夫婦でイギリスにやってきた僕たち。田舎暮らしをする家庭で3週間ホームステイしてみて、あることを学びました。
夫婦でイギリス滞在
こんにちは! 新婚旅行で世界一周中のNO TRAVEL NO Life 改め、タビワライフの大地と涼です。
今回は、前回の記事で紹介したイギリスのホストファミリー「ジョン&ローラ」夫婦にインスパイアされたお話です。
イギリスでお世話になったホストファミリー、ジョン&ローラ夫婦
ジョン(右)とローラ(右2番目)は以前はロンドンでそれぞれ仕事をしていましたが、人生で本当にしたいことを考えた時、自分たちの手で「オーガニックファーム」を作りたいと思ったそうです。
そこからオーガニックファームを経営者の元に勉強しに行ったり、自分のファームにとって理想の場所を探したりと、本当にやりたいことに向かって突き進んで行ったそうです。
日本でも、都心を離れて田舎に移住する人が少しずつ増えているみたいですが、イギリスでもそういう流れが少なからずあるみたいです。
イギリスの田舎で暮らす
ロンドンから電車で3時間程離れた「ホニートン」という町から、さらに車で1時間ほど離れた山の中に彼らは住んでいます。
決して便利な場所ではありませんが、自然豊かでとても静かな場所です。
ジョン&ローラ夫婦はとにかく自分たちの理想のライフスタイルを追い求めて、それを叶えるために行動に移していきます。
ホニートンはこちら
家の様子
これはジョンたち家族が暮らす家です。
説明されるまでわからなかったのですが、トレーラーを改造して家にしています。
寒さをしのぐために外側に板を打ち付け、中には巻ストーブも設置してあります。寝室、リビング、キッチン、バス&トイレ、子供部屋があります。
「屋根はまだ未完成だからブルーシートで覆っているんだ」とジョンが笑いながら話してくれました。
これはコンポストトイレと言い、水を使わず微生物の力で排泄物を分解し、堆肥にしてしまう環境にも配慮したトイレです。
これも仕組みをネットで調べて、見よう見まねで作ってしまったそうです。この堆肥は今後ファームで活用していくことを考えていました。
オーガニックファームの様子
僕たちがお世話になった時期は、まだこれからオーガニックファームを作っていくという段階でした。
この広い山の斜面には鶏を放し飼いにするスペースを作るという構想を聞かせてもらいました。
この場所の草刈りを頼まれたのですが、2人が1日数時間やったところで全く終わりが見えない広さでした。
理想は素晴らしいけれど、ここにオーガニックファームを作るのは簡単なことではないし、できたとしても何年かかるんだろう…? というか無理なのでは…。
草を刈りながらも、僕はそんなことを思ってしまいました…。
大変なのはあたりまえ
ジョンたちと食事をしているときに僕たちが旅を終えた後、どんなことをしていきたいのか?という話になりました。
僕たちは2人のように自分たちがやりたいと思ったことを見つけて、それを夫婦でできたら最高だけどねという話をしました。
その後にすぐ「でも」と僕は言ってしまいましたが、ジョンたちはそれはステキなことだね!と優しく話してくれました。
「でも、それって大変なことだよね」と僕が言うと、ジョンは「そんなことは最初からわかっていることだよ」とさらりと言いました。
過程を楽しむ
ジョンたちと一緒に過ごす日が長くなるにつれ、この人たちは本当にオーガニックファーム作りを実現しようとしているし、試行錯誤の過程も楽しんでいるということを感じました。
デザイナーをしていたローラはロンドンで働いていた時のプロジェクトがまだあるということで、時々パソコンで作業をしていました。
でも体を動かして作業する方が好きということで、外で働く時は本当に楽しそうでした。
「Do you like DIY ?」
今日は、何の仕事をするんだろう?とローラに今日の仕事内容を聞きに行くと「Do you like DIY ?」と満面の笑みで聞き返されました。
彼らは鶏の飼育もしています。(育てた鶏を捌いて、パッキングして、販売するところまで全部自分たちでやってしまいます)
そこで、ジョン&ローラ夫婦が作っていた鶏の小屋作りを任されることになりました。
ローラから簡単な説明を受けると「あとは屋根の部分を作るだけだからよろしく!」という感じで僕たち2人に鶏小屋の制作業務は引き継がれました。
こちらが制作を任された鶏小屋
なんだか楽しそうと軽く「Yes!」と答えた僕たちでしたが、あまりにも本格的な作業で、工具の使い方すらまともにわかりません。
そんな僕たちを見かねて、ローラは「私たちも最初はそうだったの。色々失敗をして、だんだん上手になったのよ!」と出際良くインパクト(黄色のドリル)を使ってネジを押し込んでいきます。
その後もローラは自分の仕事をしなければいけなかったと思うのですが、任せるのが心配だったのか僕たちの様子をちょくちょく見に来てくれました。
DIYの楽しさを教えてもらう
少しずつコツをつかんできて、楽しさを感じていましたが、やはりこれを自分たちで全部やるには大変だなと感じていました。
「楽しいけど、全部自分たちでやるのは大変だね!」僕がそういうと
ローラは「それは大変よ。でも、前回より今回、今回より次回と、できることが増えていったり、上手くできるようになっていることがうれしいのよ。それに安上がりだしね!」と話してくれました。
正直、ここに来てもっと効率的にできることがあるんじゃないかと思うこともありました。
でも、彼らは体験することでその大変さを知り、失敗することで次への工夫を考えて少しずつ自分たちの理想を現実にしてきたのかもしれません。
そして、いつの間にか頭で先に考えて、面倒くさそうなこと、手間がかかりそうなことを避けるように選択していた自分たちにも気づかされました。
ジョン&ローラ夫婦と一緒に過ごして学んだこと
ジョン&ローラ夫婦は今日もオーガニックファームを作るという理想に向かって頑張っていると思います。
過程を楽しみ、自分で人生を作っていく…
まさに人生をDIYする彼らの姿を目の当たりにし、僕たち夫婦は背中を押してもらったような気がしました。
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