ロンドンの治安完全ガイド 危険地域と安全なホテル選び5つのポイント

「ロンドンの治安って実際どうなの?」
「ロンドンで治安の悪い地区はどこを避ければいい?」
「安全に過ごせるホテルの選び方を知りたい」

ロンドン旅行や留学を計画する中で、治安に関する不安は誰もが抱くものです。世界有数の観光都市ロンドンには、スリや置き引きから身を守るための具体的な対策と、安全に滞在するための重要なポイントがあります。

この記事では、治安の良い地区・悪い地区の特徴から、安全なホテルの選び方まで、現地在住者の経験に基づく実践的な安全対策をご紹介します。

目次

ロンドンの治安の現状と特徴

ロンドンは世界有数の観光都市である一方で、大都市特有の治安リスクも存在します。観光客が安全に滞在するためには、現地の治安状況を正確に理解することが重要です。

ロンドンの犯罪発生状況

外務省海外安全ホームページによると、ロンドンでは年間を通じてスリや置き引きなどの街頭犯罪が多く発生しています。特に観光客が多く集まるウェストミンスター地区やトラファルガー広場周辺では、観光客を狙った犯罪が報告されています。

犯罪の発生状況を具体的に見ると、以下のような特徴があります:

・スマートフォンを狙ったひったくり(特にバイクによる犯行)
・地下鉄や観光スポットでのスリ
・レストランやカフェでの置き引き
・ATM周辺での盗難や詐欺

近年は特に、バイクを使用した犯罪が増加傾向にあります。歩道を走行するバイクの後部座席から、歩行中のスマートフォンやバッグを狙う手口が報告されています。

日本との治安の違い

日本と比較した場合の大きな違いは、犯罪に対する警戒の必要性です。日本では当たり前の「スマートフォンを片手に歩く」「バッグを開けたまま電車に乗る」といった行動が、ロンドンではリスクとなります。

特に注意が必要な日本との違いは:

・深夜の一人歩きの危険性が高い
・路上での声掛けや勧誘が多い
・公共交通機関内での置き引きリスク
・観光地での写真撮影時の周囲への注意が必要

観光客が狙われやすい犯罪の特徴

観光客を狙った犯罪には、特徴的なパターンがあります。外務省海外安全ホームページの報告によると、以下のような手口が頻繁に発生しています:

・観光マップを広げている人に親切に話しかけ、注意を引きつけている間に共犯者が貴重品を盗む
・写真撮影を申し出て、カメラごと持ち去る
・レストランの椅子の背もたれにかけたバッグを盗む
・地下鉄の混雑時にバッグのファスナーを開けて中身を抜き取る

これらの犯罪から身を守るためには、以下の対策が効果的です:

・貴重品は必ず体の前で持つ
・バッグは常にファスナーを閉める
・見知らぬ人からの声掛けには警戒する
・公共の場所では周囲に注意を払う
・スマートフォンの使用は安全な場所で行う

また、最近では新型コロナウイルス感染症の影響で、マスクを着用した犯罪者による犯行も報告されています。このため、人通りの少ない場所や夜間の移動には特に注意が必要です。

観光客は「旅行者である」ということが外見から分かりやすく、犯罪者からすると格好のターゲットとなります。特に、カメラやスマートフォンを持ち歩く観光客は、高価な機器を所持していることが一目で分かるため、注意が必要です。

ロンドンで治安が悪い地区トップ5

ロンドンの治安は地域によって大きく異なります。特に観光客や留学生は、危険地域を事前に把握し、不用意に立ち入らないよう注意が必要です。

危険地域の特徴と傾向

テムズ川を境界線として、南側のエリアは一般的に治安が良くないとされています。危険地域では以下のような特徴が見られます:

・麻薬取引や違法薬物の使用が頻発
・深夜のクラブやバーでの暴力事件
・観光客を狙った窃盗や強盗
・路上での暴行事件

特に警戒が必要な5つの地区:

