穴だらけだった小学校が今や…。途上国に学校を作るってこんな感じ!
今回はカンボジアで小学校を作るボランティアに参加したことをレポートします。「ボランティアで途上国に学校を作る」ってよく聞くけど、実際どんなかんじなんでしょう。写真と動画でご覧下さい。
参加するきっかけ
きっかけは、一昨年。友人の紹介により、カンボジアで小学校を建設する団体DreamLinkのイベントに参加。代表の小学校の建設にかける熱い思いに心を打たれたのがきっかけで、ボランティアへの参加を決意しました。
カンボジアで小学校を建設するDreamLink
任意団体DreamLinkは、2015年12月末から2016年3月までの3ヶ月間で、カンボジアのクラチェ州にある老朽化した木造の小学校を、コンクリート造りの校舎に建て替えを行うボランティア団体です。279(ツナグ)プロジェクトという名の下、279人からそれぞれ1口1万円ずつ寄付を募り、建設開始前の2015年12月には350人以上の協力者が集まりました。
カンボジアが学校を必要とする理由
カンボジアでは1970年代中頃、ポルポト政権により、教師や医師など知識を持った人が大量虐殺されました。また、内戦によって学校や教育制度も崩壊。貧しい家庭が増え、家の手伝いをするために学校に通えない、村に学校がない、学校があっても老朽化していて使えないなど、様々な理由により、今でもなお学校を必要としている村があるのが現状です。
カンボジアでは材料費や大工さんの人件費が日本と比べると格段に安いので、熱意のあるボランティア団体が懸命に学校を作っているといったところです。
えっ!これが小学校…?
首都プノンペンよりバスで4時間、シェムリアップより6時間のクラチェという街。そこからさらに車で1時間走ったところにあるのがターポン村小学校です。
そんな、村の小学校は、こちら!
最初見たときは、え?本当にこれが小学校なの?って思うくらい、簡素な造りでした。
中を見てみましょう。ご覧のとおり壁や天井は穴だらけです。
カンボジアでは5月〜10月ごろまでは雨季で、雨漏りなどで度々授業が中断、休校になるそうで、安心して子供たちが勉強できる環境をつくるために、新しい校舎に建て替える必要があります。
ボランティアをするとこんな1日を送ることになる
8:00
集ったボランティアがトラックの荷台にぎゅーぎゅー詰めになりながら、現場へと向かいます。
9:00
朝礼と、準備体操。おや?見よう見まねで、子供たちも体操に混じっています。
建設作業開始!みんなで声を掛け合いながら、セメントを捏ねます。
作ったセメントは、バケツリレーで運んで、そしてセメントをまた作っての繰り返し。最初は遠目から様子を見ていた子供たちも、徐々に打ち解けて、手伝ってくれたりしました。
外は毎日30度を越える猛暑。こまめに水分補給もします。手に持っているのはかき氷。建設に合わせて、村の人がかき氷屋さんを始めたところ、建設メンバーに大ヒット!お値段も1杯500リエル(約15円)
12:00
昼食。村人の手作りのご飯をみんなで頂きます。1.5ドルで、ご飯+おかず1品+お水を用意してくれていて、これも村人の雇用に一役かっています。写真は、豚肉とピーマンのどんぶり。味は少し薄めの中華風の味付け。
お昼休憩は、子供たちとサッカーやバレー、追いかけっこなどをして遊びます。
日本みたいに、TVゲームや、おもちゃなどは無くとも、いくらでも楽しく遊べます。
女の子たちは、輪ゴムをつないだ紐を、飛び越える遊び「ゴム跳び」をよくやっていました。
僕も挑戦!
13:00〜
休憩後も建設作業は続きます。
カンボジアの大工さんに教わりながら、レンガを積んだり、
重たい砂の詰まったバケツを運んだり。
そして夕方、日が落ちる前に片付けをして、みんなでまたトラックの荷台に乗り込んで、クラチェの街に帰ります。
宿はおのおのでゲストハウスに泊まったり、ルームシェアをして滞在しています。
夜は、参加は任意ですがみんなで夕食を食べます。
安くて美味しい料理に、楽しい仲間と共に乾杯!
学校づくりは重労働だけど楽しい
学校建設のボランティアはセメントを捏ねたり、土を運んだりかなりの重労働ではありましたが、みんなで声を掛け合いながら汗を流す作業は、本当に楽しいものです。また、大工さんや村の子供たちとあっという間に仲良くなれてしまう距離感の近さ。カンボジアの人たちは本当にフレンドリーです。
そして、建設メンバー同士の絆もとっても深くなります。時々メンバー同士で、恋に発展したなんていう話もあったりと(僕は残念ながらありませんでしたが。笑)みんなで仲良く、和気藹々と過ごしていました。
1日をまとめたムービーもご覧下さい。
学校がここまで立派に!
僕が参加した2015年12月末から1月上旬頃は、何もない状態から土台作りの過程でしたが…
だんだんと、骨組みができてきて…
レンガを積んで、モルタルを塗った壁が出来上がって…
2月末現在、壁を白に塗って、窓枠も出来ています。
新しい校舎ができると、子供たちが今よりもっと勉強できるようになり、教師になりたい、医者になりたい、幸せになりたい…。そんな夢を叶えていくことができ、やがてはカンボジアの未来を担っていくことで、きっと、支援のいらない国になっていくことでしょう。
3月半ばまで、現地での学校の建設は続きます。もしご興味があれば、直接ボランティアに行くもよし、関東では写真展や報告会なども予定されているのでぜひ、実際の学校建設の雰囲気に触れてみて下さい。
2/28(日)第2回Dream Link建設中間報告会 – 東京
3/15(火)小学校建設完成パーティー! – カンボジア
4/16(土)小学校建設大報告会!!! – 東京
普通の旅行では味わえないローカルな体験ができる「学校建設のボランティア」。あなたもぜひ、今後の旅の予定に組み込んでみてはいかがでしょうか?
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