カンボジアの観光地に物乞いが多い理由…。
こんにちは。現在、公認会計士の最終試験結果待ちで東南アジアを周遊中の旅するライターYUKIです!
これまで会計、経営、経済を勉強してきたので、旅先で出会った謎ビジネスを調査していきます。今回は第2回目。
スゴ腕の物乞い
バンコク→ラオス→カンボジアと周ってきたのてすが、カンボジアに入って物乞いを見る機会が異常に増えました。屋台で食べている時や観光地を訪れた時、すかさず寄ってきてお金を恵んでくれと求めてきます。
カンボジア・シェムリアップに1年半以上滞在している人から興味深いことを聞くことができました。シェムリアップのスゴ腕の物乞いはカンボジアの平均所得より稼いでるよと。 彼らはシェムリアップの観光客向けの市場にいるということなので早向かいました。
現地人に通訳をお願いするも…
まずは、少しでも英語が話せる物乞いを探していたのですが、見つかりません…。
そこで、市場で英語が話せる現地人を探し、通訳をお願いすることに。
道行く人に「物乞いについて詳しく知りたいから通訳してくれる?」と交渉したのですが、どの人も腫れ物に触るかのような反応で「忙しい」と相手にしてもらえませんでした。
最終的には、近くでフルーツを売っていたお姉さん(上写真)が、チップとして120円(1ドル)渡すという条件でオッケーしてくれました。ふぅ…。
3人の物乞いに聞き込みしてみた
金額に偏りがないよう3人の物乞いに聞き込みをすることに。 聞き込みの後、物乞いの方には1人120円(1ドル)ずつ渡しました。※カンボジアはドルが流通しています
台風で家を失った人
台風で家を失い、仕事につけず物乞いに。
物乞いになるまでの経緯を話している途中で号泣するシーンも。本当にここまで来るのに辛かったんだな…情に訴えられるものがありました。
持病の腰痛が悪化した人
持病の腰痛が悪化して仕事を失い物乞いに。
不明の人
この方は言葉が早くて通訳のお姉さんも聞き取れず…。
1日平均1200円程度の収入
3人の話をまとめると、1日平均1200円(10ドル)程度もらっているとのこと。
この観光客向け市場には日本人を含め観光客が多く、自分が聞き込みしていた間も10人に1人くらいの割合でお金を渡していたのを見ました。
単純計算で1ヶ月で3万6千円(300ドル)。 これは、平均月収が80ドル程度(プノンペンの場合/こちらの記事参照)を考えると、4倍近くもらってることになります。
ただ、身寄りがなく、IDカード(日本でいう運転免許証や保険証)を持っていないので、3人ともアンコールワット近くの路上で寝食して、この市場に通っているとのこと。
カンボジアの観光地に物乞いが多い理由…まともに働くより路上に座っているほうが、何倍ものお金が手に入ってしまう側面があるからだと思います。 なので、働くことへの士気が下がる→たくさん仕事してお金を得ようと考えなくなる→路上で物乞いになる というサイクルが出来ているのではないでしょうか。
こうやって背景を想像することが、世界を理解する一歩になるのではないでしょうか。
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YUKI
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