ネパールきっての祭「ティハール」の準備をするネパールの一家と時間を過ごすうちに、気づけばネパールの夫婦みたいになっていました。
こんにちは!新婚旅行で世界一周中のNO TRAVEL NO Life、大地と涼です。連載第17回目は、ネパールからお伝えさせていただきます。
トレッキングに挑戦すべくやってきたネパールのポカラという場所で、ひょんなことから「ティハール」というネパールのお祭りに参加することに!
その時一緒に過ごした、トレッキングガイドの一家との時間は忘れられないものとなりました。
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ネパールのお祭り「ティハール」は10月末から11月初旬にかけて5日間行なわれます。1日目は「カラスの日」、2日目は「犬の日」、3日目は「ラクシュミー女神の日」、4日目「牛の日」、5日目は「兄弟の日」という具合に日によって祈りを捧げる対象が変わります。
ティハールは別名「光のお祭り」とも言われ、この5日間は色鮮やかにライトアップする店舗や、音楽に合わせて踊りを披露するグループがたくさんいて街全体がとても賑やかな雰囲気になります。
お金の神様である「ラクシュミー女神」をお店にお招きするための絵も描かれていました。
トレッキングのガイドの仕事をしているディペンさん(左)も、もちろんティハールに参加します。
トレッキング予定の初日がティハール4日目の「牛の日」だったので、この日はトレッキングをせずディペンさんの実家に泊まらせていただくことに。
その翌日のティハール5日目の「兄弟の日」に一緒に参加することになったのです!
こちらがディペンさんの実家。トレッキングは十分にできませんが、僕たちはホームスティできることをむしろラッキーだと思い、快諾しました。
標高が1,000mくらいあるため空気が澄み、眺めが良くとても気持ちのいい場所でした。
トレッキングのスタートは翌日になったので、ディペンさんの家族とそれまでの時間を過ごすことに。
ご飯はディペンさんのお母さんが薪で火を起こして炊いてくれます。
夜はみんなでトランプ!ネパール式のゲームを教えてもらいました。
ディペンさんの家族は日本から来た僕たちを温かく迎え入れてくれました。ディペンさん以外は英語が喋れなかったので言葉が通じませんでしたが、目が合えばニコッと笑ってくれて、僕たちを歓迎してくれていることが伝わってきました。
いよいよティハール5日目「兄弟の日」当日。「朝ごはんまで山を見ていなさい」と言われたので、とりあえずそうすることに…。
そうこうしていると、ディペンさんの奥さんがお祭りで使う花の首飾りを作り始めました。庭に咲いていた花を自分で摘んできたそうです。
みんなが動き出すと、慣れた手つきであっという間に必要なものが揃い、お昼頃からゆっくりとティハール5日目「兄弟の日」のお祭りが始まりました。
この日はティハールの「兄弟のお祭り」とだけ聞いていた僕たちは何をするのか正直わかっていませんでしたが、ディペンさんに「2人もここに座って!」と言われるがままに、家族の輪に入れてもらいました。
ディペンさんのおでこにカラフルな粉をお姉さんが器用につけていきます。
それが終わるとなぜか次は僕の番。中央を縦にキレイに切り取られた葉っぱを額につけて、その部分にカラフルな粉を少しずつ縦につけていきます。
この時は何なのかよくわかっていませんでしたが、いつも優しいディペンさんが頭を強く押さえて「動かないで!」と言うのでされるがままの状態でした。
なにやら空気が変わったかのような神聖な雰囲気に…
気づけば、こんな感じに!先ほど作っていた花の首飾りもしてもらい、僕はネパールの伝統的な帽子をいただきました。
※後から調べると、この「兄弟の日」はお姉さんや妹さんが自分のお兄さん、弟さんの長生きや健康をお祈りするための日だそうです。
ディペンさんは「これで2人も兄弟だ!僕には日本の兄弟ができた。2人にはネパールの兄弟ができた。僕たちはこれで家族だ!」と言い出しました。
おととい初めて会って、昨日家に泊めてもらって、今日兄弟になったと言ってもらったことに始めは戸惑いましたが、自然と笑顔になってしまいました。
なぜなら、ディペンさんをはじめ、ディペンさんの家族の皆さんが本当に優しく、昨日会った時からずっと家族のように僕たちに接してくれていたからです。
なんだかんだで、改めて僕たちは兄弟!家族だ!と言ってもらえたことを本当に嬉しく感じました。
僕たちは日本とネパールという違う国に生まれ育ちました。そのため正直、ネパールのディペンさんの家には僕たちが育った日本の便利さや快適さはありませんでした。
しかし、ここにはごはんを家族みんなで一緒に食べたり、夜みんなで一つの部屋で過ごしたりする家族の温かさみたいなものが溢れていました。
家族を想い、家族の健康を願う気持ちは違う国に住む僕たちも同じですが、その大切さを改めてネパールの兄弟に教えてもらいました。
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