悪名高きデリーのぼったくり旅行会社をお仕置きしてみました。
	デリー名物「ぼったくりのベルトコンベア」
インドといえば、詐欺やぼったくり被害とともに語られることも多いですが、中でも旅行者の間で悪名高いのが首都・デリー。当時、地球の歩き方 に約2Pを割いて被害談や対策が掲載されていたほどです。
「自分だけは大丈夫」と鼻で笑っていた僕でしたが、気がつけばデリーのぼったくりのベルトコンベアに乗せられていました。
そんなデリーのぼったくり旅行会社の手口を暴くとともに、ちょっと遊んでみた話です。
	「予約センター」という名の「旅行会社」に潜入
	デリーのコンノートプレイスという繁華街にある、「鉄道予約センター」(写真)と呼ばれる場所に連れて来られた僕は、思わず苦笑しました。
	そこにあったのは、どっからどう見ても「旅行会社」。踵を返しかけて、
	待てよ…と。
	「ちょっと遊んでみよう」
	僕は「鉄道予約センター」の扉を叩きました。
	数時間で総勢5人に騙される
	本稿のクライマックスは前述の「鉄道予約センター」での茶番劇なのですが、事前知識としてぼったくりのベルトコンベアに乗ってここに運ばれて来るまでのことをざっくり書いておきます。あの日起きたことをぜんぶ書いたとしたら、あと3本は記事が書けます。
	すべてはその日の朝、ニューデリー駅に切符を予約しにいくところから始まりました。
・駅前でおじさん1に「予約はこっちだ」と駅ではない建物へ
・駅ではない建物でおじさん2に「ここでは当日の切符しか買えない」と言われる
・おじさん2が勝手につかまえたリキシャ(おじさん3)で駅から離れた場所にあると言う「予約センター1」へ
・「予約センター1」でおじさん4が法外な値段をふっかけてきたので外へ
・おじさん5が「あそこはぼったくりだから」と声をかけてきて「予約センター2」へ
	何でこんなのに騙されんのって思います?僕もおかしいとは思っていました。「地球の歩き方」には駅で切符が予約できるって書いてありましたし…。
	でも、初めての土地で「予約センターが別にある」って言われたら、そういうものなのかなって思いますよ。
	巧妙!ぼったくりツアーへの導き方
※価格はすべて2011年当時
そんな経緯で「予約センター2」に乗り込みました。中はいくつかのブースに分かれていて、ひとつに小綺麗なおじさん(上)が座っていました。
「ヨウコソ!ニホンジンデスカ?」
開口一番、これです。公共機関の人間がこんな対応をする訳がありません。
僕は切り出しました。
	「ジャイプルへの切符がほしいんです」
	パソコンを叩きだすおじさん。
	「明日はもうない」
	「ひぇ~そこをどうにか…」
	あえてひ弱な日本人を装います。
	再びパソコンを叩きだすおじさん。
	「キャンセル待ちならある」
	「え?ほんとですか!?いくらですか?」
	「700ルピー」
	駅で買うと200ルピー(約370円)です。
	「高いなぁ~お金ないんですよ…」
	「ジャイプルの後はどこへ行くんだ?」
	「えーっと、ジョードプル行って、ジャイサルメール行って」
	「ジャイプル→ジョードプル→ジャイサルメールの3連チケットなら明日あるぞ」
	3連チケット?初めて聞きました笑。
	「いくらですか?」
	「80ドルだ」
チケットない→連続チケットならある→ホテルも合わせてツアーを組まされる
デリーでは高額ツアーを組まされる被害が多いのですが、こういう手口だったのです。予約センター1でもほぼ同じ手口でした。
	デリーのぼったくり旅行会社はどこまでアレンジしてくれるのか!?
そろそろお仕置き開始します。
	「あの、僕、トラが見たいんですよ」
	「トラならRanthambhorにいる」
	「ツアー組めます?」
	「400ドルだ」
	車チャーターしたとしても、インドではありえない金額です。
	「それより、お前、明日のチケッ…」
	「あの、僕、インドの次にグリーンランドに行くんですけど、チケット手配できます?」
	「グリーンランド?」
	「ほら、デンマークの。でっかいとこですよ」
	さすがに苦い顔をするおじさん。それでもどこかへ電話をかけはじめました。
	電話越しに「グリーンランド」とか何とか言っています笑。
	「どうでした?」
	「777ドルだ。」
	あれ?結構安い…笑
その他にいくつか要求してみた結果は下記の通り。
	・ムンバイ→ジンバブエ(アフリカ)の航空券手配=555ドル
	・ジンバブエでのツアー手配=不可能
	・50カラットのダイヤモンド手配=不可能(南アフリカへ行け)
	・インドガ―ルの手配=不可能
	「ドラゴンツアー組めますか?」
	「お前、鉄道の切符はどうするんだ?そろそろ決めてくれ。俺たちはゴハンを食べに行く」
	「最後にひとつだけいいですか?」「僕の友達が言ってたんです。インドのどこかにドラゴンがいるって」
	キョトンとするおじさん。
	「僕どうしても見たいんです。ツアー組めます?」
	「ん?ドラゴン?」
	「ほら、こういうヤツですよ」(カキカキ)
すると、おじさんはニヤリと笑って言ったのでした。
「デカめの蛇ならバンガロールにいるぞ」
ちなみにその後、ニューデリー駅で翌日のジャイプル行きの切符を難なく予約できたのでした。
歩き方は正しかった。インドのお供に。
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