1. ブリクストン
アフリカ系やカリビアン系の移民が多く居住する地域です。近年は再開発が進み改善傾向にありますが、夜間は依然として注意が必要です。特に酔客による暴力事件が報告されています。

2. エレファント&キャッスル
テムズ川南岸に位置し、麻薬取引や犯罪が報告されている地域です。特に夜間の単独行動は避けるべきエリアです。昼間でも路上での犯罪に注意が必要です。

3. ハックニー
ナイトクラブやバーが多く、酔客同士のトラブルが頻発します。路上での違法薬物使用も見られ、夜間は特に危険度が上がります。若者向けの施設は多いものの、犯罪リスクも高い地域です。

4. キングスクロス
観光地として有名な一方で、スリや詐欺タクシーなどの犯罪が多発しています。特に夜間は酔っ払いも多く、駅周辺での犯罪に警戒が必要です。観光客を狙った置き引きも報告されています。

5. ウェストミンスター
観光名所が多い地域ですが、近年は窃盗犯罪だけでなく、暴行や強盗も増加傾向にあります。特に観光客の多さを狙った犯罪が頻発しており、カメラや財布などの貴重品管理には細心の注意が必要です。

避けるべき時間帯と場所

危険地域では特に以下の時間帯と場所での行動に注意が必要です:

・日没後から明け方までの時間帯
・人通りの少ない路地裏
・深夜営業のクラブやバー周辺
・公共交通機関の最終便付近
・観光客が集中するエリアの人混み

これらの地域や時間帯を完全に避けることができない場合は、以下の対策を講じることが重要です:

・複数人での行動を心がける
・貴重品は必ず体の前で持つ
・正規のタクシー(ブラックキャブ)を利用する
・人通りの多いメインストリートを歩く
・深夜の単独行動は絶対に避ける

ロンドンで治安の良い地区と安全な観光エリア

ロンドンには、観光客が安心して滞在できる治安の良い地区が多く存在します。特に初めてロンドンを訪れる方は、これらの地域を中心に行動することで、より安全な旅行を楽しむことができます。

観光客に人気の安全エリア

メイフェア地区
高級ホテルや高級ブランドショップが立ち並ぶエリアです。24時間体制の警備員が配置され、路上犯罪の発生率も極めて低い地域です。ショッピングや観光に最適なエリアとして知られています。

ケンジントン&チェルシー
大英博物館やハロッズなどの観光スポットがある上流住宅地です。治安が良く、夜間も比較的安全に過ごせます。高級住宅街として知られ、観光客向けの施設も充実しています。

コベントガーデン
ショップやレストランが集まる観光地として人気のエリアです。昼夜問わず人通りが多く、街頭パフォーマンスも頻繁に行われています。警備も厳重で、家族連れでも安心して観光できます。

リッチモンド
テムズ川沿いの閑静な住宅地です。美しい公園や歴史的な建造物があり、のどかな雰囲気を楽しめます。地元住民が多く住む地域で、犯罪発生率も低くなっています。

宿泊に適した地区の選び方

安全な宿泊地区を選ぶ際のポイント:

・24時間営業のコンビニや店舗がある
・地下鉄駅やバス停から徒歩5分以内
・観光名所へのアクセスが良好
・街灯が適切に設置されている
・レストランやカフェが充実している

交通アクセスと治安の関係

地下鉄の路線別に見る安全な地域:

ピカデリーライン
・サウスケンジントン駅周辺
・ナイツブリッジ駅周辺
・グリーンパーク駅周辺

セントラルライン
・ノッティングヒル・ゲート駅周辺
・ホランドパーク駅周辺
・ランカスターゲート駅周辺

これらの駅周辺は、観光スポットへのアクセスが良く、かつ治安も良好です。特に女性の一人旅でも安心して滞在できます。

観光スポットからの距離

主要観光スポットへのアクセスを考慮した安全な滞在エリア:

