最近、旅にまつわるスタートアップが増えています。彼らはどんな想いでそのサービスを運営しているのでしょうか。旅のコレクション共有サービス・Compathyが実現したい旅のかたちとは。
以前、「旅を渇望する」会社・ワンダーラストに行ってきたで茶番劇に付き合ってもらったCompathyが、「素敵なオフィスに引っ越した」というので、お邪魔して、社長の堀江さん(上写真)にいろいろ聞いてきました。今回は茶番ナシです。
カウチの衝撃
ーーそもそもCompathyを始めようと思ったきっかけは?
以前、ジャカルタに一人旅に行く際に、カウチサーフィン(ホームステイマッチングサービス)の存在を知りまして。実際利用してみて、「こんな国際交流の仕方があるんだ!」って衝撃を受けたんです。
ーーどんな体験だったんですか?
ホスト(家主)が原付で、僕がジャカルタで行きたかった全ての場所に連れて行ってくれました。夜は、セブンイレブン(カフェみたいになっている)で、彼の友達も交えて2時間くらい溜まってみたり。カラオケにも行ったんですけど、日本のカラオケと全然違うんです。
ーーというと?
誰も座らないんですよ。みんな椅子の上に立ってクラブ状態なんです。その場にいたオランダ人(ホストの家に泊まっていた)と一緒に唖然としていました。これはもう、日本に帰ったら、自分がホストになろうって思いましたね。
前職では日本IBMで経営コンサルタントをしていたという、堀江健太郎さん。
自分で作っちゃおう
ーーそこからカウチサーフィンにハマったと?
気がついたら、(外国人を)200人くらい泊めてましたね。最盛期はひと月のうち20日は誰かしらが泊まっていました。当時、会社員だったんですが、上司をどうにか論破して9時〜5時で帰って、カウチがライフワークみたいになっていました。
ーー凄まじいですね。
外国人にリアルな日本を知ってほしいと思ったんですね。今でこそ「おもてなし」とか言われますけど、そうじゃないと。あえて満員電車に乗せてみたり、金曜の新橋に連れて行ったり……。
ーーそろそろCompathyを作ったきっかけを……。
ああ、そうでしたね。で、今度はカウチを広めよう!ということで周りの人間に勧めたんですけど、全然流行らなくて……(笑)。やはり、外国人を家に泊めるのって日本人にとってはハードルが高いんですね。でも、僕はもうネットを使った交流に目覚めちゃっていて……。
ーー自分で作っちゃったと。
カウチより、もっとフランクで安全に交流できるツールとして始めたのがCompathyなんです。
“Compathyとは?
Compathyは、アップロードされた写真の撮影日時・
資金調達→オフィス移転
ーーCompathyは、旅行記(ログブック)を作成・閲覧する機能がメインのようですが、今後の展開は?
理想としては旅のSNSのようなサービスを描いています。ログブックはそれを実現するための土台という位置づけですね。
ーー土台とは?
(他のユーザの)ログブックを元にして、サイト内で旅程が簡単に作れるようにします。また、その旅程を他のユーザと共有できるようにして、例えば、その旅程を見た友達の友達が「だったら僕のウチに泊まりにおいでよ!」みたいなことが可能になる。これなら安心して泊まりに行けます。
ーーところで、最近大きな動きがあったそうですね。
はい。ベンチャーキャピタルから大きな資金調達をしまして、オフィスも移転しました。
前回(2014年1月)訪れたオフィス。この時は、コワーキングスペースの一角を間借りしていた。
今回(2014年7月)移転したオフィス。明らかに規模が拡大していることが伺えます。
壁には知り合いのアーティストがCompathyをイメージして書いたという画が。
海外旅行に行ったスタッフがお面を持ち帰るのが恒例になっているとのこと。
そうじ当番に社長が入っています(笑)
取材中も開発スタッフによるミーティングが行われていました。仕込んでないですよ(笑)
実現したい世界
ーー堀江さんがこのサービスで実現したい世界ってどんなのですか?
人のつながりがあれば、何でもできると思うんですよ。例えば「シンガポールでスタートアップを訪ねたい」と言えば、自分の友達にツテはなくても、友達の友達にはあるかもしれない。そんなきっかけで旅をする人が増えて「旅なんて誰でもできるじゃん」って、ハードルが下げられたらいいなって思います。
Compathyは現在社員4名、アルバイト3名、インターン12名ほどで運営されているそうです。
8月31日まで、1万円分の宿泊券を応募者全員にプレゼント!Airbnb × Compathy夏旅応援キャンペーンをやっているそうです。この機会に登録してみては!?
文・写真:デスク
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