【モントリオール治安完全ガイド】現地人が近づかない危険エリアとホテルをとるべき治安のよいエリアを解説

「モントリオールの治安が気になるけど、どのエリアに気をつければいいの?」
「モントリオールで治安のいいエリアにホテルを取りたい」
「モントリオールの治安の悪いエリアを知りたい」

カナダの中でも比較的安全な都市として知られるモントリオールですが、観光や留学で訪れる際は治安の良いエリアと悪いエリアを把握しておく必要があります。

モントリオールの治安は、滞在エリアの選び方で大きく変わります。プラトー・モン・ロワイヤルやオールドモントリオールなどの観光客向けエリアは安全に過ごせる一方、ベリー・ユーカム駅周辺やダウンタウン東側は夜間の一人歩きを避けるべきエリアとなっています。

外務省海外安全ホームページとモントリオール在住日本人の声をもとに、この記事では危険なエリアの特徴と対策、安全に滞在できるホテルエリアの選び方、実際に起きている犯罪事例と具体的な防犯対策をご紹介します。

目次

モントリオールの治安の現状と特徴

カナダの主要都市の中でも、モントリオールは比較的安全な都市として知られています。しかし、近年は一部地域で治安の悪化が指摘されており、観光や留学で訪れる際は現地の状況を正しく理解することが重要です。

治安の全体的な評価

外務省海外安全ホームページによると、モントリオールの治安レベルは「レベル1:十分注意してください」に設定されています。これは、カナダの他の主要都市と同程度の評価です。

北米の大都市と比較すると、銃器による犯罪は少なく、殺人や強盗などの凶悪犯罪の発生率も低い水準を維持しています。特に観光客が多く訪れるエリアは警察のパトロールも頻繁で、日中の治安は良好です。

ただし、新型コロナウイルスの影響による経済状況の悪化以降、路上生活者の増加や軽犯罪の発生率上昇が報告されています。

犯罪発生率と傾向

モントリオールで発生する主な犯罪は以下の通りです:

・スリや置き引きなどの軽犯罪
・自転車盗難
・車上荒らし
・住居侵入
・薬物関連犯罪

特に観光客を狙った犯罪は、以下の場所で多く発生する傾向にあります:

・地下鉄駅周辺
・観光名所の周辺
・繁華街の路上
・大規模イベント会場

季節や時間帯による治安の変化

モントリオールの治安は、季節や時間帯によって大きく変化します。

夏季(6月〜8月)
観光のハイシーズンとなる夏季は、スリや置き引きなどの犯罪が増加します。特に大規模な野外フェスティバルや音楽イベントが開催される時期は、スリなどの犯罪が頻発します。

冬季(11月〜3月)
厳しい寒さにより、路上犯罪は減少傾向にあります。ただし、日が短くなるため、16時以降は人通りが少なくなる地域もあります。

時間帯による変化
・5時〜21時:
比較的安全な時間帯です。観光客エリアは警察のパトロールも多く、安心して行動できます。

・21時〜5時:
特定のエリアでは、深夜の一人歩きは避けるべきです。特にダウンタウン東側や地下鉄の終着駅付近では、夜間の犯罪発生率が上昇します。

観光客や留学生が安全に過ごすためには、これらの時間帯による治安の変化を理解し、適切な行動を取ることが重要です。特に夜間の外出時は、明るい通りを選んで歩く、複数人で行動する、タクシーやウーバーを利用するなどの対策が推奨されます。

モントリオールで治安が悪いエリアと注意点

モントリオールには、観光客や留学生が注意すべき治安の悪いエリアがいくつか存在します。これらのエリアを把握し、適切な対策を講じることで、安全な滞在が可能です。

危険エリアの特徴と場所

ベリー・ユーカム駅周辺

ベリー・ユーカム駅周辺は、モントリオールで最も注意が必要なエリアの1つです。地下鉄のターミナル駅であり、人の出入りが多い一方で、以下のような特徴があります:

・路上生活者が多く集まる傾向
・薬物取引の報告が多い地域
・深夜の暴力事件が発生
・スリや置き引きの発生率が高い

特に駅の北側のエリアは、夜間の一人歩きを完全に避けるべきです。

ダウンタウン東側

サン・ドニ通りやサン・ローラン通りの東側エリアは、以下の理由から注意が必要です:

