北朝鮮側から軍事境界線に行ってきた

2014.06.05 12:00 
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シリーズ「北朝鮮3泊4日ツアー」の第5回は「板門店・開城観光編​」編。韓国側から多くの観光客が訪れる板門店に北朝鮮側から行ってみました。

 

旅するライター三矢です今回は 韓国との軍事境界線がある板門店と、国境の街・開城に向かいます。開城は2013年「開城歴史遺跡地区」として世界遺産登録された歴史ある街でもあります。


シリーズ第1回「入国編」、2回「ホテル編」、3回「平壌市内観光編」、4回「料理編」は下記から。

1 北朝鮮に列車で入国してみたら期待を裏切らない風景が待っていた
2 北朝鮮の超高級ホテルに泊まったら、日本円が使えた
3 北朝鮮ツアーで強制的に連れて行かれるピョンヤンの観光名所10
4 韓国料理と違う!北朝鮮で食べておいしかった料理8つ

 

高速道路で開城へ

開城までは高速道路を通ります。
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前を見ると人が大勢います。なんで高速道路なのに人がいるの!?とよく見ていると、どうやら滅多に車も通らないのに、大勢で雪掻きをしています。
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以前は夜行列車に乗って開城まで行っていたそうですが、この高速道路ができたおかげで日帰りで開城観光ができるようになったそうです。
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韓国との軍事境界線・板門店

約2時間という話でしたが3時間超かかって韓国との軍事境界線・板門店に到着しました。この周辺は写真撮影が禁止されているエリアも多く、軍人が沢山いるので緊張します。
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まずは軍人から軍事境界線についての説明を受け、非武装地帯に入っていきます。まずは板門店の地図の説明。DSC_8155

 

続いて朝鮮半島全体の地図を使って説明してくれます。
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 写真はありませんが、軍人の護衛(と言うよりは監視というイメージですが)付きで軍事境界線に進みます。

 

まず立ち寄ったのが停戦交渉会議場です。
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この建物の中で、朝鮮戦争の停戦についてどのような内容の会議がどれほど沢山開かれたか説明を受けました。
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続いて停戦協定署名場に移動します。こちらが朝鮮戦争の停戦合意書に調印した建物です。
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ガイドの説明によると「アメリカは簡易的なテントで調印式を行うよう提案したが、金日成主席は共和国があのアメリカを撃退したのだから、しっかりした建物で調印式を執り行うべきであると主張し、3日でこの建物を作り上げた」のだとか。

 

建物の中はこのようになっています。
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国連の旗。ガイド曰く「アメリカはアメリカが負けたと認めたくなかったので国連の旗を持ってきたが、あまりにその場にいるのが恥ずかしく、早く帰りたくて仕方がなかったため、旗を持って帰るのを忘れていった」とか。そのため、いまだこの停戦協定署名場に残されているそうです。
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こちらが朝鮮戦争の停戦合意書。
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建物の中には調印式の様子などの写真が展示されています。
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軍事境界線の少し手前には金日成主席の直筆記念碑が建てられています。
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いよいよ軍事境界線

軍事境界線上には軍事停戦委員会本会議場が建てられています。建物の色が白と青二種類ありますが、青い建物を韓国が、白い建物を北朝鮮がそれぞれ管理しているのだとか。
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軍事停戦委員会本会議場の中。韓国側から入ったことのある人も多いのではないでしょうか。この建物の中で、朝鮮半島統一に向けた会議が今現在も執り行われています。手前のテーブルの上にあるマイクのケーブルが、軍事境界線をあらわしています。
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世界遺産「開城歴史遺跡地区」観光

開城市には高麗王朝時代の遺跡が多数残されており、2013年にUNESCOの世界文化遺産に登録されました。

 

善竹橋

ここは、李氏朝鮮を開かんとする李成桂と対立した鄭夢周が、李成桂の息子に暗殺された場所です。
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赤い部分は、その時の鄭夢周の血痕がいまだに残っているという言い伝えがあるとか。(少し分かり辛いですが、欄干の影がかかっているところです)。
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高麗成均館

こちらも世界遺産の構成資産である高麗成均館。門の文字は金日成主席の直筆だそうです。
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高麗時代の伝統的な建物が残されています。
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こちらが門のアップの写真。
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この建物は高麗時代の教育機関の遺跡で、中は高麗博物館になっています。
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高麗時代の遺跡の地図がありました。開城のかなり広域に広がっているようで、高麗王朝が如何に栄えていたかが窺えます。
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門の梁のアップ。
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この建物の中が博物館になっています。
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中には高麗時代の王宮の復元模型や、
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当時の道具などが展示されています。
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こちらは当時の武器。
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展示品の量はあまり多くありません。
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こちらが当時の衣装。位によってこんなにもデザインが違うことがよくわかります。
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博物館の建物の前には一対の龍の彫刻が。片方が雄、片方が雌だそうです。
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皇帝陵墓の再現模型。
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中の装飾も再現されています。
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建物自体は中々趣がありました。
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王建王陵

王建王陵に向かうため、何もない田舎道を進みます。
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王建王陵の門が見えてきました。
 
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門。立派です。
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奥のこんもり膨らんでいるところが陵墓です。この墓に眠っている王建とは高麗の建国者の名前です。門の形、建物の配置など中国の皇帝陵墓の影響を強く感じます。
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参道には様々な石像が。片側は武人、
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もう片側は文官です。
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王陵を守護する虎の石像。
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全6回にわたった北朝鮮ツアーも次回で最終回です。次回は出国と、僕が北朝鮮に行って感じたことについて。

 

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三矢英人
1986年神奈川県生まれ。住所不定無職。日本地ビール協会認定ビアテイスター、米国公認会計士(Inactive)。行きたいところに行き、見たいものを見て、食べたいものを食べ、飲みたい酒を飲む、がモットー。三度の飯より酒が好き。 HP: my pace, my life Twitter: hideto328

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