ネパールを近くに感じてもらうには?
デスクです。4月25日にネパールで大地震が起こったことは、ご存知だと思います。読売新聞の4月29日付けの報道によると死者は5000人を超えるそうです。
今回、旅するライターの武重さんから、ネパールについての記事を書いて「少しでも日本人にネパールのことを知ってもらいたい」という呼びかけがありました。
武重さんの記事→過酷な環境で美しく生きる人々がいる。震災前に出会った6人のネパール人を想う
ネパールといえば、インドのお隣であること、ヒマラヤトレッキングが人気であることなど、旅人にとってかなり身近な国だと思います。でも、特別な縁がない限り、ほとんどの日本人にとって「よく知らない」国なのではないでしょうか。僕もネパールに行くまでそうでした。
ネパールがどんな国でどんな人が住んでいるのかが分からないと、支援という発想も生まれにくいと思います。どうすれば、ネパールを近くに感じてもらえるのか?考えた末、首都カトマンズ(地震の被害が甚大だとされる)にある「桃太郎レストラン」について書きたいと思います。
ネパールは「これからの国」
僕が2011年にネパールを旅して感じたのは、「これからの国」なんだなということ。当時、首都カトマンズでも1日2〜3回は停電していたと思います。そして、大気汚染が尋常ではなく、街歩きから帰ったら、鼻の穴が真っ黒になっていてびっくりしたのを覚えています。
カトマンズで安宿街と言えばタメル地区。土産物屋やレストランが軒を連ねるここには、世界中から旅行者が集まり喧噪が絶えません。
安宿の蛇口をひねると錆くさい茶色い水が…。
これはインドとの国境に近いルンビニという街の郊外で撮った一枚。牛小屋だと思ったら、人が住んでいて絶句しました。物価の安さと人々の穏やかさに「ネパール最高!」などと浮かれていた僕は、現実を見せつけられた気分でした。
桃太郎レストランの醤油ラーメン
カトマンズ滞在中に通ったのがタメル地区にある「桃太郎レストラン」です。僕も行ってみて驚いたのですが、カトマンズにはたくさん(僕が確認しただけでも4〜5軒)の日本食レストランがあります。日本人旅行者の間で「桃太郎レストラン」は有名な存在のようでした。
お店はこじんまりとしていますが、店内に日本人のお客さんがたくさんいてホっとしたのを覚えています。日本人旅行者をはじめ、現地で働いている日本人のグループも見かけました。
メニューは定食、丼もの、うどんなどの定番をはじめ、なんと、酢の物やおひたしなんかもあって、驚きのラインナップでした。お金のないお腹を空かせたバックパッカーだった僕は、ラーメン+半チャーハン(当時約200円)を頼みました。
そして出てきたのがこちら。
煮干しがふんわり香る透き通ったスープ。あっさりだけど深みがあって、思わず唸ってしまいました。日本を離れて2ヶ月が経っていた僕には骨身に染み渡るようでした。まさかネパールでこれほど本格的なラーメンが食べられると思っていなかった僕は、シェフに感謝の気持ちを伝えたくて、厨房を覗いてみました。
日本への想いを感じずにはいられない
しかし、そこに日本人の姿はありませんでした。これほどのラーメン、きっと日本人が作っているに違いないと思っていた僕は拍子抜けしました。
ネパール人のスタッフに尋ねてみたところ、お店のオーナーはネパール人とのことでした。以前、日本に住んでいたオーナーが持ち帰ったレシピで料理を作っているんだそうです。
こうやって日本の味が受け継がれていることに、感動すら覚えました。なぜならラーメンは、日本への愛情を感じずにはいられないほど、繊細なものだったからです。
桃太郎レストランの無事を願う
異国で、日本のことを想ってラーメンを作り続けたネパール人がいて、現地の日本人の胃袋を満たし続けているという事実。僕らの知らないところで、同じように日本を想ってくれている人が、ネパール全土にきっといるはずです。
そして彼らが今、危機に直面しています。
日々、ニュースを通じてネパールでの惨状がアップデートされていきます。「桃太郎レストラン」のあるタメル地区も甚大な被害を被ったようです。
「桃太郎レストラン」の無事を願うばかりです。
#NEPALQuak A hotel in Thamel in Kathmandu, vanished completely leaving 50 people dead http://t.co/IaV5DKy2px pic.twitter.com/J51CjbAlWP
— Media Center (@infobencana) 2015, 4月 26
以下にいくつか募金先を載せておきます。
まずネパール国内に備蓄している物資を使い、仮設避難所に集まっている人々のための給水タンク、経口補水塩、亜鉛の錠剤、救護施設用のテントなどを提供しています。
本募金では皆さまの寄付額と同額を、Yahoo! JAPANからも寄付させていただきます。
みなさまの善意が2倍になる仕組みです。
ネパール赤十字社と国際赤十字・赤新月社連盟が実施する救援活動を支援するため、日本赤十字社は下記のとおり救援金(救援金名称「2015年ネパール地震救援金」)を受け付けます。
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