【ミラノ治安完全ガイド】現地人が近づかない危険エリアとホテルをとるべき治安のよいエリアを解説

「ミラノの治安って本当に大丈夫なの?」
「ミラノで治安の悪いエリアはどこなんだろう」
「ミラノのホテルは治安のいいエリアに泊まりたい」

イタリアの大都市ミラノは、観光客を狙った犯罪が後を絶たないため、滞在エリアの選択は慎重に行う必要があります。

ミラノの治安は、ローマより良好で、観光客の多いエリアは警備も厳重ですが、クアルト・オッジャロやジャンベッリーノなど現地住民も近づかない危険エリアが存在します。

この記事では、外務省海外安全ホームページとミラノ在住日本人の声をもとに、治安の良いエリアと避けるべきエリア、安全に滞在できるホテルエリアを詳しく解説していきます。

目次

ミラノの治安の現状:外務省が警告する危険度レベル

ミラノの治安状況は、イタリアの主要都市の中でも比較的安定していますが、観光客を狙った犯罪は後を絶ちません。外務省の最新データによると、イタリア全土での犯罪認知件数は約211万件に上り、前年比で13%増加しています。

ミラノの犯罪発生状況と特徴

ミラノで発生する犯罪の大半は、スリや置き引きなどの財産犯罪です。特に中央駅周辺やドゥオーモ広場、高級ブランド店が立ち並ぶエリアでの発生率が高くなっています。犯罪グループは複数人で行動することが多く、1人が観光客の気を紛らわせている間に、共犯者が素早く貴重品を盗む手口が一般的です。

観光客を狙った犯罪の傾向

観光客を狙った犯罪には、以下のような特徴的なパターンが見られます:

・地下鉄やバスの車内での混雑に紛れたスリ
・レストランやカフェでの置き引き
・高級ブランド店付近での複数人による計画的な窃盗
・深夜の中央駅周辺での強盗被害
・ニセ警官による詐欺行為

特に深刻なのが、ドゥオーモ広場周辺での犯罪です。この地域では、私服警官を装った犯罪者が観光客に職務質問を行い、財布の提示を要求する事例が報告されています。

新型コロナ以降の治安変化

コロナ禍での入国制限撤廃後、外国人観光客の受け入れ再開や国内の行動制限の解除に伴い、犯罪発生件数は急増しています。特に目立つのが以下の変化です:

・観光客の増加に伴うスリや置き引きの増加
・地下鉄やバスなどの公共交通機関での犯罪の復活
・高級ショッピングエリアでの計画的な窃盗の増加
・夜間の路上犯罪の増加

これらの犯罪から身を守るためには、以下の対策が重要です:

・貴重品は分散して持ち歩く
・パスポートやクレジットカードは首下げ式のポーチを使用
・深夜の一人歩きを避ける
・見知らぬ人からの声掛けには警戒する
・公共交通機関では荷物を身体の前で保持する
・レストランやカフェでは荷物から目を離さない

また、万が一の事態に備えて、在ミラノ日本国総領事館(電話:02-6241141)の連絡先を控えておくことも重要です。緊急時は共通番号の112番、または国家警察の113番に通報することができます。

ミラノで治安が悪いエリア:現地在住者が警告する危険地区

ミラノには、観光客はもちろん現地住民でさえ近づかないことを推奨される危険地区が存在します。これらの地区は、特に夜間の犯罪発生率が高く、観光客は意図的に避けるべきエリアとなっています。

中央駅周辺の治安状況

ミラノ中央駅(スターツィオーネ・チェントラーレ)周辺は、特に夜間の治安が著しく悪化します。駅の東側と北側のエリアでは、以下のような問題が頻発しています:

・麻薬取引や売春の横行
・路上強盗や置き引き
・スリ集団の活動
・ホームレスや不法滞在者の集中

特に Via Vittor Pisani や Via Napo Torriani といった通りでは、夜間の一人歩きは極めて危険です。駅を利用する場合は、明るい時間帯に限定し、タクシーの利用を推奨します。

