スペインのカナリア諸島の、とある熊系ゲイバーのお話です。記事中にはゲイのおっさんしか登場しません。(未成年者にとって不適切な表現が含まれる場合があります)
こんにちは、あば擦れパンダです。LGBTのGです。(アジア人の熊系ゲイをパンダと言います)
連載2回目となる今回は、熊系ゲイが集まる熊系ゲイバーについてのお話です。
ゲイバーで襲われるだと?(余談)
いきなりですが、あば擦れパンダはおこです。
面白半分に語られる「ゲイバーで襲われた」系の話にはうんざりしています。
なぜなら襲われないからです。(本当に事件性のあるものは別として)
「襲われた=アタックされた=モテた」という事だと思うのですが、そんな都合のいい事は毎回起こりません。
むしろ襲われたら超ラッキー。
(あと、ゲイだからといって男性なら誰でもイイわけじゃないですからね。誰でもイイわけじゃないというのは、誰しもが同じです)
アバズレのパンダですら、滅多に襲いませんし、襲われません。
野生のクマのほうがよっぽどヒトを襲います。
あったとして「この人アリだな」→「話しかける/られる」くらいです。
(というか、ナイトライフでこういうギャンブル要素をささやかな楽しみとして噛み締めているのは、ゲイだけではないはず)
いきなりゴチャゴチャうるさいし話もそれてごめんなさいね。
とにかく今回のテーマはゲイバーです。しかも割とマニアックな「熊系ゲイバー」です。
「ゲイバーにもいろいろあるんだねー。それで?」くらいに思ってもらえれば本望です。
(※世のゲイを代弁しているわけではありませんので悪しからず)
では本題へ。レディゴー。
「熊系ゲイ」に特化したゲイバー
ところで前回、世界中からゲイが集まるスペインのショッピングモール「ジャンボセンター」について紹介しました。
ジャンボセンターには、おじ(い)さん同士で楽しめるゲイバーや、
若者同士で楽しめるゲイバーがあり、多様なゲイのニーズを満たす人気ゲイスポットです。
今回は、そんなジャンボセンターに存在する「熊系ゲイが集うゲイバー」を紹介します。
関連記事 >> 世界からゲイのおっさんが集うスペインのショッピングモールに行ってきた【Yumbo Center】
補足:熊系ゲイって?
ゲイは外見によって様々なタイプ(属性?)に分類できます。そのうちの一つが「クマ系」です。
ゲイコミュニティにおける熊系(くまけい、英語: Bear)は、体毛や髭の濃い年嵩の同性愛・両性愛の男性を指す。
ズングリとした体型である場合もあるが、必須条件ではない。
非常に男性的な外見の持ち主で、ゲイが好む男性像の典型とされることもある。
Wikipedia「熊系」より。
熊系ゲイの方達の写真。
実際は熊系ゲイの中でもさらに細かく分類されるのですが、長くなるので説明を省きます。(気になる方はこちら)
…ようするに、
「熊系ゲイバー」とは、上の写真のような熊系ゲイをターゲットにしたゲイバーのことです。
ジャンボセンターの熊系ゲイバーへ
チャイニーズレストランが並ぶ一角に例の熊系ゲイバーは存在します。
こちらが熊系ゲイバー「BÄRENHÖHLE」。ドイツ語で「熊の洞穴」という意味です。
屋根にはレザーを着たクマのイラスト。エロ可愛いですね。
店の前にはゲイではない通行者もたくさん。
では中へ入ってみましょう。
熊系ゲイバー「くまのあな」の様子
端の席からの眺めはこんな感じ。開店直後なので客は少なめです。
カウンター越しに注文するオーソドックスなゲイバーです。
ほのかに淫靡な気配がイイ感じです。どことなくスナックっぽいです。
団らんしたり、狩りしたり
団らんする「熊系」なおじさんたち。
…と思いきやレザーの兄貴も。
レザー兄貴とおじいさんの2ショットが見られるのもジャンボセンターの熊系ゲイバーならでは。
ちなみに奥に映るこのかた…
ドラァグクイーンです(右です。念のため)
ドラァグクイーンはどこかの店のパフォーマーなので、何かの宣伝をしに来たと考えられます。
でもレザー兄貴は確実に狩りに来てましたね。狩られたいのかもしれませんが。
ジャンボセンターがバカンスの観光地ということもあってか、熊系ゲイバーと言えど色んなタイプのお客さんがいます。
ハッピーアワーとコンドーム
カウンターのサン・ミゲルのビールサーバーの横には…
コンドーム。コンドームのあるゲイバーは意識高めです。(ここはハッテン場ではありません。念のため)