・深夜営業の怪しげな店舗が点在
・路上での客引きや勧誘が多い
・薬物関連の犯罪が報告されている
・若者グループによる暴力事件の発生

このエリアは日中は比較的安全ですが、21時以降は警戒が必要です。

モントリオール・ノール地区

モントリオール・ノール地区は、以下の特徴から観光客には推奨されないエリアです:

・地域間の所得格差が大きい
・ギャング関連の事件が報告されている
・公共交通機関のアクセスが限られている
・夜間の警察パトロールが少ない

危険エリアでの具体的な注意点

これらの地域を訪れる際は、以下の対策を必ず実施してください:

・貴重品は必要最小限のみ携帯
・バッグは体の前で持つ
・スマートフォンの使用は最小限に
・現金は分散して持ち歩く
・派手な服装や装飾品は避ける

特に注意が必要な状況:

・ATMの利用時(周囲に不審者がいないか確認)
・地下鉄の改札付近(スリの被害が多発)
・人通りの少ない路地
・深夜のコンビニエンスストア周辺

夜間の移動に関する注意事項

夜間の移動については、以下のルールを徹底することで、危険を最小限に抑えられます:

推奨される移動手段
・正規のタクシー会社の利用
・配車アプリ(Uber等)の活用
・複数人での行動
・メインストリートの利用

避けるべき行動
・人通りの少ない道の利用
・深夜の単独行動
・見知らぬ人からの声掛けへの対応
・路上でのスマートフォン操作

特に女性の一人歩きは、21時以降は極力避けるべきです。どうしても夜間の移動が必要な場合は、以下の対策を講じてください:

・事前に経路を確認
・明るい通りを選択
・携帯電話を常に使える状態に
・防犯ブザーの携帯
・周囲の状況に注意を払う

これらの注意点を守ることで、危険エリアでも安全に過ごすことができます。ただし、不要な危険は避け、可能な限り治安の良いエリアでの行動を心がけましょう。

モントリオールでホテル選びに最適な治安のよいエリア

モントリオールでの滞在を安全で快適なものにするためには、ホテルの立地選びが重要です。治安の良いエリアには、観光スポットへのアクセスも便利な地域が多く存在します。

観光客に人気の安全なエリア

オールドモントリオール

石畳の街並みが美しいオールドモントリオールは、以下の特徴を持つ最も安全なエリアの1つです:

・警察のパトロールが頻繁
・観光客向けの照明が充実
・24時間体制の警備員が常駐するホテルが多い
・メインストリートは深夜まで人通りがある

おすすめスポット:
・ノートルダム大聖堂周辺
・旧港(ヴィユ・ポール)エリア
・サンポール通り

プラトー・モン・ロワイヤル

芸術家が多く住む文化的な地域で、以下の特徴があります:

・地元住民が多く、コミュニティの目が行き届いている
・カフェやレストランが深夜まで営業
・街路樹が多く、明るい雰囲気
・観光客と地元民が程よく混在

おすすめエリア:
・モン・ロワイヤル通り周辺
・サンドニ通り西側
・ローリエ通り周辺

ダウンタウン西側

ビジネス街を含む西側エリアは、以下の点で安全性が高いです:

・大手企業のオフィスが集中
・高級ホテルが立ち並ぶ
・24時間体制のセキュリティ
・地下街(RESO)へのアクセスが便利

特に安全な通り:
・シャーブルック通り
・サント・カトリーヌ通り西側
・ピール通り

各エリアのホテル選びのポイント

安全なエリアでもホテル選びには以下の点に注意が必要です:

立地面でのチェックポイント
・最寄りの地下鉄駅までの距離
・メインストリートからの距離
・夜間の照明状況
・周辺の店舗の営業時間
・警察署や病院からの距離

施設面での確認事項
・24時間フロント対応の有無
・セキュリティカメラの設置状況
・エレベーターのカードキーシステム
・ロビーの警備体制
・非常時の避難経路

おすすめの交通アクセス

安全なエリアのホテルから市内を移動する際は、以下の交通手段が推奨されます:

