【フィレンツェ治安完全ガイド】現地人が近づかない危険エリアとホテルをとるべき治安のよいエリアを解説

「フィレンツェの治安って実際どうなんだろう?」
「フィレンツェで治安の良いエリアと悪いエリアを知りたい」
「フィレンツェで治安が良いエリアのホテルを探している」

イタリアの観光都市フィレンツェは、世界遺産の街並みが魅力的な反面、観光客を狙った犯罪も発生しており、治安面での不安は尽きません。

フィレンツェの治安を理解するには、現地の状況を熟知している人からの情報が不可欠です。

外務省海外安全ホームページとフィレンツェ在住日本人の声をもとに、フィレンツェの治安状況、現地の人が近づかない危険エリア、ホテルを取るのにおすすめの治安が良いエリアを解説していきます。

目次

フィレンツェの治安の現状と特徴

イタリアの芸術都市フィレンツェは、世界遺産の美しい街並みと豊かな文化遺産で知られています。一方で、観光客を狙った犯罪も発生しており、治安面での注意が必要です。

フィレンツェの犯罪発生状況

外務省海外安全ホームページによると、フィレンツェはイタリアの他の主要都市と比較して、深刻な暴力犯罪は少ない都市です。しかし、観光客を標的にしたスリや置き引き、ひったくりなどの軽犯罪は日常的に発生しています。

特に観光シーズンのピークとなる4月から10月にかけては、観光客の増加に比例して犯罪も増加する傾向にあります。犯罪の多くは、観光スポット周辺や公共交通機関内で発生しています。

主な犯罪の発生場所:
・主要観光スポット周辺(ドゥオーモ、ウフィツィ美術館など)
・電車やバスの車内
・駅周辺
・観光客で混雑する広場や通り

観光客が狙われやすい犯罪の種類

フィレンツェで観光客が遭遇しやすい犯罪には、以下のような特徴があります。

スリ・置き引き:
・レストランの椅子の背もたれにかけたバッグを狙う手口
・観光スポットで写真撮影中の隙を狙う手口
・混雑した場所での複数人による計画的な犯行

偽物商品の押し付け販売:
・路上での偽ブランド品の強引な販売
・法外な価格での商品購入の強要
・品質保証のない商品の販売

詐欺:
・偽のチケット販売
・両替所での不当な手数料請求
・偽のガイドによるツアー詐欺

時間帯による治安の変化

フィレンツェの治安は時間帯によって大きく変化します。

日中(7時〜19時):
観光客や地元住民で賑わう時間帯は、スリなどの犯罪には注意が必要ですが、暴力事件などの重大犯罪のリスクは低くなっています。警察官のパトロールも頻繁に行われ、緊急時の対応も迅速です。

夕方から夜間(19時〜23時):
レストランやバーが営業している時間帯は、まだ人通りも多く、比較的安全に過ごせます。ただし、アルノ川周辺や駅付近では、注意が必要です。

深夜(23時以降):
人通りが少なくなる深夜は、特に女性の一人歩きは避けるべきです。タクシーやライドシェアサービスの利用を推奨します。

観光客が多い地域では、スリの注意を促す看板や警告が設置されています。これらの警告は、現地警察が実際の犯罪発生状況に基づいて設置しているものです。

また、イタリアの緊急通報システムは、英語での対応も可能です。緊急時は112(警察)、118(救急)に電話することで、24時間体制での支援を受けることができます。

フィレンツェで治安が悪いエリアと注意点

フィレンツェには観光客が注意すべき治安の悪いエリアがいくつか存在します。これらの地域では、スリや置き引きなどの犯罪が他のエリアより多く発生しています。

サンタ・マリア・ノヴェッラ駅周辺

フィレンツェの玄関口であるサンタ・マリア・ノヴェッラ駅周辺は、特に注意が必要なエリアです。ジプシーや物乞いが多く、観光客を狙った犯罪が頻発しています。

駅周辺での具体的な注意点:
・自動券売機での切符購入時は周囲に注意
・見知らぬ人からの手助けの申し出には慎重に対応
・大きな荷物は両手に分散させず、まとめて持つ
・深夜の一人歩きは避ける

