」と書かれています。
一体どういう事なのでしょうか…。
イーストサイドギャラリーは、2009年に200万ユーロ(約2億5600万円)を投じた復旧作業が行われました。しかし、今日でも壁を傷つけたり落書きしたりする人が後を絶たず、未だに損害を被っているようです。その結果、このままでは壁が完全に破壊されてしまうということで、2015年11月5日、市はフェンスを設置するという判断に至ったようです。The Guardian、AFP NEWS参照
つまり、身勝手な破壊行為のせいで、やむなくこのフェンスの壁が出現してしまったのです…。
こちらが傷つけられたイーストサイドギャラリーの壁画の一例。
before
after
壁自体がいくら綺麗になっても、その前に立ちはだかるフェンスがどうしても邪魔に思えてしまいました…どうもスッキリしません…。
壁の崩壊を記念した場所に、あえてフェンスという壁を作らければならない状況を目の当たりにし、何とも皮肉に思えてしまいました。人為的な破壊行為が終わらない限り、どんなに壁が綺麗になっても、見た目は悪いままというのはなんとも残念な話です…。
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