・ハイドパーク周辺
緑豊かな公園に近く、高級ホテルが多い地域です。バッキンガム宮殿やウェストミンスター寺院へのアクセスも良好です。

・サウスケンジントン周辺
博物館が集中する文教地区で、観光客も多く治安が良好です。ヴィクトリア&アルバート博物館や自然史博物館が徒歩圏内です。

・マリルボーン地区
ショッピング街のオックスフォードストリートに近く、レストランも充実しています。観光名所へのアクセスも便利で、治安も良好です。

これらの地域は、以下の特徴を備えています:

・24時間体制の警備
・充実した公共交通機関
・観光案内所の存在
・多くの観光客の往来
・明るい街灯の設置

特に初めてロンドンを訪れる方や、女性の一人旅の方には、これらの地域での宿泊をお勧めします。観光スポットへのアクセスが良く、夜間も比較的安全に過ごすことができます。

ロンドンでの安全なホテル選び5つのポイント

ロンドンでの滞在を快適に過ごすためには、安全なホテル選びが重要です。特に初めての訪問では、以下のポイントに注目して宿泊先を決めましょう。

立地条件のチェックポイント

安全なホテルを選ぶ際の立地条件として、以下の要素を確認します:

・地下鉄駅から徒歩5分以内の場所
・24時間営業のコンビニや店舗が近くにある
・メインストリートに面している
・街灯が適切に設置されている
・観光名所へのアクセスが良好な場所
・警察署や交番が近くにある
・深夜でも人通りがある通りに面している

特におすすめの立地エリアは:

・ケンジントン&チェルシー
高級住宅街で24時間体制の警備があり、治安が極めて良好です。ハロッズやロイヤルアルバートホールなどの観光名所も近く、安全に観光を楽しめます。

・メイフェア
高級ホテルが立ち並び、警備員が常駐する安全な地区です。オックスフォードストリートへのアクセスも良く、ショッピングにも便利です。

・リッチモンド
ロンドンの中でも特に治安の良い地域として知られています。テムズ川沿いの閑静な住宅地で、美しい公園や歴史的な建造物も楽しめます。

ホテルのセキュリティ体制

安全なホテルの条件として、以下のセキュリティ対策が整っているかを確認します:

・24時間体制のフロントデスク
・防犯カメラの設置
・客室階への部外者立入制限
・夜間の出入口施錠システム
・セーフティボックスの完備
・各階の非常口の確保
・火災報知器と消火設備の設置
・エレベーターのセキュリティカードキー制御
・ロビーでの来訪者チェック体制

信頼できる口コミの見分け方

ホテル予約の際は、以下の点に注目して口コミをチェックします:

・実際の宿泊者による具体的な安全面の記述
・複数の予約サイトでの評価の一貫性
・セキュリティに関する最新の情報
・女性の一人旅客からの評価
・夜間の周辺環境に関する情報
・スタッフの対応に関する評価
・清掃状態や設備の管理状況
・近隣の治安に関する情報

特に、「安全」「セキュリティ」「女性一人」などのキーワードを含む口コミは、治安面での参考になります。

要注意の口コミ内容

以下のような口コミがある場合は、ホテル選びの際に注意が必要です:

・夜間のフロント不在に関する指摘
・部外者の出入りが多いという報告
・周辺の暗さや人通りの少なさへの言及
・防犯設備の不備に関する指摘
・貴重品の紛失事例
・不審者の出没情報
・騒音やトラブルの報告
・スタッフの不在や対応の悪さ
・メンテナンス不足の指摘
・緊急時の対応の遅さ

これらの要素を総合的に判断し、安全で快適な滞在ができるホテルを選択することが重要です。特に女性の一人旅や初めてのロンドン訪問の場合は、セキュリティ面を重視したホテル選びを心がけましょう。

ロンドン滞在中の具体的な防犯対策

ロンドンでは日本人観光客を狙った犯罪が後を絶ちません。安全に滞在するためには、具体的な防犯対策を実践することが重要です。

貴重品の管理方法

貴重品の管理は、犯罪から身を守る最も基本的な対策です。以下の点に特に注意を払いましょう:

