[アルメニア・ガルニ]自然が作った「石のパイプオルガン」

2014.09.26 07:46 
LINEで送る
Pocket

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

DSC_0230
自然は時に僕らの想像を超えたカタチを産み出すことがありますが、東欧のアルメニアにて、壮大な自然のパイプオルガンを堪能してきました。

 

こんにちは!旅する理科教師ぞーしきです。

今回、僕はアルメニアで、六角柱の石が岩肌一面に並ぶ、自然が織り成す壮観な景色を眺めてきました。

 

場所はここ。アルメニアのガルニ(Garni)と呼ばれるところにあります。

 

行き方

首都である、エレバン駅前から73番のマルシュルートカと呼ばれる乗合のマイクロバスに乗ります。
DSC_0146

 

30分程でベンツのマークと看板が見える建物に到着します。100ドラム(約25円)
DSC_0147

 

そこから、266番もしくは284番のバスに乗ります。250ドラム(約60円)
DSC_0148

 

そして、ガルニ神殿の近くで降ります。
DSC_0149

 

ガルニ神殿には入らず、
DSC_0151

 

その脇道を下ります。すると……
DSC_0152

 

これは!川辺まで急な坂道を下る途中で、両岸の岩肌にパイプオルガンのように並ぶ岩が見えてきます。これが、「石の交響曲」と呼ばれる美景になります。
DSC_0170

 

六角形が奏でる、美しさのシンフォニー

僕は今回、2か所の露頭(岩肌)を観察しました。

1、川の対岸にある露頭
DSC_0167

 

靴を履いたまま川を歩いて対岸に進みます。すると木の陰から六角柱の雨が顔を覗かせます。
DSC_0211

 

ここは空から六角柱が降ってくるような、不思議な感覚に陥ります。見学する際は落石の可能性も十分に考えられるので細心の注意を払いましょう。
IMG_7764

 

六角柱の石が重さに耐えきれず、途中から落石すると、残った方は上部からぶら下がる形になります。
DSC_0196

 

この角柱は10m程でしょうか。上部の地層にまで続きます。この自然の驚異には空いた口まで六角形になりそうでした。
IMG_7769

 

2、川の手前にある露頭
DSC_0235

 

こちらの露頭は先ほどのものとは対照的に上部が侵食され、角柱が地面から生えているようでした。
DSC_0218

 

僕が座るとこんな感じです。
IMG_7791

 

なぜ、このような柱ができるのか?

理科教師が解説します。これは溶岩が急冷されることによって起こる、「柱状節理」という現象になります。
DSC_0183

 

図で説明します。こちらを参照して作成。

柱状節理 原理

 

なぜ、六角形が多くなるのか?

先ほどから六角形と言っていましたが、厳密には六角形になる頻度が多いだけで、五角形や四角形も存在します。
DSC_0227

 

では、なぜ六角形が多く存在するのでしょうか。こちらのサイトによると、多数の溶岩が、同時に収縮するため、均一に分布した中心に向けて収縮を始めます。そして、どの方向にも安定した形として、六角形の節理(割れ目)ができあがります。
六角形

 

以上、「石の交響曲」でしたか?旅を初めて一年近くになりますが、未だに自然の力に驚かされてばかりです。是非、皆さんもアルメニアに来られる際にはこちらに足を運んで、自然とシンフォニーを奏でてみてはいかがでしょうか?
IMG_7800-2

 

IMG_7795

 

文・写真:ぞーしき

 


2018rank
The following two tabs change content below.
ぞーしき
学校×自然×人を軸に、世界一周中!!各国の学校を見学するなど、教師にとって必要な『伝えたい事』と『伝え方』を日々吸収しています。好きな言葉は『お替り自由』。 ブログ:COSMOPOLITAN

脳内トラベルメディア - 世界新聞

世界新聞の最新情報をゲット 世界新聞の最新情報をゲット


2018rank

crownRANKING

24時間記事ランキング TOP10

月間記事ランキング TOP10

累計記事ランキング TOP20