4月11日、無事に3回目のレセプションパーティーを終えることができました。のべ、150人近くにのぼるゲストの皆様、ご来店誠にありがとうございました!
こんにちは!山本ジャーニーです。連載企画「元旅人のぼくが秋葉原で多国籍ダイニングを開くまで」も今回の記事で最後となります。最終回は【水没&レセプションパーティー編】です!!
プレオープンとなる、1回目のレセプションパーティー(3月28日)まであと48時間…。店内は依然荒れ果てたまま、仕込みも全く手をつけられてません。未だかつてない疲労感が重くのしかかります。K点がはるか後方に見えます。
そうとは言っても泣き言言ってる時間もありません。28日に向けて、仕込み続けるしかないのです。
1回目のレセプションには50人近くご来店いただける予定です。50人分の料理を仕込むこと自体、初めてです。
一方、店内の片付け、セットアップはスタッフの加藤君に託しました。
何とかなるものだと思いました。あとはゲストの方々にご満足いただけるよう、ベストを尽くすのみです。
はじめはちゃんと楽しんでもらえるかどうか不安でびくびく、緊張でガタガタでした。
でもいざはじまってみると…
結局、初日は「いい仲間をもった自分は幸せだ」という一言に尽きる一日となりました。
初日を乗り越え、翌週は2回目のレセプション。至らないところがありながらも大きな問題もなく、無事に終えることができました。
このまま最後のレセプション4月11日を迎えることができると思っていたのですが…
翌日に55名のゲストを迎え入れるための仕込みの最中、水道管が破裂したのです。下から吹き上げる水の量は「ちょっと水漏れした」とかそういう生ぬるいレベルではなく、放水車さながらの破壊力であっというまに店内を水没させたのです。
店主たるものこういう時こそ冷静に対処しなければならないのですが、あまりのディープインパクトに「どうしよう、どうしよう」と小さなビートを刻みながら慌てふためく俺。
立ちあがり箇所の破損だったのであらゆるバルブをしめても全く意味なく、建物全体の大元であるポンプ室からの供給をしめないかぎり、水は止まりません。そして、ポンプ室に入るためには不動産会社の到着を待つしかないのです。その間、「手で抑える」というフィジカルプレイで溢れ出る大量の水を食い止めます。
この手を少しでも離すと天井にまで届かんばかりの水が突き上げてきます。
4月には似つかわしくない冷たい雨が降りしきる寒い夜、全身ずぶ濡れです。言うなれば、海猿です。Limited of Love.
こんな感じで救援を呼ぶのですが、時間だけが(あ、あと水も)流れていきます。この状態が2時間ほど続きました。
しばらくして駆けつけた水道屋さんも「大元をしめないかぎり、対処のしようがない」とお手上げ。THE LAST MESSAGE 海猿。半べそになりがらも丁重にお引き取りいただきました。
さらに時間が経過し、「抑えるのは手じゃなくてもいいんじゃないか?」ということで別のアプローチで対処できるくらいの余裕が出てきました。慣れというのは実に怖いものです。
そして、破裂から数時間後、不動産屋さんとお抱えの店舗内装のプロフェッショナルが参上。的確な検証と、迅速な対応によりこの惨劇はついに収束しました。ふと手を見てみると見事にズタズタでした。
お店を出たのは朝の4時半です。12時間後には55名のゲストを迎えいれなければなりません。BRAVE HEARTS 海猿。
ディープインパクトの鎮圧から数時間後、極限状態からの魂をかけた復興。12時間前は水深3㎝に及ぶ大海原だったのです。僕らにとっては奇蹟の一枚です。
そして、この一枚をもって「元バックパッカーのぼくが秋葉原で多国籍ダイニングを開くまで」完結とさせていただきます。ご愛読いただいた皆様、ありがとうございます!!
これでこの連載は終わりです。しかし、今後も多国籍ダイニングとしてお店のメニューや取り組みを世界新聞の中で発信していく予定です。また、今回の連載を通じて「私もお店を持ちたいと思ってるので記事、参考になりました」といったありがたい声を多数いただきました。
開業物語としながらも世界新聞で書かせていただいたのは本当にごく一部です。そこで場所を移し、Journey×Journeyのお店のブログにて物件探しから契約、開業に至るまでを改めて細かくトレースしていきたいと思っています。もし興味のある方はそちらをご覧いただければ幸いです。
お店の場所は東京都台東区台東1-13-9 BRIDD秋葉原 1F
連絡先:050-5786-4931
店舗のぐるなびページもできたので、合わせてご確認の上、お気軽にお問い合わせくださいませ!!
引き続き、秋葉原旅食ダイニングJourney×Journeyをどうぞよろしくお願い致します。
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文・写真:山本ジャーニー
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