クアルト・オッジャロ地区の危険性

ミラノ北西部に位置するクアルト・オッジャロ地区は、市内で最も治安が悪いエリアの一つとして知られています。この地区の特徴は:

・組織犯罪の拠点として機能
・薬物関連犯罪の多発
・若年層による暴力事件の頻発
・深夜の路上犯罪

この地区には観光スポットは一切なく、観光客が訪れる理由もありません。地下鉄や路線バスの経由地として表示されても、絶対に降りないようにしましょう。

ジャンベッリーノ地区の注意点

ミラノ南東部のジャンベッリーノ地区も、観光客が避けるべき危険地区です。この地域では:

・移民系犯罪組織の活動
・路上での物品の押し売り
・スリや置き引きの多発
・深夜のギャング活動

特に Via Padova 周辺は、夜間になると治安が極端に悪化します。この地区を通過する必要がある場合は、必ず日中に限定してください。

その他の要注意エリア

上記以外にも、以下のエリアでは特に注意が必要です:

・ローレンテッジョ地区:特に夜間の治安悪化
・ブッファローレ地区:路上犯罪の多発
・サン・シーロ・スタジアム周辺:試合開催時の混乱
・ポルタ・ヴェネツィア北部:夜間の犯罪増加

これらの地区を避けるためには、以下の対策を講じることが重要です:

・宿泊先は治安の良い地区を選択
・現地の地図アプリで危険地区を確認
・公共交通機関の終電後の移動は避ける
・タクシーは正規のものを利用
・深夜のバーやクラブは避ける

なお、これらの危険地区に誤って入ってしまった場合は、落ち着いて最寄りの安全なエリアまでタクシーを利用するか、警察(113)に連絡することを推奨します。

ミラノで治安がよい地区:ホテル選びで失敗しないエリア

ミラノ滞在を安全に楽しむためには、宿泊エリアの選択が重要です。観光名所へのアクセスが良く、24時間体制で警備が行き届いているエリアをご紹介します。

ドゥオーモ周辺の治安と特徴

ミラノの中心部に位置するドゥオーモ周辺は、観光客に最も人気の宿泊エリアです。このエリアの特徴は:

・24時間体制の警備員の配置
・観光警察のパトロール強化
・明るい街灯と防犯カメラの設置
・高級ホテルの集中

特におすすめなのが、Via Montenapoleone から Galleria Vittorio Emanuele II にかけてのエリアです。高級ブランドショップが立ち並び、セキュリティも万全です。

宿泊施設は1泊200ユーロ以上の高級ホテルが中心ですが、安全性を重視する観光客には最適な選択となります。

ブレラ地区の安全性

芸術地区として知られるブレラは、観光客にも地元民にも人気の高級住宅街です。この地区の魅力は:

・落ち着いた雰囲気の街並み
・アート galleries や美術館の集中
・おしゃれなレストランやカフェの充実
・地元警察による定期巡回

Via Brera を中心とするエリアには、ブティックホテルやデザイナーズホテルが点在します。1泊150ユーロ前後からの宿泊施設が中心で、観光にも便利な立地です。

マジェンタ地区のおすすめポイント

高級住宅街として知られるマジェンタ地区は、静かで安全な滞在を望む観光客に最適です:

・上品な雰囲気の街並み
・サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会へのアクセス
・住宅街ならではの治安の良さ
・24時間営業のスーパーやレストランの充実

Corso Magenta 沿いには、中規模のホテルが多く立地します。1泊120ユーロ前後からの宿泊施設が中心で、コストパフォーマンスに優れています。

おすすめホテルの選び方

安全な滞在のためのホテル選びのポイントは:

立地条件:
・地下鉄駅から徒歩5分以内
・メインストリートに面している
・24時間営業のお店が近くにある

セキュリティ:
・24時間体制のフロントデスク
・防犯カメラの設置
・客室の二重ロックシステム
・セーフティボックスの完備

施設・サービス:
・日本語対応可能なスタッフの有無
・空港送迎サービスの提供
・観光案内デスクの設置
・Wi-Fiの完備

予算の目安としては、安全性の高いエリアでは:
・3つ星ホテル:1泊100-150ユーロ
・4つ星ホテル:1泊150-250ユーロ
・5つ星ホテル:1泊250ユーロ以上