サン・ロレンツォ地区

サン・ロレンツォ地区は、観光客向けの市場がある活気のあるエリアですが、夜間は治安が悪化します。特に市場が閉まった後の人通りの少ない路地は要注意です。

市場エリアでの防犯対策:
・貴重品は必ず体の前で持つ
・路地裏への立ち入りは避ける
・夜間は大通りを歩く
・群がってくる物売りには応対しない

サンタ・クローチェ地区の夜間

日中は観光客で賑わうサンタ・クローチェ地区も、夜間は様相が一変します。特に23時以降は、酔った観光客を狙った犯罪が発生しやすくなります。

夜間の注意点:
・深夜のバーやクラブからの帰り道は特に警戒
・タクシーは正規のものを利用
・グループでの行動を心がける
・人通りの多いメインストリートを選ぶ

アルノ川南岸の人通りの少ないエリア

アルノ川南岸のピッティ宮殿より南側のエリアは、観光客が少なく、人通りも少ない場所があります。特に夜間は注意が必要です。

南岸エリアでの対策:
・日没後は観光を控える
・カメラやスマートフォンの露出を控えめにする
・所持金は必要最小限に抑える
・緊急時の連絡先を把握しておく

リベルタ広場周辺の治安状況

サンタ・マリア・ノヴェッラ駅の北東部に位置するリベルタ広場周辺は、スリや置き引きの発生率が高いエリアです。複数人で行動する窃盗グループが活動しているため、特に警戒が必要です。

犯罪者の特徴と手口:
・段ボールや新聞紙を使って手元を隠す手口
・子供や女性のグループによる犯行
・観光客に話しかけて気を散らす手法
・混雑時を狙った計画的な犯行

これらの治安の悪いエリアを完全に避けることは難しいかもしれませんが、基本的な防犯対策を実践することで、安全にフィレンツェ観光を楽しむことができます。特に夜間の行動には十分な注意を払い、必要に応じてタクシーの利用を検討しましょう。

フィレンツェで治安が良いエリアとホテル選び

フィレンツェには、24時間体制で警備が行き届き、観光客も安心して滞在できる治安の良いエリアがあります。ホテル選びの際は、これらのエリアを中心に検討することをお勧めします。

ドゥオーモ周辺

フィレンツェの中心部に位置するドゥオーモ周辺は、最も治安の良いエリアの一つです。24時間警備員が配置され、観光警察のパトロールも頻繁に行われています。

ドゥオーモエリアの特徴:
・観光客と地元住民で常に人通りが多い
・街灯が多く、夜間も明るい
・監視カメラが随所に設置
・主要観光スポットまで徒歩圏内

シニョーリア広場エリア

シニョーリア広場周辺は、フィレンツェの行政・商業の中心地として、高い水準の治安が保たれています。高級ホテルや老舗レストランが立ち並び、セキュリティも万全です。

シニョーリア広場周辺の利点:
・警察署が近く、緊急時の対応が迅速
・高級店が多く、警備が充実
・観光名所へのアクセスが便利
・レストランが深夜まで営業

トルナブオーニ通り周辺

高級ブランドショップが並ぶトルナブオーニ通り周辺は、私設警備員による巡回も多く、特に治安の良いエリアとして知られています。

トルナブオーニエリアの安全性:
・防犯カメラの設置数が多い
・私設警備員による24時間体制の警備
・高級ホテルのセキュリティスタッフが常駐
・明るい街灯で夜間も安全