他にも、ゲイ向け現地観光ガイドや、ドイツのゲイホテルの広告なども。(ドイツ人旅行者が多いため※詳細)
こちらはハッピーアワーの告知。
ちなみにこのハッピーアワーは本当にハッピーでした。
20時開店〜22時まで、ビール一杯(200ml)が1ユーロ(約120円)。
つまりビール1リットル5ユーロ(約600円)です。
ハイボールとかのカクテル一杯で約8ユーロ(約960円)なので、それに比べたらお得です。
店内のBGMはゲイポルノ
サン・ミゲルのビールサーバー越しに見えるのは…
ゲイポルノ。ヨーロッパのゲイバーあるあるですが、一応これには意味があります。
というのも、上映されているゲイポルノで店のコンセプトや客層がある程度わかります。
このゲイバーで上映されていたゲイポルノは「デブ専系:筋肉系」が「4:6」の割合。
これにより「熊系だけどデブ専よりは普通体系寄り」という、この店の趣向が感じ取れます。
音楽で例えると「洋楽好きだけどロックよりはR&Bが好き」みたいな感じです。
(レザー兄貴やドラァグクイーンが顔をのぞかせるのもうなずけます)
…ちなみに、
個人的な意見ですが、ゲイバーには「ゲイポルノBGM」が不可欠です。
なぜならこれによって、分別と良識のある大人が大真面目にド下ネタを語れる空間が生まれるからです。
(例:各国の移民政策→乳首ピアスの賛否→○○に○を差し込んで○○する快感…と、議論が変遷)
あながち無きにしもあらずの淫行論です。オーライオーライという具合に話が進みます。
ゲイポルノBGMが生み出すややエロな空間は、とにかく気持ちいいのです。
しばし飲む(ゲイバーで襲われる?へのアンサー)
客が増えてきました。(MAX15人くらいでしょうか、比較的狭いゲイバーです)
クマさんのコースター立てを眺めながら、ぼちぼち飲みます。
左のおじさんはスウェーデンの地質学博士だそうで、カナリア諸島の地質と私の体を賞賛していました。(※ここはカナリア諸島)
しかし狩りには至りませんでした。
…仮に、
ヘテロセクシュアルの男性(女性が好きな男性)が面白半分でここに来て、おっさんに外見を褒められたとします。
その男性からすれば「ゲイのおっさんに狙われた」という衝撃に変換されるのかもしれません。
でもきっとおっさんは狙ってません。「髪型変えたー?似合ってるやーん」くらいのノリで言葉をかけただけです。
襲う気なんてさらさらないんですね。
…だから私の狩りもうまくいかないわけです。まあこれが現実です。
どうしても主張しておきたいこと
狩るか狩られるかの最中(というか入店した時から)、ずっと気になっていました。
このゲイバーのクマの多さにィ!!!!
引くくらいクマだらけなんですよね。
目に前にクマ!
見上げるとクマ!
頭上にもクマ!
壁一面クマ!!!
そういえば入り口にもクマ!
カウンターにもクマ!
棚にもクマ!
ボトルが突き刺さってるぜ!!!
・・・
熊系というかクマ系
もうお分かりの通り、ここは紛うことなき「くま/熊/クマ」系ゲイバーなのです。
今まで世界各国の熊系ゲイバーに行きましたが、こんなにかわいいクマ系ゲイバーは初めてです。
大人を通りこして子供のおもちゃ屋さんに来たのかと思えるレベル。
JKだってよろこんでくれそう。間違いなくインスタ映えするでしょうね。
まあ、おっさんしかいませんが。
大量のクマのぬいぐるみに囲まれた空間で、おっさん達が酒を飲む。
熊系ゲイバーだからこそ奇跡的に成立したシチュエーションとはいえ、クマとかゲイとか通り越してシュールでした。
まさかのぎゃんかわ路線を目の当たりにし、ちょっとカワイくなれた気がしました。
クマ系ゲイバー・BÄRENHÖHLE(クマのあな)の詳細
営業時間:毎日20時〜3時
ハッピーアワー:20〜22時
ホームページ:http://www.beargc.de/
ジャンボセンターへのアクセス
住所:Av. Estados Unidos, 54, 35100 Maspalomas, Las Palmas, Spanien
アクセス:グランカナリア空港からタクシーで約30分。ジャンボセンター周辺に宿泊地多数あり。
※日本からグランカナリア空港までの直行便はありません。ドイツやスペインなどのヨーロッパ経由でのフライトとなります(スペインの都市からのフライトは約2時間半)
あば擦れパンダ
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