・財布は必ず内ポケットに入れ、ズボンの後ろポケットには絶対に入れない
・リュックサックには貴重品を入れない(混雑時にファスナーを開けられやすい)
・ハンドバッグは必ずファスナーを閉め、ファスナー部分を内側にして体の前で持つ
・ショルダーバッグは必ずたすき掛けにする
・スマートフォンは首から下げるか、体に固定する形で持ち歩く

特に注意が必要なのは、カフェやレストランでの置き引き被害です。椅子の背もたれにバッグを掛けたり、床に置いたりせず、必ず目の届く場所に置きましょう。

安全な移動手段の選び方

タクシーの利用については、以下の点に注意が必要です:

・正規のブラックキャブのみを利用する
・流しのタクシーは、ブラックキャブ以外は違法なので乗らない
・タクシー乗り場や配車アプリを利用する
・深夜の単独乗車は避ける

公共交通機関を利用する際は:

・地下鉄駅を出た直後はスマートフォンの使用を控える
・混雑時は周囲に不審者がいないか注意を払う
・夜間は人通りの多い明るい通りを選んで歩く
・可能な限り複数人で行動する

トラブル時の対処法

万が一の事態に備えて、以下の対応を把握しておきましょう:

・緊急時は999番に通報
・緊急でない相談は101番
・パスポートや貴重品のコピーは別々に保管
・クレジットカードの緊急連絡先を控えておく
・旅行保険の連絡先を保存しておく

緊急連絡先一覧

在英国日本国大使館の連絡先:
・電話:020-7465-6565
・住所:101-104 Piccadilly, London W1J 7JT

特に注意すべき犯罪手口として、偽警官による詐欺が報告されています。警察官を名乗る人物から財布の提示を求められても、応じる必要はありません。不審に感じたら、その場を立ち去るか大声で助けを求めましょう。

在英日本大使館の利用方法

在英日本大使館では、以下のようなサポートを提供しています:

・パスポートの紛失・盗難時の対応
・現地警察との連絡調整
・緊急時の支援
・医療機関の紹介
・犯罪被害の相談

これらの対策を実践することで、ロンドン滞在中の安全性を高めることができます。特に観光客が多く集まるエリアでは、常に周囲に注意を払い、不審な状況には近づかないようにすることが重要です。

まとめ:安全にロンドン観光を楽しむために

ロンドンは世界有数の観光都市でありながら、適切な注意と対策を講じることで安全に滞在できる都市です。これまでご紹介した内容を実践することで、充実した旅行や留学生活を送ることができます。

日常的な防犯対策の習慣化

安全な滞在のためには、以下の行動を習慣化することが重要です:

・貴重品は必ず体の前で持ち歩く
・人混みではスマートフォンの使用を控える
・夜間の一人歩きは避ける
・正規のタクシー(ブラックキャブ)のみを利用する
・見知らぬ人からの声掛けには警戒する

緊急時の備え

万が一の事態に備えて、以下の準備をしておきましょう:

・在英国日本大使館の連絡先を保存(電話:020-7465-6565)
・緊急通報用の999番を記憶
・パスポートと航空券のコピーを別々に保管
・クレジットカード会社の緊急連絡先を控える
・滞在先のホテルの住所と電話番号をメモ

ロンドンを安全に観光するためのポイント

ロンドン観光を楽しむ際は、以下の点に気を配りましょう:

・観光スポットでは周囲への注意を怠らない
・写真撮影時は荷物から目を離さない
・公共交通機関では貴重品を常に確認
・人混みでは特に警戒を強める
・ATMの利用は人通りの多い場所で

ロンドンは適切な注意を払えば、十分に安全に観光を楽しめる都市です。この記事で紹介した対策を実践し、素晴らしいロンドン滞在をお楽しみください。

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この記事を書いた人

ヨーロッパ、北米、オーストラリアetc、治安をはじめとした海外情報をお届け。運営歴11年の海外旅行メディア世界新聞が監修しています。

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