おすすめホテルの選び方

治安の良いエリアでもホテル選びは重要です。以下のポイントを考慮してホテルを選択することで、より安全な滞在が可能になります。

セキュリティ面のチェックポイント:
・24時間体制のフロントデスク
・エレベーターのセキュリティカード管理
・防犯カメラの設置状況
・夜間の出入り口管理体制

立地面での確認事項:
・最寄りの警察署までの距離
・主要道路からのアクセス
・夜間の街灯の状況
・周辺の店舗の営業時間

特におすすめの宿泊形態:
・3つ星以上の大型ホテル
・セキュリティスタッフ常駐のホテル
・国際チェーンホテル
・レセプション付きの宿泊施設

避けるべき宿泊施設:
・駅周辺の格安ホテル
・セキュリティ設備の整っていない個人経営の宿
・深夜にフロントが無人になる施設
・路地裏に位置する宿泊施設

ホテル予約時の追加確認事項:
・客室の階数(低層階は避ける)
・非常口の場所と数
・貴重品保管用の金庫の有無
・周辺施設の営業時間

これらの条件を満たすホテルを選ぶことで、快適で安全なフィレンツェ滞在を実現できます。特に女性の一人旅の場合は、多少料金が高くても、セキュリティの整った宿泊施設を選択することをお勧めします。

フィレンツェでの具体的な防犯対策

フィレンツェを安全に楽しむためには、適切な防犯対策が不可欠です。観光客を狙った犯罪から身を守るため、以下の対策を実践しましょう。

持ち物と貴重品の管理

貴重品の管理は観光中の最重要課題です。スリや置き引きから身を守るため、以下の対策を徹底します。

・パスポートやクレジットカードは必ずホテルのセーフティボックスに保管
・現金は1日分だけを持ち歩く
・バッグは必ずチャックが内側になるクロスボディタイプを使用
・写真撮影時も荷物から目を離さない
・レストランでは椅子の背もたれにバッグを掛けない
・スマートフォンは人混みでの使用を控える

移動時の注意点

フィレンツェの街中を移動する際は、以下の点に注意が必要です。

・人混みでは荷物を体の前で持つ
・路上で見知らぬ人からの声掛けには応じない
・子供のグループや物乞いには近づかない
・歩道では車道側を避けて歩く
・夜間の一人歩きは避ける
・タクシーは正規のものを利用する

トラブル発生時の対応

万が一の事態に備え、以下の緊急連絡先を控えておきましょう。

緊急連絡先一覧

・警察:112
・救急:118
・消防:115
・在イタリア日本国大使館:06-487-2551
・フィレンツェ領事事務所:055-575-0457

犯罪被害に遭った場合は、すぐに警察に通報し、被害届を提出することが重要です。パスポートを盗まれた場合は、直ちに在イタリア日本国大使館に連絡してください。

在イタリア日本国大使館への連絡方法

被害に遭った際は、以下の情報を準備して大使館に連絡します。

・氏名と生年月日
・旅券番号
・被害の状況と場所
・現地の滞在先
・日本の緊急連絡先

また、クレジットカードの盗難時は、すぐにカード会社に連絡して利用停止の手続きを行います。事前に各カード会社の緊急連絡先は控えておきましょう。

スリや置き引きの被害に遭わないためには、予防が最も重要です。特に観光客が多く集まる以下のエリアでは警戒を強めましょう。

・ドゥオーモ周辺
・ヴェッキオ橋付近
・ウフィツィ美術館周辺
・サンタ・マリア・ノヴェッラ駅構内
・シニョーリア広場

これらの場所では、カメラやスマートフォンの使用も最小限に抑え、常に周囲に注意を払う必要があります。また、見知らぬ人から声をかけられても、安易に立ち止まらないようにしましょう。

フィレンツェの公共交通機関の安全な利用方法

公共交通機関は観光客を狙った犯罪が最も多く発生する場所の一つです。安全に利用するためには、以下の点に特に注意が必要です。

バスでの注意点

フィレンツェの市バスは観光客の利用が多く、スリや置き引きの被害が頻発しています。以下の対策を心がけましょう。

・乗車時は必ず荷物を体の前で持つ
・リュックは前に抱える
・混雑時は貴重品に手を添える
・見知らぬ人が近づいてきた際は距離を取る
・降車時は周囲に不審者がいないか確認する