地下鉄の利用
・オレンジライン:観光スポットを効率的に周遊可能
・グリーンライン:ショッピングエリアへのアクセスに便利
・ブルーライン:住宅地へのアクセス

バスネットワーク
・747番:空港〜ダウンタウン間の専用バス
・80番:東西の観光地を結ぶ便利なルート
・129番:モン・ロワイヤル公園へのアクセス

シェアサイクル(BIXI)
・4月から11月まで利用可能
・主要観光地に多くのステーション
・短距離移動に最適
・夜間は利用を控えめに

これらの交通手段を利用する際は、以下の点に注意が必要です:

・ラッシュ時は混雑するため、貴重品の管理を徹底
・深夜バスは可能な限り避ける
・地下鉄の終電時刻を確認(概ね24時頃)
・悪天候時はタクシーの利用を検討

安全なエリアでのホテル滞在と、適切な交通手段の選択により、モントリオールでの滞在をより安全で快適なものにすることができます。

モントリオールでよく起きる犯罪と対策

モントリオールでは、観光客や留学生を狙った特定のパターンの犯罪が発生しています。これらの手口を知り、適切な対策を講じることで、被害を未然に防ぐことができます。

スリや置き引きの手口と対策

外務省海外安全ホームページによると、モントリオールで最も多い犯罪は、スリや置き引きです。主な手口は以下の通りです:

地下鉄駅での手口
・改札付近での混雑時のすり抜け
・エスカレーターでの前後からの連携作業
・切符購入機での順番待ち中の背後からの狙い
・駅構内での「道案内」を装った接近

レストランでの置き引き
・椅子の背もたれにかけたバッグを狙う
・テーブルに置いたスマートフォンの瞬間的な窃取
・会計時の隙を狙った手荷物の持ち去り

具体的な対策
・バッグは常にチャックを閉める
・貴重品は内ポケットに分散して収納
・レストランではバッグを膝の上か足元に置く
・スマートフォンはテーブルに置かない

車上荒らしの被害と予防法

モントリオールでは、レンタカーを利用する観光客を狙った車上荒らしが発生しています。

多発場所
・観光スポットの駐車場
・ショッピングモール周辺
・公園の駐車エリア
・路上駐車の多いエリア

被害防止のポイント
・車内に荷物を置いたまま離れない
・トランクにも貴重品を残さない
・駐車は明るく人通りの多い場所を選ぶ
・防犯アラームを必ず作動させる

詐欺や押し売りの実例

観光客を狙った詐欺や押し売りの手口も増加傾向にあります。

よくある詐欺の手口

・偽の警察官による職務質問
警察官を装い、パスポートや財布の提示を求める手口です。正規の警察官は、路上での現金確認は行いません。

・チャリティー詐欺
署名を求められた後、寄付金を要求されるケース。特に観光地で多発しています。

・両替詐欺
レートの良さを強調し、偽札や計算間違いで損をさせる手口。

対策方法
・警察官に不審を感じたら、警察手帳の提示を求める
・路上での署名や寄付は断る
・両替は正規の両替所か銀行のみを利用

押し売りへの対応

・はっきりとした態度で断る
・その場での商品購入は避ける
・「後で考える」などと曖昧な返事をしない
・必要に応じて周囲に助けを求める

最新の犯罪傾向

近年は以下のような新しい手口も報告されています:

・SNSを利用した詐欺
現地のイベントやパーティーを装った詐欺的な勧誘

・フリーマーケットアプリでの詐欺
実在しない商品の取引を持ちかける手口

・偽のツアーガイド
正規のガイドを装い、高額な料金を請求する

これらの犯罪から身を守るためには、以下の基本的な注意事項を守ることが重要です:

・見知らぬ人からの突然の勧誘には応じない
・現金の取り扱いは人目につかない場所で
・貴重品は複数の場所に分散して保管
・不審に感じたら、その場を離れる
・必要に応じて警察や大使館に通報する

モントリオールでのトラブル時の対応と緊急連絡先

モントリオールで予期せぬトラブルに遭遇した際の具体的な対応方法と、重要な連絡先をご紹介します。

警察への通報方法

モントリオールを含むカナダ全土では、緊急時の通報番号として911が採用されています。以下の状況では迷わず911に通報してください:

・暴行や強盗などの犯罪被害
・重大な事故や怪我
・火災の発生
・緊急の救急搬送が必要な場合

通報時の注意点:
・落ち着いて状況を説明
・現在地を正確に伝える
・英語に不安がある場合は「Japanese speaker, please」と伝える
・間違って通報した場合は、その旨を必ず伝える

