ドラクエみたいなチベットの「塔の街」で出会った自称ガイドの青年。彼が読んでいたものとは…?
限定されたチベットのイメージ
チベットというと、どんなイメージをお持ちですか?日本にいると、中国に抗議する焼身自殺や、世界各地で「フリーチベット」と訴える人々の姿、ダライラマ14世の声明。そのくらいしか伝わってこないのが現状です。
「よくわからないけど虐げられている人達」
3年前、四川省を訪れた時のチベットへのイメージはそんなものでしたが、チベット人の素顔を垣間見た出来事がありました。
ドラクエ的な街・丹巴
四川省カンゼ・チベット族自治州の丹巴は日本の温泉街を思わせる山間の街でした。
丹巴はこのあたり。成都から351kmに位置します。
四川省にはチベット人が多く住んでいる地域(東チベットと呼ばれる)があります。そこではチベット自治区に入らずとも、お手軽にチベットを体験できるとあって足を伸ばす人も多いです。今回訪れた丹巴(ダンパ)も東チベットにあります。
成都の宿の管理人さんに「丹巴は塔がにょきにょき立っていて面白いよ〜」と言われた僕はドラクエ的な匂いを感じ、訪れることにしました。
つくしのような塔が500本
丹巴にある展望台から見ると、山肌につくしのような塔が50本くらい立っていて(Wikipediaによると562本)、ミステリアスというより可愛らしい光景でした。ちなみに、白いのは民家です。
宿で同室だった中国人と塔の側まで行ってみることに。
塔は側で見るとこんな感じ。大きいものだと30mはあり、かなりの存在感。
チベット人が共産党の会報?
塔の近くに行くと「塔に入るなら20元だよ」と青年が声をかけてきました。塔は誰かが管理している様子はなく、青年はいわゆる「勝手にガイド」なのでしょう。
青年はとても手際よく塔を案内してくれました。塔は「碉楼」と呼ばれ、その昔見張り台や、倉庫としての機能もあったとのこと。
気になったのが、青年は手に何か冊子のようなものを持っていて、僕らが写真を撮っている間などに読んでいるのです。
なんと、中国共産党の会報だそうです。
なぜチベット人が中国共産党の会報を読むのか…?
青年はそれ以上答えてくれませんでした。
青年が抱く夢
「さっき何話していたの?」
僕は同行した中国人に聞きました。
塔を去る前、彼と青年が何やら話し込んでいたのです。
「成都から北京までどれくらい金がかかるかって」
彼によると、青年はいつか北京や上海に行ってみたいのだそうです。彼は北京からここへ旅行に来ていました。
会報の真意は分かりませんが、少なくとも大都市への憧れは僕らが抱くものと何ら変わらないものでした。
チベット人である前に彼は「青年」なのです。
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