-一眼レフ入門-旅行者に捧ぐ

2013.11.14 21:51 
LINEで送る
Pocket

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

521465_391141547604602_1102773280_n

柔道着を着て世界一周を果たし、プロ並みの写真の腕で世界を切り取ってきた旅人といえば、山口英輝こと「ぐっさん」です。先日行われた旅∞(たびはち)フェスVol.2 -journey×infinity で行われたぐっさんによる「ぐっさんの写真講座」の内容をまとめてみました。

 

旅∞フェス会場ではぐっさんの写真展も行われました。
P1060838

 

ぐっさんによるウユニ塩湖の写真
g.IMG_1843

 

g.IMG_0455

 

g.IMG_6112

 

あろうことか、私服で登壇したぐっさん……。講義スタート!
P1070134

 

◆写真は本体よりレンズで決まる!

ーーミラーレス一眼とデジタル一眼だとどちらがオススメですか?
僕はデジタル一眼をオススメしますね。なぜかと言うと、写真ってやっぱりファインダーを覗くことが大事だと思うんです。ファインダー越しにしっかり見て、その場その場で設定を変えて撮ると、良い写真が撮れるようになると思います。

 

ーーオススメのデジタル一眼を教えてください。
基本的にデジタル一眼ならなんでもいいと思います。結局、写真ってレンズなんですよね。どういう写真が撮れるかはカメラ本体よりレンズに依存するので、カメラを選ぶというよりレンズを選ぶという感覚のほうがいいかもしれません。

 

ーー安価なデジタル一眼でオススメはありますか?
安いのだと、キャノンのKissx7とかニコンのD3200あたりですかね。ただ、これらだと設定に限界があるので、いろいろいじりたい人はキャノンだと60D70D、ニコンだとD5200あたりをオススメします。

 

ーー旅に持って行くカメラを探しているのですが、コンパクトで画質のいいカメラってあります?
僕が知っている中では、先ほど挙げたキャノンのKissx7がコンパクトでいいのではないでしょうか。

 

g.IMG_1280

 

ーー初心者でも格好いい写真を撮る方法は?
それを言い出すとキリがないんですが、単焦点レンズを買うしかないですね。例えば50mmの単焦点レンズで撮っていると、自然と写真がうまくなっていくと思います。単焦点レンズは画角が狭いので、自分で歩いたり、角度を変えたりしながら撮ってコツを掴んでいってください。何より、単焦点で撮ると背景がボケてなんとなく格好いい写真に見えますしね(笑)。例えばキャノンだったら1万円しないくらいで50mmの単焦点が買えます。まずは50mmからスタートしてどんどんレンズを増やしていってください。

 

ーー写真はパソコンで加工したりしているんですか?
僕はパソコン加工は一切していないです。カメラ内でRAWデータ(撮像センサーから出力されたデータをカメラ内部ではあまり加工せず、「生」に近い状態で保存したファイル/ITmediaより引用)の値をいじって、RAW現像(RAWデータをJPEGなどの標準的なファイル形式に変換すること)しています。

 

g.IMG_1842

 

◆良い写真を撮るためには……

ーーカメラを始めた時はどうやって練習していましたか?
僕は旅に出てからカメラを始めたのですが、とにかく撮りまくることですね。自分が納得いくまで。あとは、自分がいいなと思う写真を見つけて、それをマネして撮ったり。その中で、自分らしい写真が撮れるよう模索していました。

 

ーー人物をうまく撮るにはどうしたらいいですか?
鉄則はピントを人の眼球に合わせることです。ファインダーを覗いてシャッターボタンを半押しすると、ピントを合わせる四角が出てきますよね。これを真ん中のひとつに固定するよう設定します。AFロックと言うんですが、一度半押ししてピントを合わせて、そのまま動かすとピントが合ったまま構図を変えることができます。

 

ーー途上国では人物写真が撮り易いと思いますが、先進国ではどうやって撮っていたんですか?
僕はもう、ほぼ盗撮ですね(笑)。街を歩いていて「可愛いな」と思ったら、無言で撮ったり。一番写真が撮りづらかったのはグアテマラ。カメラを向けた瞬間に顔を背けられて……。民族衣装がキレイですごくいいところなんですけど。

 

IMG_5311

 

ーー世界遺産を撮るコツは?
基本的に止まっているものは三脚を使って撮った方がいいんですけど、絞りすぎないということですね。F値を11ぐらいまで上げて、三脚を立てて撮るのがいいと思います。

 

ーー写真を撮る時に一番大事にしていることは?
納得がいくまで撮り直すことですね。自分の中で「こうじゃないといけない!」とこだわりをもって撮る事が上達の近道だと思います。そのためには、1時間でも2時間でも待つことですね。これを続けると撮りたい写真が撮れるようになるハズです。

 

◆旅中、カメラは壊れると思ったほうがいい

 

ーーカメラはどうやって持ち歩いていたのですか?
こんな感じですね。全部で7kgあります。
P1070144

 

ショルダーバックに、レンズを保護ケースごと連ねていって全部で10個持ち歩いていました。色々研究した結果、これがレンズ交換が一番早いんですよ。ただ、入国する時は必ず言われましたね。「それは何だ?」って。イスラエルでは「爆弾か?」って(笑)

 

ーー写真の管理はどうしていましたか?
僕が撮った写真は2年半で30万枚です。1テラのハードディスクで9個分。SDカードは32GBを2枚持って行っていました。僕の場合、全部RAWデータなので一枚30MBぐらいあって、SDカードもすぐ一杯になります。週一くらいでHDに移してHDが一杯になったら日本に送って、というのを繰り返していました。SDカードは多いにこしたことはないですね。あと、SDカードにはスピードの規格があってCLASS10というものを使えば処理が早いです。

 

g.IMG_6101

 

ーー旅中にカメラは故障しましたか?
僕が旅に持って行ったカメラ、レンズは全部壊れました。というか、パソコンもカメラもレンズもバックパックも……旅に持って行って壊れなかったものはなかったです。例えば、砂漠でレンズ交換なんかすると砂が入って壊れたりする。特にカメラはほぼ壊れると思って間違いないので、保険はちゃんと入ったほうがいいです(笑)。

 

ーー一番写真の撮り応えがあったのはどの国ですか?
うーん……インドですね。インド東部にナガランドという地域があって、そこにナガ族という首狩り族がいるんです。そこで写真を撮っている時が僕の人生の中で一番興奮しましたね。

 

 

写真:ぐっさん

文:デスク

 


2018rank
The following two tabs change content below.
デスク
世界新聞の通称「デスク」。株式会社世界新聞代表取締役。これまでに35カ国以上を訪れる。 2011年〜1年間の世界一周旅行へ。ブログ村世界一周ランキング1位。2013年、世界新聞を立ち上げる。 著書に「世界一周できませんと思っていたらできちゃった」(幻冬舎) 海外旅行に関する講演もちらほら。

脳内トラベルメディア - 世界新聞

世界新聞の最新情報をゲット 世界新聞の最新情報をゲット


2018rank

crownRANKING

24時間記事ランキング TOP10

月間記事ランキング TOP10

累計記事ランキング TOP20