ドイツ初の世界遺産・アーヘン大聖堂で有名な街の「アーヘン」ですが、世界遺産をスルーしても十分街歩きが楽しめるのです!
こんにちは、南ドイツ在住のはるぼぼです。先日、ドイツ中西部の街、アーヘンに行ってきました。
アーヘンといえば、ドイツ初の世界遺産であるアーヘン大聖堂で有名な街。「大聖堂以外は特に何もないだろうから、世界遺産の大聖堂だけ見られればいいや」と思って行ったのですが、その予想はいい意味で裏切られることになったのです。
アーヘン(Aachenはドイツ連邦共和国の都市。ノルトライン=ヴェストファーレン州に属する。ベルギー、オランダ国境に近接しており、温泉地としても知られる。
ベルギーのフランス語圏に隣接していることもあって、フランス文化の影響を濃厚に受けている。フランス語名はエクス・ラ・シャペル (Aix-la-Chapelle)。
参照:Wikipedia「アーヘン」
日本でもよく知られている、世界遺産のケルン大聖堂があるケルンからも近いので、ケルンに行くならぜひアーヘンにも立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
アーヘンの旧市街に足を踏み入れて思ったのは、「街並みがベルギーっぽいぞ!」。アーヘンの街並みは、数年前にベルギーを旅したときに見た風景とそっくりで、私が日頃南ドイツで見ている風景とはまるで別世界なのです。
ドイツといえば、カラフルな木骨組みの建物が並ぶメルヘンチックな街並みを思い浮かべる人も少なくないと思いますが、アーヘンの街は日本人が一般にイメージするドイツの風景とは違っています。
それもそのはず。アーヘンはドイツで最も西に位置する街で、ベルギーはまさに目と鼻の先。陸続きのヨーロッパにおいて、国境周辺の街では、隣国どうしが互いに影響し合っていたり、両国の文化が混じり合っていたりするのですね。
アーヘンの旧市街の中心部には、ベルギーワッフルが看板メニューのベルギー風カフェも。これもベルギーに近いアーヘンならではといえるでしょう。
マルクト広場に面して建つゴシック様式の重厚感あふれる建物が市庁舎。かつては王宮として使われていたそうで、大聖堂での戴冠式の後、歴代のドイツ王や神聖ローマ帝国の皇帝たちが、ここで豪華な祝宴を開いたのだとか。
1950年以降、アーヘンはヨーロッパの政治や文化への功労者に与えられる国際カール大帝賞の授賞式会場ともなっており、内部の見学も可能です。
市庁舎の前にはカール大帝の像が堂々とした姿を見せています。中心部だけなら歩いて回れる小さな街ですが、カール大帝が愛した都としての誇りは今も生き続けているようです。
大聖堂広場を挟んでアーヘン大聖堂の向かいにある小さな通りには、小さな雑貨や手芸のお店が並ぶ通りがありました。店先のディスプレイがおしゃれで、歩いているだけで楽しくなります。
歴史的な街並みを残しつつ、現代の感覚を取り入れているアーヘンには絵になる風景がたくさんあります。
アーヘンのお土産といえば、名物の「アーヘナープリンテン(Aachener Printen)」というお菓子。柔らかいクッキーのような食感で、チョコレートでコーティングしたもの、動物をかたどってデコレーションしたものなど、種類もさまざま。
アーヘナープリンテンを売るお店はアーヘンのあちこちにありますが、1858年創業の名店「ノービス(Nobis)」がおすすめ。大聖堂の向かいにカフェ併設のゆったりとした店舗があります。
可愛らしい動物デザインや、おしゃれな缶入りタイプはお土産にぴったり。
街にはまったく期待せず、大聖堂を目的に訪れたアーヘンでしたが、重厚感と可愛らしさが同居する歴史的な街並みは歩いているだけでも心が躍りました。
また、日頃南ドイツで見ている風景とはまったく違う街並みを目にして、ドイツという国の奥深さに触れたような気がします。
世界遺産のアーヘン大聖堂だけではなく、ドイツのアーヘンには「もっと歩きたい」と思わせられる素敵な街並みがありました。
世界新聞の最新情報をゲット
RANKING