タイの屋台が仕入れの150倍で虫を売っていた話

2015.10.09 12:00 
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バンコクのカオサン通りに軒を連ねる虫屋台…。儲かっているのか気になったので、聞いてみました。

 

はじめまして。旅するライターYUKIです。

 

現在、公認会計士の最終試験結果待ちで、東南アジアを周遊しています。これまで会計、経営、経済を勉強してきたので、旅先で出会った謎ビジネスを徹底調査していきます。

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ラオスのお坊さんと

 

虫屋台は儲かっているのか?

日本にいると実感がないですが世界的にみると、2050年には人口が爆発的に増えて食料が不足する時代が来ると言われています(wikipedia参照)。

そこで今、専門家の間で注目されているのが、高タンパク低脂肪でかつ、安価で手に入るです。

 

僕が滞在していたタイでも、北部の少数民族には昔から虫を日常的に食べる文化があるそうで、バンコクのバックパッカーの聖地カオサン通りでも観光客向けに虫を売っている屋台があります。

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"Khaosan Road at night in 2012" by Michal Dokoupil – User: TypeC投稿者自身による作品. Licensed under CC 表示-継承 3.0 via ウィキメディア・コモンズ.

 

サソリ、クモ、ムカデなどが、150〜500バーツ(500〜1674円)くらいで売られています。

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それにしても、この虫屋台ってどのぐらい儲かってるのだろう…?気になったので調査してみました。

 

3軒の屋台に聞いてみた

平均値をとるため、合計3軒の屋台に聞いてみました。

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みんな快く仕入れ値や1日の売上などを教えてくれたのですが、10種類の虫を扱っているお店は、写真を撮るのに10バーツ(33円)、ムービーを撮るのに20バーツ(66円)とその都度お金を要求された挙句、回答を拒否されました…。しかし、愛想良く振る舞いながら後でちゃんと買うことを約束し、なんとか聞き出しました。

 

虫屋台ビジネスの全貌

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<仕入れ>
1日の仕入れ値=240バーツ(800円)

内訳
・クモ、ムカデ(5バーツ)×4匹=20バーツ
・サソリ(1バーツ)×20匹 =20バーツ
・バッタ、イモムシ、ミニカエル、タガメ、ゴキブリ大・小=200バーツ

 

<売り上げ>

1日の平均売上高=2500バーツ(8300円)

内訳 ※()内は(最初の言い値→値下げの限度額)
・クモ、ムカデ(500バーツ→300バーツ)×2〜3匹= 600バーツ〜900バーツ
・サソリ(150バーツ→100バーツ)×10匹=1000バーツ
・バッタ、イモムシ、ミニカエル、タガメ、ゴキブリ大・小=600バーツ〜1100バーツ

 

<粗利>

売上2500バーツ(8300円)−仕入れ240バーツ(800円)=2260バーツ(7500円)

 

1日の利益は4500円

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1バーツで仕入れたサソリを150バーツで売る…。このビジネスは驚くことに仕入れ値の100倍の値段で売っているのです。

ここからは、自分が聞き込みして感じた推測ですが、屋台のレンタル代、光熱費、油代、バイト代など諸々の諸経費で粗利7500円のうち半分が消えてしまうとして、1日の営業利益は4500円ってところでしょうか。タイの大卒の初任給が5万円(1万5千バーツ)のことを考えれば、タイの中で美味しい仕事だと思いました。

 

ちなみに虫は、鮮度の関係で生きたまま仕入れるらしいです…。

 


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YUKI

YUKI

横浜市出身の27歳。現在、公認会計士最終試験結果待ち。会計、経営、経済の知識で旅先の謎ビジネスを解き明かす!facebook、Instagram、twitterで旅日記公開中。現在、東南アジア周遊中。

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