こんにちは。世界一周含めこれまで40カ国以上を旅した世界新聞編集長です。
日本人は世界でもっともパスポートの信頼度が高く、旅行先では「歓迎される国民」であることが多い一方、「観光客として狙われやすい存在」でもあります。
それはなぜか?
日本人は「警戒心が薄く、現金を持ち歩き、高価なものを身に着けている」という印象を、世界中の犯罪者に持たれているからです。
本記事では、私がこれまで旅してきた経験と、実際に旅人コミュニティで頻繁に話題にあがる「日本人観光客が狙われやすい国」をランキング形式で紹介します。
その理由や背景もあわせて解説するので、出発前にぜひ参考にしてください。
第5位:イタリア(特にローマ・ナポリ)
イタリアは世界有数の観光大国。
それだけに、観光客を狙ったスリや詐欺が日常茶飯事です。
私自身もローマの地下鉄で、隣にいた日本人旅行者がリュックのチャックを開けられている瞬間を見たことがあります。
特に狙われやすいのが、ブランドバッグや高級カメラをぶら下げている日本人。
また、ナポリでは子どもグループによるスリ集団も存在し、注意が必要です。
【対策】
混雑した交通機関ではリュックを前に持ち、バッグのチャック部分を手で押さえる癖をつけましょう。
ローマの「テルミニ駅」やナポリ中央駅では、スマホを出すのも極力控えた方が安全です。
第4位:フランス(特にパリ)
おしゃれな街パリも、スリやひったくりの多さでは世界トップクラスです。
エッフェル塔やルーヴル美術館の周辺では、観光客を狙った“署名詐欺”や“腕輪詐欺”が横行しています。
「日本人はおとなしく断れない」と思われており、実際に署名を頼まれて応じてしまった人が金品を要求された例もあります。
私の友人はシャンゼリゼ通りで、声をかけられて気を取られている間にポケットから財布を抜かれました。
【対策】
見知らぬ人に話しかけられたら即座に「ノン、メルシー」と断ること。
外では財布やスマホをズボンのポケットに入れないようにしましょう。
第3位:ベトナム(特にホーチミン・ハノイ)
東南アジアの人気旅行先であるベトナム。
物価も安く、日本人にも人気ですが、バイクによる「ひったくり」が非常に多いです。
日本人はスマホを手に持って歩く、カバンを斜め掛けするなど、無防備なスタイルが目立つため狙われやすいのです。
ホーチミンでは、スマホを手に地図を見ていた旅行者が、バイクに乗った2人組に手ごとひったくられたというケースもあります。
【対策】
スマホは立ち止まって壁側で確認し、決して道路側に向けて使わないこと。
肩掛けバッグは身体の前でしっかり抱えるようにしましょう。
第2位:スペイン(特にバルセロナ)
スペインのバルセロナは、世界有数のスリ都市として知られています。
特に日本人は「高価なカメラをぶら下げている観光客」として、ターゲットにされがちです。
私が滞在していたときも、ホステルで同部屋だった日本人女性が、地下鉄内で財布を抜かれたばかりでした。
複数人で囲んで注意をそらし、その隙にバッグから財布を抜く「チームプレー型のスリ」が多く、非常に手口が巧妙です。
【対策】
外出時には貴重品を最小限にし、できればホテルのセーフティボックスを活用しましょう。
人混みでは必ずバッグに手を添え、背後に気配を感じたらすぐに立ち止まることも大切です。
第1位:フィリピン(特にマニラ)
堂々の第1位は、フィリピンの首都マニラです。
マニラでは観光客に対してだけでなく、地元民すら被害に遭う犯罪が頻発しています。
スリ、詐欺、ぼったくりタクシー、さらには銃器を使った強盗も存在するため、注意が必要です。
特に日本人は、「お金持ち」「警戒心がない」と見なされやすく、空港から市内に向かうタクシーやジプニーでトラブルに巻き込まれることがあります。
私も深夜便でマニラに着いた際、ホテルへの移動を正規のタクシーにしたことで無事でしたが、他の旅行者は配車アプリを使わなかったことでトラブルになったそうです。
【対策】
夜間の移動は極力避け、空港ではGrabなど配車アプリを使いましょう。
ホテルやショッピングモールのセキュリティがしっかりしている場所を中心に行動を組み立てることが重要です。
なぜ日本人が狙われるのか?その背景と理由
どの国でも、日本人観光客が狙われる理由には共通点があります。
それは「見た目と行動から警戒心が低いと判断されやすい」ということです。
・歩きスマホやイヤホンで周囲が見えていない
・ブランド品や高価なカメラを持ち歩いている
・現金を多く持ち歩く傾向がある
・現地語を話さないため、交渉や抗議に弱い
・断るのが苦手で勧誘や詐欺に引っかかりやすい
また、日本は治安が良すぎるため、日本の生活習慣をそのまま海外に持ち込むことで、「ゆるさ」「無防備さ」が際立ち、犯罪者にとって格好のターゲットになってしまうのです。
まとめ:事前の知識が旅の安全を左右する
今回ご紹介した国々は、いずれも魅力にあふれた素晴らしい旅行先です。
犯罪が多いからといって避けるのではなく、「知識と注意」でしっかりと対策することが重要です。
旅先の治安傾向を知っておくだけで、行動の選択肢や心構えが大きく変わります。
安全対策は「気にしすぎて損することはない」が鉄則です。
リスクを知って、備えて、行動する。
それが、世界を自由に旅する第一歩になります。
どうぞ安全に、そして思いっきり旅を楽しんでください。