こんにちは!旅する理科教師ぞーしきです。
僕は先日、1年2か月に渡る世界一周を終えました。訪れた国は45か国。その国々の大半で、独特の自然現象を観察してきました。多くの絶景もカメラに収めましたが、今回は理科教師の僕が「これは普通じゃないな」と感じた、変わった自然現象7つを紹介していこうと思います。世界は未知で溢れています。それでは、ご覧ください。
1、青い炎を吹くイジェン火山(インドネシア)
インドネシアのジャワ島にあるイジェン火山です。この火山は赤いマグマではなく、青い炎を生み出します。
これを見るには深夜に2時間かけて山登りをします。その山頂にようやく青い炎が見えてきます。
その青の原因は地面に結晶化したおぞましい程の硫黄です。この硫黄が火山の熱によって燃やされて、炎色反応により青く輝きます。溶岩ではありません。
詳細記事:青い炎の火山!?常識をくつがえす絶景・イジェン火山に行ってきた
2、石の交響曲(アルメニア)
これはアルメニアのガルニにあります。パイプオルガンのように降り注ぐ6角柱は、石の交響曲と呼ばれています。
地面より生えてくるような柱もあります。これは「柱状節理」という現象で、溶岩が冷えて固まる際にできます。形は自然界で一番強固な6角形が基本になります。
人の手を加えずこのような形が作られることに自然の偉大さを感じました。
詳細記事:自然が作った「石のパイプオルガン」と呼ばれる美景を見てきた
3、40年以上も燃え続ける地獄の門(トルクメニスタン)
トルクメニスタンのダルヴァザには、地獄の門やガスクレーターと言われ燃え続ける穴がありました。
砂漠の中1時間程歩くと、現れます。光を放射しているのが地獄の門です。
地質調査の際に事故が起こり、地中からガスが放出してしまいました。その有毒ガスを止める為、やむえず火を付けるしかなかったようです。
その結果、現在まで40年以上燃え続けている地獄の門。長い年月放出する大量のガスに地球のエネルギーを感じました。
詳細記事:ダルヴァザの「地獄の門」で野宿するとこんな朝を向かえる
4、成長する石「トロヴァント」(ルーマニア)
ルーマニアのコシュテシュティ村には、なんと、今現在成長している石がありました。トロヴァントと呼ばれていました。
形は1m~2mと大きいものが多く、丸みを帯びていました。表面は5cmほどの丸い凸部分のせいで、カエルの皮膚の様に見えました。
触った感触はざらざらです。よく見ると細かい石で構成されていました。
When On Earthの情報によるとトロヴァントの成長速度は「1000年かけて4cm~5cmぐらい」とのこと。残念ながら石が成長する瞬間は見ることはできませんでしたが、その独特な形状から特別なものであることは伺えました。
5、ナメック星と言われるダロール火山(エチオピア)
エチオピアのアファール低地にはナメック星と例えられる、まるで異世界のような場所があります。ダロール火山という場所です。
ここはプレートが三つも交わるという特異な場所のおかげで変わった地質現象が観測できます。信じられないのはその色です。
硫黄の黄色、塩の白に加えて、その環境に対応する藻類の緑色が重なり毒々しい色使いになっています。
間近で見ると結晶化した硫黄や塩が観察でき、また違う世界が広がっていました。遠目から見ても近くで見ても普通でない場所でした。
詳細記事:「ナメック星」と呼ばれるダロ-ル火山をまじめに観察してみた
6、泥に浮かべるトトゥモ火山(コロンビア)
コロンビアのカルタヘナ近郊にある泥火山では泳ぐことが出来ます。しかも死海の様に浮かびます。
泥火山とは簡単に言うと地中からガスとともに泥が噴出したものです。ここには5m程の山がありました。
この山の頂上には噴出した泥が溜まっているのです。しかも熱くなく、浮けます。泥などの重い液体は浮力が大きいためです。
もちろん最終的にはこうなりました。笑 泥火山は一方で大災害をもたらすこともあります(詳細記事参照)。そんな中、泥のプールをわざわざ用意してくれるなんて変わった山でした。
詳細記事:世界の「泥火山」3選
7、「娼婦の唇」の異名をもつサイコトリア・ペッピギアーナ(コスタリカ)
中南米には「娼婦の唇」の異名を持った植物がありました。
その植物はサイコトリア・ペッピギアーナと言います。赤い部分は花ではなく、苞(ほう)という部位に当たり、見つけるのが遅いとその中心から花が咲いてしまい、唇の様に見えなくなってしまいます。
こちらが今回見つけた中で一番唇に見えるものになります。セクシーな唇ですね。
もちろん、耐え切れずキスをしちゃいました。笑 生物多様性には驚かされます。
詳細記事:「娼婦の唇」の異名をもつ花とキスがしたい
「ワクワク」が生み出す力
さて、いかがでしたか?「おお!」となるものや「クスッ」とするものまで、世界には変わったものが溢れていました。今紹介したものはほんの一例に過ぎません。今や「なんじゃこりゃあ!」となる現象は調べればネットに落ちています。旅の贅沢なところは、そういった現象の真偽をふらっと確認しに行けるという事です。その積み重ねのおかげで僕の旅は充実することが出来ました。
旅を終えた今でも、確認しに行きたい現象はたくさんあります。例えば、ベネズエラにある音のない雷なんてどうでしょう。
僕の場合こういったワクワクが旅への原動力に直結します。「ワクワクが溢れる世界」なんて少し大げさかも知れないですが、虫探しのような感覚でワクワクを捕まえに行くことが、僕の旅の本質なのかもしれません。
文・写真:ぞーしき
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