特に女性の一人旅の場合は、多少予算が上がっても、セキュリティの整った上記エリアのホテルを選択することを強くお勧めします。

ミラノでよくある犯罪手口と対策

ミラノでは観光客を狙った犯罪が後を絶ちません。特に手口が巧妙化しており、複数の犯人が連携して犯行に及ぶケースが増加しています。

スリや置き引きの手口と予防法

スリ集団は主に2〜4人で行動し、以下のような手口で犯行に及びます:

・1人が話しかけたり道を尋ねたりして注意を引き、その間に共犯者が荷物を盗む
・地下鉄の乗降時に故意に混雑を作り出し、その混乱に紛れて犯行
・レストランやカフェで椅子の背もたれに掛けたバッグを狙う
・観光スポットで写真撮影を依頼し、カメラを受け取る瞬間に走り去る

特に地下鉄では、出入口付近や階段近くの車両で被害が多発しています。予防策として:

・貴重品は必ず体の前で所持
・リュックは前抱えで移動
・バッグは常にファスナーを閉める
・見知らぬ人からの声掛けには警戒

偽警官による詐欺の実態

ドゥオーモ周辺では、私服警官を装った犯罪者による被害が報告されています。主な手口は:

・職務質問を装って所持品検査を要求
・パスポートや財布の提示を求める
・偽の警察手帳を提示して信用させる

対策として:

・正規の警察官でも路上での所持品検査には応じない
・身分証明書の提示を求められても、最寄りの警察署での確認を要求
・不審に感じたら大声で助けを求める

地下鉄での犯罪対策

地下鉄は観光客の移動手段として便利ですが、犯罪の温床にもなっています。特に注意が必要なのは:

・改札前の自動券売機での寸借詐欺
・混雑した車内でのスリ
・降車時の混乱に乗じた置き引き

安全に利用するためのポイント:

・切符は窓口やキオスクで購入
・混雑した車両は避ける
・入口付近での立ち位置を避ける
・降車時は周囲に注意を払う

夜間の注意点

夜間は特に以下のエリアでの単独行動を避けるべきです:

・中央駅周辺
・地下鉄駅周辺の人通りの少ない道
・路地裏や暗い通り

夜間の安全対策:

・22時以降の単独での外出を控える
・帰宅時は正規のタクシーを利用
・人通りの多い大通りを選んで移動
・貴重品は最小限に抑える

なお、万が一被害に遭った場合は、すぐに警察(113番)に通報し、在ミラノ日本国総領事館(電話:02-6241141)に連絡することが重要です。また、パスポートや現金、クレジットカードは分散して持ち歩き、被害が大きくならないよう対策を講じましょう。

ミラノ観光を安全に楽しむための準備と対策

ミラノ観光を安全に楽しむためには、出発前の準備から現地での対策まで、きめ細かな注意が必要です。特に近年は、スマートフォンを活用した新しい防犯対策も重要になっています。

貴重品の管理方法

貴重品の管理は、観光中の安全対策の要となります。効果的な管理方法として:

現金の管理:
・1日の必要額のみを持ち歩く
・複数の財布に分散して保管
・ユーロ現金は日本で両替
・紙幣は小額に分けて所持

パスポートの管理:
・コピーを複数枚用意
・スマートフォンで写真を保存
・ホテルのセーフティボックスを活用
・防水ケースに入れて携帯

クレジットカード:
・複数枚のカードを別々に保管
・利用限度額の事前確認
・緊急連絡先を控える
・不正利用の通知設定を有効化

緊急時の連絡先と対応

緊急時に備えて、以下の連絡先を保存しておくことが重要です:

