キューバ名物のクラシックカータクシー。行きたい所には連れてってくれなかったりしますが…そんなキューバのタクシー攻略法を紹介します。
こんにちは。タクシーなんて貧乏旅行者の敵だと思っていた旅人のカイです。
キューバと聞いてまず真っ先に思い浮かべるのがクラシックカーだと思いますが、ハバナを訪れた時に地元の人に教わって格安のクラシックカータクシーの乗り方をマスターしてきたので、乗り心地を含めてレポートします。
キューバと聞いてまずイメージされるのが、アメリカとの国交断絶前に輸入された1960年代以前のクラシックカー。実際にキューバを訪れてみると、写真でみたままのクラシックカーが現役で走っている姿を日常の風景として見ることができました。
街中にはたくさんのクラシックカーが走っていました。種類も色もたくさんあり、自動車の知識があまりない私でも、見ているだけで楽しくなってしまいました。
一つは観光客用のクラシックカー。エルビス・プレスリーを彷彿とさせるド派手なオープンカーが主で、観光客を乗せてハバナ市内の観光スポットを回ります。一台を貸し切る形で相場としては一時間30ドル程度です。
もう一つは今回紹介するクラシックカータクシー。こちらには様々な種類のクラシックカーが使われていて、一般庶民の移動手段となっています。基本的には同じ方面へ行く人との相乗りで、ハバナ市内であれば10〜20モネダ(50〜100円)で目的地まで行ってくれます。
クラシックカータクシーの乗り方は、走っているタクシーに指をあげて合図を送り、止まってもらい乗り込みます。
キューバでタクシーを拾う際のポイントは、目的地やその近くに通じる大通りやバス通りでタクシーを拾うことです。こちらはバス通りでタクシーを待つ人。大通りではタクシー待ちをしている人の群れによく出くわします。
キューバのクラシックカータクシーは基本的に行く方向が決まっていて、日本のタクシーのように乗客に合わせて行き先を変えてくれません。
止まったタクシーに行き先を告げたとしても、もしそのタクシーの行き先が別方向だと乗車拒否されます。筆者自身、はじめは勝手がわからず拒否されてたじろいでしまいました。笑
でもご心配なさらず…。タクシーは途切れることなく走っているので、目的地に通じる大通りに立っていれば必ず目的地に連れて行ってくれるタクシーを拾うことができます。
肝心の乗り心地ですが、意外と快適。クラシックカーは小型車が多く、車内は狭いのかと思っていたのですが、実際に乗ってみると予想以上に車内は広く、相乗り客と満席で座っていても窮屈さは感じませんでした。
座席もしっかりとした革張りでふかふか。長距離移動しても疲れなさそうでした。またラテンの国らしく、運転手によってはキューバ音楽を爆音で流してくれます。
メンテナンスも意外としっかりしてあり、古い車のわりにエンストなどのトラブルに見舞われることは一度もありませんでした。
観光用のクラシックカーと違って、ピカピカではなく少し年季が入ったクラシックカータクシーは、庶民の移動手段として生きていました。
キューバ人と一緒になってエンジン音の響く車に揺られていると、キューバの生きた文化に触れているようでとても面白かったです。また、相乗りしたキューバ人との交流もクラシックカータクシーの醍醐味かなと思います。
物資が圧倒的に少ないキューバでは、モノが壊れても修理して長く使い続けるのが基本。クラシックカーも例外ではなく、街のいたるところに修理工場がありました。
故障した車やメンテナンスが必要な車は修理工場に集められ、ボディからエンジンまで隅々チェックされていきます。
興味深かったのはエンジン。この修理工場では中国製の新しいエンジンを使っているそうで、車体自体は古くてもエンジンは比較的新しいものに交換して使っているのだとか。
今あるものや手に入るもので工夫をして大切に使いつづけるキューバ人。その姿勢には尊敬します。
興味本位で乗ったクラシックカータクシーですが、観光としての面白さだけでなく、キューバ庶民の生の文化を感じるとても良い機会となりました。
慣れるまでは少し利用方法に戸惑うかもしれませんが、慣れてしまえば、クラシックカーに乗れて、格安で移動でき、さらにはキューバ人と交流もできる、まさに一石三鳥!
現役のクラシックカーに乗ってキューバ人の生活の中に入り込む旅も、また一味違った面白さがありました。ただの観光だけでなく、より深いキューバを知りたい人に是非、チャレンジしてもらいたいと思います。
以上、キューバよりカイでした。
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