券面のカッコ良さから、トラベラーズチェックはいつもアメリカン・エキスプレス(アメックス)だったLeeです。
トラベラーズチェックを購入するためには、種類ごとの比較が重要ということで、トラベラーズチェックのブランドごとの比較をしようと考えている人もいるかもしれません。
しかし現在、日本国内でトラベラーズチェックを購入をすることはできません。
そうなると、代わりのお金の管理方法を探す必要がありますが、おススメが「キャッシュパスポート」です。
この記事では、キャッシュパスポートのメリットを紹介するとともに、過去に発行されていた主なトラベラーズチェックの種類なども解説しましょう。
※現在トラベラーズチェックを購入することはできません
2014年3月31日、アメックスがトラベラーズチェックの国内販売を終了したのを最後に、日本国内でトラベラーズチェックを購入することはできなくなりました。
購入することはできませんが、今持っているトラベラーズチェックを現地で利用すること、そして日本国内で換金することは可能です。
ただし、その両方とも、取扱店舗が少なくなる一方ですので、利用や換金をするなら早めに行なってください。
代わりとしてはキャッシュパスポートがおすすめ
トラベラーズチェックの代わりとしてお金を管理する方法は様々ありますが、おススメが「キャッシュパスポート」です。
あらゆるシーンで使える
キャッシュパスポートは海外専用プリペイドカードのため、日本国内では使えません。
しかし、それ以外の場所では利用シーンを選びません。
マスターカードブランドが搭載されているため、世界210以上の国や地域に広がるマスターカード加盟店でのショッピングや、マスターカードに対応しているATMから現地通貨を引き出すこともできます。
チャージ残高がなくなりそうでも、自分名義のインターネットバンキング口座があれば、スマホからキャッシュパスポートへのチャージもカンタンです。
安心のセキュリティ
キャッシュパスポートには、ICチップが搭載されています。
海外ではカード決済の際、磁気ストライプからカード情報を読み取るスキミングの被害が急増しています。
しかし、キャッシュパスポートでICチップを使って決済をすれば、スキミングの心配がありません。
また、キャッシュパスポートを申し込むと、本カードとともにスペアカードが付いてきます。
万が一、本カードが紛失・盗難の被害に遭っても、スペアカードが無事ならば、そのまま買い物や現金の引き出しを続けられます。
クレジットカードと異なり、再発行まで使えないなんてことはありません。
トラベラーズチェックの種類1:アメックス
アメックスのトラベラーズチェックの歴史
トラベラーズチェックのブランドは数多くありますが、最も有名なのはアメックスです。
クレジットカードで有名なアメックスですが、それよりも先にトラベラーズチェック事業を始めていました。
アメックスといえば、旅行とエンターテインメントに力を入れており、トラベラーズチェック事業開始前に、世界中に旅行事業の拠点を築いていました。
トラベラーズチェックの取扱高では、長らく首位の座を保っていました。
主な発行通貨は、以下の通りです。
・アメリカドル
・ユーロ
・カナダドル
・日本円
・イギリスポンド
・オーストラリアドル
・スイスフラン
・中国人民元
ドイツマルクやフランスフランなど、単一通貨ユーロ導入に伴い消滅した通貨建てのトラベラーズチェックも、2001年までは発行されていました。
日本国内でアメックスのトラベラーズチェックが購入できた場所
かつて、日本国内でアメックスのトラベラーズチェックを購入できた場所は、以下の通りです。
・三井住友銀行
・三菱東京UFJ銀行
・ゆうちょ銀行
・みずほ銀行
・シティバンク
・トラベレックス
・セシール
・ワールドカレンシーショップ
・JTB
もちろん現在、上記の店舗すべてで、トラベラーズチェックを購入することができません。
換金については、トラベレックスが主要店舗での換金を行なっています。
三井住友銀行では外貨両替コーナーや外貨郵送買取サービス、本支店で可能です。
三菱東京UFJ銀行に関しては、券面に三菱東京UFJ銀行名が印刷されているトラベラーズチェックに限り、一部店舗で換金ができます。
それ以外の店舗については、買取すらしていない可能性が極めて高いので、要確認です。
トラベラーズチェックの種類2:VISA
クレジットカード業界では最大手のVISAも、トラベラーズチェックを発行していました。
ただし、こちらはクレジットカード事業とは異なり、アメックスの後塵を拝す形となっています。
三井住友銀行発行のトラベラーズチェック
日本で初めてVISAクレジットカードを発行したのが、現在の三井住友カードです。
それだけに、三井住友グループとVISAの絆は強く、1982年ごろからVISAブランドのトラベラーズチェックの発行を始めました。
2か所書く必要のあるサインの位置が、アメックスやマスターカードのサイン位置とは異なっています。
アメックスやマスターカードは、中央寄りの上下にサインを書きますが、三井住友銀行発行のトラベラーズチェックは、右上と左下にサイン欄があります。
券面右側には額面、中央にはVISAのロゴ、左には羽ばたく鳥がデザインされていました。
券面上部に記載の行名も変遷をたどっており「Sumitomo Bank」→「SMBC International Bussiness Service,Inc.」となっております。
2008年まで販売されていました。
旧東京銀行のトラベラーズチェック
もう一つ、旧東京銀行でもVISAブランドのトラベラーズチェックを取り扱っていました。
ただしこちらは、合併相手の三菱銀行でマスターカードブランドのトラベラーズチェックを取り扱っており、マスターカードブランドが残った結果、VISAブランドは消滅しました。
主な販売元は三井住友銀行と東京銀行でしたが、それ以外にも静岡銀行などの地方銀行、旅行代理店のJTBでも、VISAブランドのトラベラーズチェックを販売していました。
トラベラーズチェックの種類3:マスターカード
クレジットカード業界では、VISAと並ぶ業界の雄であるマスターカードですが、トラベラーズチェックの発行も行なっていました。
VISAとマスターカードは、クレジットカードに関してはライセンスだけ与え自社発行はしていませんが、トラベラーズチェックに関しても同様の姿勢です。
トーマスクックのトラベラーズチェック
その前身となるのが、1874年にトーマスクック社が発行したトラベラーズチェックで、2006年まで日本国内で販売されていました。
トーマスクックはイギリスの旅行代理店グループで、日本では時刻表で有名です。
現在のトーマスクックは、旅行代理業やホテル業、航空業など、旅行に関するあらゆる事業を手掛けています。
トーマスクックのトラベラーズチェックは、券面右にトーマスクック氏の肖像、中央にマスターカードのロゴ、左には販売店のロゴが記載されています。
トーマスクックのトラベラーズチェックは、JTBでも購入が可能でした。
三菱東京UFJ銀行のトラベラーズチェック
トーマスクック以外に、マスターカードブランドでは三菱東京UFJ銀行のトラベラーズチェックがありました。
1980年代に、三菱東京UFJ銀行の前身である三菱銀行によって発行が開始され、2008年まで販売されていました。
券面左にギリシア彫刻のような像、中央にマスターカードのロゴ、右には額面が記載されています。
券面上部に表記される行名も、合併とともに変遷し、「Mitsubishi Bank」→「The Bank of Tokyo-Mitsubishi」→「The Bank of Tokyo-Mitsubishi UFJ」となりました。