「稼げる」とワーキングホリデー旅行者に人気のオーストラリアでしたが、2016年7月からの所得税の引き上げなどにより、オーストラリアドリームも終了してしまうかも知れません…。
近況報告:オーストラリアに来て一番嬉しかった事
こんにちは!極貧バックパッカー改め「オーストラリア出稼人」の植竹智裕(うえたけともひろ)です。現在は南部のレンマークという地方都市で農民として働いています。
連載「オーストラリアのワーホリは稼げるのか?」バックナンバーはこちら
ライムファームで働く僕、今まで1日に収穫する量が2箱→2.5箱と推移して、遂に3箱作れるようになったのは前回ご報告した通り。それ以来、周りから英雄視されるべく、毎日3箱作っていますが、周りからは「マシン」と呼ばれ始めました。とても不本意ですが、運動オンチの僕が力仕事で賞賛される事なんてきっと二度と無いので引き続き頑張ります。
この仕事を紹介してくれたバッパー(宿泊施設)のオーナーさんに、3箱作れるようになった旨を伝えたら、自分の事のように喜んでくれてハグまでしてくれました。オーストラリアで働き始めて一番嬉しかった瞬間です。その後、シャワーを浴びながら一人で感極まってしまいました(笑)どんな仕事でも褒められたり評価して貰えた分だけやる気が湧くってもんですよね。
そんな感動に浸っていた僕ですが、この度、今後のオーストラリア生活を脅かすようなニュースが飛び込んできました。今回はこれからオーストラリアにワーホリに来ようと目論んでいる皆さんには是非注意して欲しい内容を3つご紹介します。
1・ビザ延長の手続きが面倒になった
これは2015年9月から変更になりましたが、ネットでの延長申請時にペイスリップ(給料明細)が必要になったそうです。
また、ビザを延長するには農業や漁業など指定された職種で88日間(もしくは同じ雇用主のもとで3ヶ月)の労働が必要ですが、週に605ドル以上稼がないと7日働いた事にはならないそうです。つまり、10日かけて605ドル稼いでも7日分しか働いた事にならないそうです。
僕の場合は同じファームで3ヶ月以上働けそうなので多分大丈夫(なはず)。
2・ワーホリ労働者の所得税が32.5%に上がる
ほんの数日前にニュースで流れたのですが、所得税がなんと32.5%に跳ね上がるそうです。100万円稼いでも32万円は税金で取られるという事です。
詳細→ワーキングホリデーに課税=日本の若者も悲鳴―豪┃Yahooニュース
毎日ヒーヒー言いながら働く僕の今の一日の稼ぎは195ドル(約15795円)。32%引くとおよそ133ドル(約10773円)しか稼げません。一大事。
でも、オーストラリアを出る時に税金還付の手続きをすれば、ある程度は戻ってくるので大丈夫……と思ったらこちらも大変な事になりました。
3・ワーホリ滞在者の税金還付廃止
今までは同じ住所に6ヶ月以上滞在すれば、「居住者」として払った所得税を返してもらう事が出来たのですが、こちらもなんと2016年7月以降、「いかなる場合もワーホリ滞在者は非居住者扱いになる」のだそうです。つまり払った税金は全て政府のものに……。
そもそも2月にオーストラリアに飛来した僕にとって、どう足掻いても7月までに「居住者」になるのは不可能。これじゃ、日本で所得税やら住民税やら徴税まみれで働くのとあまり変わりません。
オーストラリアドリーム終了の気配
「オーストラリアは稼げる」という期待だけを胸に飛び込んだ僕、既にビザ延長要件の半分の日数働いていますが、この先オーストラリアで日本に居た時以上に稼ぐのは厳しいかも知れません。
キャッシュジョブなら稼げるかも?
銀行振り込みの正規の仕事では無く、キャッシュジョブと呼ばれる給料手渡しの仕事であれば、何の記録も残らないので、もしかしたら今まで通りの手取りで働く事も出来るのかも知れませんが、果たしてどうなるかは7月になってみないと分かりません。
この先どうなるの?
ちょっとだけこの先の事を読んでみました。
「稼げる」という魅力が無くなる→オーストラリアに来るワーホリ労働者が減る→全国的に人手不足→大ブーイング→オーストラリア政府は困る→反省して税率を下げる
カナダ、イギリスでワーホリ再始動!?
今年で30歳になる僕。他の国のワーホリビザを申請するにしても今年・来年が最後のチャンスです。不幸中の幸いなのは、オーストラリアの延長ビザは31歳になる前に「国外から申請・取得」しておけば、取得から1年以内に入国する事を条件に再入国日から1年間滞在可能という事(eVisaセンターよくある質問ページ参照)
※オーストラリア国内から申請した場合は自動で継続延長になってしまうので要注意。
とりあえず来年2月まで1年間オーストラリアで働いて、来年は30歳でもギリギリ申請出来るカナダかイギリス辺りで1年働いて、上記の読み通りになればオーストラリアに戻って来ようかと思います。
どちらにしても日本で働くよりはいい経験になるはず……。当初目論んでいた700万円貯金は無理そうですが、一体どのくらい稼げるのかは引き続きご報告していきたいと思います(来年はもしかしたら違う国でのワーホリ日記が始まるかも……)。お楽しみに!
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