在モントリオール日本国総領事館の利用

在モントリオール日本国総領事館は、以下のような支援を提供しています:

基本情報
・電話番号:(514)866-3429
・受付時間:月〜金 9:00-17:00
・休館日:土日祝日、カナダの祝日

主な支援内容
・パスポートの紛失・盗難時の再発行
・現地警察との連絡調整
・医療機関の紹介
・弁護士の紹介
・家族への緊急連絡

旅行保険の活用方法

旅行保険に加入している場合、以下のような対応が可能です:

保険会社への連絡手順

  1. 保険証券番号の確認
  2. 現地からの国際通話番号の確認
  3. 保険会社の24時間対応デスクへ連絡
  4. 担当者の指示に従い必要書類を準備

保険適用の一般的な対象
・医療費の補償
・盗難被害の補償
・携行品の損害
・航空機の遅延や欠航による費用
・緊急移送費用

必要な書類の例
・警察の被害届の写し
・医療機関の診断書
・領収書の原本
・現地で購入した必需品の領収書

トラブル発生時の基本的な対応の流れ:

  1. 身の安全の確保
    ・安全な場所への避難
    ・必要に応じて周囲に助けを求める
    ・警察や救急への通報判断
  2. 証拠の保全
    ・写真撮影
    ・目撃者がいれば連絡先を確認
    ・防犯カメラの有無を確認
  3. 関係機関への連絡
    ・総領事館への連絡
    ・保険会社への連絡
    ・クレジットカード会社への連絡(必要な場合)
  4. 今後の対応の検討
    ・警察への被害届の提出
    ・必要書類の収集
    ・帰国後の保険請求手続きの準備

これらの対応を適切に行うことで、トラブルによる影響を最小限に抑えることができます。特に重要な連絡先は、携帯電話に保存するとともに、紙にメモして別途保管することをお勧めします。

まとめ:モントリオールで安全に過ごすために

モントリオールは全体的に治安の良い都市ですが、観光客や留学生が安全に過ごすためには、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。

基本的な安全対策

夜間の行動には特に注意が必要です。21時以降は以下の対策を心がけましょう:

・タクシーやウーバーなどの配車サービスを利用
・複数人での行動を心がける
・人通りの多い明るい通りを選ぶ
・貴重品は分散して持ち歩く
・スマートフォンの路上での使用を控える

安全なエリア選び

滞在中は以下のエリアを中心に行動すると安心です:

・オールドモントリオール
・プラトー・モン・ロワイヤル
・ダウンタウン西側
・モン・ロワイヤル公園周辺

避けるべきエリアと時間帯

以下の地域は特に夜間の立ち入りを避けましょう:

・ベリー・ユーカム駅周辺
・ダウンタウン東側
・サン・ドニ通り東側
・モントリオール・ノール地区

緊急時の対応手順

万が一の事態に備えて、以下の連絡先と対応手順を把握しておきましょう:

  1. 緊急時(警察・救急・消防):911
  2. 在モントリオール日本国総領事館:514-866-3429
  3. Jewish General Hospital:514-340-8222

トラブル別の具体的な対応

パスポートを紛失した場合:
・最寄りの警察署で被害届を提出
・総領事館に連絡し、帰国のための渡航書を申請
・航空会社に渡航書での搭乗可否を確認

盗難被害の場合:
・警察に被害届を提出
・クレジットカード会社に連絡して利用停止
・保険会社への連絡と必要書類の確認

体調不良の場合:
・保険会社に連絡して受診可能な病院を確認
・必要に応じて通訳サービスを手配
・総領事館に相談して適切な医療機関を紹介してもらう

予防的な対策

・パスポートや現金は分散して保管
・クレジットカードの暗証番号は別途保管
・重要な連絡先は携帯電話と紙の両方に記録
・旅行保険には必ず加入
・現地の緊急電話番号(911)は必ず記憶

モントリオールは基本的に安全な都市ですが、一般的な防犯対策と緊急時の対応手順を把握しておくことで、より安心して滞在することができます。特に夜間の行動には十分な注意を払い、不審に感じる状況では無理をせず、安全な選択をすることを心がけましょう。

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この記事を書いた人

ヨーロッパ、北米、オーストラリアetc、治安をはじめとした海外情報をお届け。運営歴11年の海外旅行メディア世界新聞が監修しています。

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