特に観光客の多い1番や7番のバス路線では、犯罪グループが活動していることがあります。子供や女性のグループには要注意です。

タクシー利用時の注意事項

正規のタクシーを見分けることが重要です。以下の特徴を確認しましょう。

・白いボディカラー
・ドアに料金表の表示
・車体にライセンス番号の表示
・メーターの確実な使用

タクシーの乗車場所は以下を推奨します:
・ホテルのフロントに依頼
・正規のタクシー乗り場
・スマートフォンの配車アプリ

非正規のタクシーは、法外な料金を請求されたり、危険な目に遭う可能性があります。路上で客引きをするタクシーには絶対に乗らないようにしましょう。

深夜の移動手段

23時以降の深夜は、公共交通機関の運行本数が大幅に減少します。この時間帯の移動には以下の対策が必要です。

・できるだけタクシーを利用する
・徒歩での移動は避ける
・ホテルに送迎を依頼する
・深夜バスは極力利用しない

特に女性の一人歩きは非常に危険です。夜間のアルノ川周辺や駅周辺は避けるべきです。

深夜のタクシー利用時は以下の点に注意しましょう:
・乗車前に料金の目安を確認
・車内の防犯カメラの有無を確認
・運転手の身分証明書の掲示を確認
・走行ルートをスマートフォンで確認

緊急時は以下の連絡先を利用できます:
・警察:112
・タクシー会社:055-4242
・日本国大使館:06-487-2551

公共交通機関を利用する際は、常に周囲に注意を払い、不審な状況があれば躊躇せずに警察や駅員に通報することが重要です。また、深夜の移動が予想される場合は、事前にホテルやレストランに相談し、安全な移動手段を確保しておくことをお勧めします。

まとめ:フィレンツェを安全に楽しむために

フィレンツェは世界有数の観光都市として多くの魅力を持つ一方で、観光客を狙った犯罪も発生しています。しかし、適切な対策を講じることで、安全に観光を楽しむことができます。

エリア別の安全対策

治安の良いエリアを中心に行動することが重要です。

ドゥオーモ周辺:
・昼夜問わず人通りが多く比較的安全
・警察のパトロールが頻繁
・観光客が多いためスリには要注意
・深夜以外は安心して観光可能

サンタ・マリア・ノヴェッラ駅周辺:
・日中でも警戒が必要
・荷物は常に体の前で持つ
・複数人での行動を推奨
・タクシー乗り場は駅の正面を利用

アルノ川周辺:
・日中は比較的安全
・夜間は人通りの少ない路地を避ける
・ヴェッキオ橋周辺は常に混雑するため要注意
・南岸は夜間の観光を控える

時間帯別の注意点

観光を楽しむ時間帯によって、以下の点に注意が必要です。

朝~昼(7時~15時):
・観光客が多い時間帯
・スリや置き引きに注意
・貴重品の管理を徹底
・人混みでの写真撮影は控えめに

夕方~夜(15時~23時):
・人通りの多い通りを選ぶ
・レストランでの貴重品管理
・暗くなったら単独行動を避ける
・帰路はタクシーの利用を検討

深夜(23時以降):
・徒歩での移動は極力避ける
・正規のタクシーのみ利用
・人通りの少ないエリアには近づかない
・緊急連絡先を常に携帯

滞在中の基本的な心構え

安全な観光のために、以下の基本ルールを守りましょう。

持ち物管理:
・パスポートのコピーを別途保管
・現金は分散して持ち歩く
・バッグは必ずチャック付きを使用
・スマートフォンの露出を控える

トラブル対応:
・緊急時は躊躇せず112に通報
・被害時は必ず警察に届け出る
・保険会社への連絡を忘れずに
・大使館の連絡先を控えておく

フィレンツェは基本的に安全な都市ですが、観光客を狙った犯罪は発生しています。しかし、これらの対策を実践することで、芸術と文化の街フィレンツェを存分に楽しむことができます。

治安の良いエリアを中心に行動し、時間帯に応じた適切な対策を取ることで、思い出に残る素晴らしいフィレンツェ観光が実現できるでしょう。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

ヨーロッパ、北米、オーストラリアetc、治安をはじめとした海外情報をお届け。運営歴11年の海外旅行メディア世界新聞が監修しています。

目次