アメリカはロサンゼルス、ダウンタウンから少し離れたボイルハイツ。かつて多くの日本人が住んでいたこのエリアにある、創業60年の老舗日本食レストラン「お富さん」に行ってきました。
お酒と音楽とおねーさんが大好きなナシオです。
今やヒスパニック系住民が多く暮らすロサンゼルスのボイルハイツ。そんなボイルハイツにある日本人宿「浜田宿」での滞在中、管理人さんに「ロサンゼルスで一番古い日本食レストランがあるよ」という話を聞き、足を運んできました。
その名も「お富さん」。創業60年の老舗日本食レストランです。
お富さん(Restaurant Otomisan )
アクセス:ロサンゼルス公共交通機関の中心であるUnion station(ユニオンステーション)からメトロゴールドラインで4駅、Soto(ソートー)駅から徒歩3分の場所にあります。
営業時間:11:30~15:00、16:30~21:00。日曜日定休。
カウンター5席と4人掛けボックスシートが3席の小さいお店です。
子供が勉強していたり、お年を召したご婦人方が談笑していたりと家庭的な雰囲気です。
1956年にオープンしたという事で、今年で創業60年のお富さん。ロサンゼルス市から長年の地域貢献などを讃えられた表彰状が飾られていました。
地元紙「Los Angeles Times(ロサンゼルス・タイムス)」にも掲載されたようです。
それにしても、日本食レストランであるお富さんがヒスパニック系住民の多いこの地域にあることが意外にも思えたので、三代目オーナーの女将さんにそのことについて伺ってみました。
女将さん:昔このあたりは沢山の日系人が住んでいたんだけど、世代が変わって行くと言葉や就職の壁も少なくなって皆方々へ行ってしまったのよね。ここに住まなきゃ生きていけない訳では無くなったの。そして日系人のあとにメキシコ人のようなヒスパニックが沢山住むようになって、今の状態になったの。
代々日系の方が経営してきたお富さんは街が移り変わる様を見続けて来たのですね…。
「シートの張替はしたと思う」と聞きましたが、年季の入ったソファーにも歴史を感じます。
1956年はカルフォルニアにおいて外国人の土地所有が認められた年という事を考えると、お富さんには戦後の日系アメリカ人の歴史がこのギュッと詰まっている気もします。
1952年 排日移民法の事実上の撤廃となる修正移民法(マッキャラン・ウォルター移民帰化法)可決。日本生まれの1世に初めてアメリカ国籍取得の道が開かれる。1956年カリフォルニア州の外国人土地法が撤廃される。Wikipediaより
メニューには枝豆や天ぷら定食、うどんなどのごく普通の日本食が並んでいました。
何を食べるか相当悩みましたが、とんかつ定食(12ドル90セント/1320円)を頼むことに。 せっかくなので枝豆をつまんで待つことしました。
枝豆をポリポリかじっていると、とんかつ定食が出てきました!(写真には写ってませんがお味噌汁付)とんかつが二枚も乗っていてかなりのボリュームです!
子供の頃に母親が作ってくれたとんかつを思い出す、郷愁を誘う味わいのとんかつ定食でした。
日本人以外にもウケるような媚びた日本食とは違う家庭的な味わいに、ロサンゼルスで生きる日系の方たちも癒された事でしょう…。昭和を感じるロサンゼルスのお富さんなら、アメリカ旅行のハンバーガー疲れも癒してくれそうです。
以上L.Aからナシオがお伝えしました!
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