緊急連絡先:
・警察:113
・救急:118
・消防:115
・在ミラノ日本国総領事館:02-6241141
・加入している旅行保険のヘルプデスク

トラブル発生時の対応手順:

  1. その場で警察に通報(113)
  2. パスポート紛失の場合は総領事館に連絡
  3. クレジットカード紛失時はカード会社に連絡
  4. 旅行保険会社のヘルプデスクに状況報告
  5. ホテルのフロントに支援を要請

現地で役立つアプリと情報

スマートフォンを活用した安全対策も重要です:

必須アプリ:
・ATM Milano:公共交通機関の運行情報
・Where ARE U:緊急通報用アプリ
・Google Maps:オフライン地図のダウンロード
・Citymapper:安全な経路検索

防犯対策アプリ:
・Find My iPhone/Find My Device:紛失時の追跡
・VPN:公共Wi-Fi利用時のセキュリティ確保
・デジタル保険証券アプリ

その他の重要な準備:
・イタリアの緊急通報用語の暗記
・現地の祝日やストライキ情報の確認
・天気予報アプリでの気象情報チェック
・観光警察の位置情報の保存

特に重要な防犯対策:
・スマートフォンの位置情報をオン
・重要書類の写真をクラウドに保存
・緊急連絡先をオフライン保存
・バッテリー残量の確保

これらの対策に加えて、以下の習慣も重要です:

・定期的なホテルへの状況報告
・SNSでの現在地共有は控えめに
・目立つ服装や装飾品は避ける
・周囲の状況を常に確認する
・夜間の単独行動を避ける

また、イタリアの文化や習慣を理解することで、不用意なトラブルを避けることができます:

・現地の服装マナーの遵守
・写真撮影時のルール確認
・レストランでのチップの習慣
・教会での適切な服装
・公共の場でのマナー

まとめ:ミラノの治安対策ポイント

ミラノの治安は、基本的な対策を講じれば安全に観光を楽しめる水準です。ここでは、これまでの内容を踏まえた具体的な対策をまとめます。

観光客が注意すべき犯罪パターン

ミラノでは、複数人で連携した巧妙な手口が多く見られます。主な犯罪パターンは:

・道を尋ねられている間に共犯者が荷物を盗む手口
・地下鉄の乗降時に故意に混雑を作り出す手口
・レストランでの置き引き
・高級ブランド店付近での計画的な窃盗
・タイヤをパンクさせて修理中に荷物を狙う手口
・ホテルでの不審者による盗難

地域別の安全対策

エリアによって必要な注意レベルが異なります:

中央駅周辺:
・日中でもスリや置き引きに警戒
・深夜の単独行動は絶対に避ける
・タクシーは正規のものを利用

ドゥオーモ周辺:
・路地裏への立ち入りを控える
・警察官を装った詐欺に注意
・高級ブランド店での買い物時は周囲に注意

具体的な防犯対策

持ち物の管理:
・貴重品は内ポケットか首から下げるポーチに収納
・現金は分散して所持
・パスポートのコピーを別途保管
・ホテルのセーフティボックスを活用

行動面での注意:
・見知らぬ人からの声掛けには応じない
・深夜の単独行動を避ける
・公共交通機関では荷物を前に抱える
・写真撮影依頼には慎重に対応

トラブル発生時の対応:
・警察(113)にすぐに通報
・在ミラノ日本国総領事館(02-6241141)に連絡
・クレジットカード会社への緊急連絡
・旅行保険のヘルプデスクに相談

最後に、以下の3点を常に意識することが重要です:

  1. 目立たない服装と行動を心がける
  2. 周囲の状況に常に注意を払う
  3. 貴重品は必要最小限しか持ち歩かない

これらの対策を実践することで、ミラノの魅力を安全に楽しむことができます。万が一の事態に備えて、緊急連絡先は常に携帯し、旅行保険には必ず加入しましょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ヨーロッパ、北米、オーストラリアetc、治安をはじめとした海外情報をお届け。運営歴11年の海外旅行メディア世界新聞が監修しています。

目次