メンフィスへの旅を計画しながら、夜の過ごし方や宿泊エリア選びに迷っている人は少なくありません。
ビール・ストリート周辺での銃撃事件や、市内の強盗・暴行に関する報道を目にしていれば、本当に行って大丈夫なのかと不安を感じるのは自然なことです。
この記事は、メンフィスの治安を「良い・悪い」で評価するものではありません。
世界40カ国以上を渡航してきた編集長の経験から言えることは、治安は「場所×時間帯×行動」の組み合わせで変わるということです。
どこでも一律に危険なわけではなく、どこでも一律に安全なわけでもありません。
この記事では、外務省をはじめとする公的情報をもとにメンフィスで注意が必要なエリアを紹介するとともに、治安目線でおすすめの宿泊エリアを旅の目的別に紹介します。
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メンフィスで注意が必要と言われるエリア
メンフィスは音楽や食文化を目的に多くの旅行者が訪れる一方、市内には旅行者が注意しておくべきエリアが存在します。
観光を楽しむためにも、どのエリアでどのようなリスクがあるかを事前に把握しておくことをおすすめします。
サウス・メンフィス(South Memphis)
サウス・メンフィスは、強盗や暴行といった暴力犯罪に注意が必要なエリアです。
市の中心部から南に位置するエリアで、観光スポットはなく、旅行者が意図して訪れることは通常ありません。
ただし、格安ホテルを検索した際にこのエリアの宿泊施設がヒットするケースがあります。
Wikivoyageはこのエリアを旅行者が避けるべき場所としてはっきり名指しで書いており、観光目的では立ち入る理由がないと説明しています。
外務省の米国向け安全情報でも、生活水準が低い地区への不用意な立ち入りは強盗などの犯罪被害につながりやすいと記載されています。
宿泊先を選ぶ際は、ダウンタウンやミッドタウンといった旅行者向けのエリアに絞って検討することをおすすめします。
ビール・ストリート周辺(Beale Street Area)
ビール・ストリート周辺は、深夜帯に酔客同士のトラブルや銃撃事件、スリ、ひったくりが起きやすいエリアです。
メンフィス観光の中心であり、ライブバーやレストランが集まるこのストリートは、旅行者が必ず訪れる場所でもあります。
メンフィス市警察は、週末深夜帯に歩行者の通行を制限する措置を複数回実施しており、2023年には銃撃事件を受けた安全対策の強化を公式に発表しています。
Fodor’s TravelとWikivoyageも、夜間、特に深夜から早朝にかけて危険度が高まると記載しています。
夜の移動にはUberなどの配車アプリを使い、深夜に一人でストリートを歩くことは避けるといった点を意識しておくとよいでしょう。
ノース・メンフィス(North Memphis)
ノース・メンフィスは、強盗をはじめとする暴力犯罪が多く、不用意に立ち入ることに注意が必要なエリアです。
市の北部に位置し、観光スポットはありません。
旅行者が意図して向かうことはほぼないエリアですが、グレースランドへレンタカーで移動する際に、ルート設定を誤ってこのエリアを通過してしまうケースが考えられます。
Wikivoyageはこのエリアを旅行者が訪れる理由がない高犯罪地区としてはっきり名指しで書いています。
外務務省の米国向け安全情報でも、生活水準が低い地区への立ち入りは犯罪被害につながりやすいとされており、レンタカー移動中の迷い込みへの注意も米国各都市共通の注意事項として記載されています。
カーナビやGoogleマップを使う場合は、出発前にルートを確認し、市北部を通過しない経路を選ぶことが、こうしたリスクを遠ざけることにつながります。
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メンフィスで治安目線でおすすめの宿泊エリア
メンフィスはエリアによって夜の雰囲気や観光スポットへのアクセスが大きく異なります。
ビール・ストリートのライブを夜遅くまで楽しみたいのか、落ち着いた場所を拠点にしたいのか、それとも翌日の移動を最優先にしたいのか、旅のスタイルによって選ぶエリアは変わります。
【観光重視】ダウンタウン/ビール・ストリート周辺(Downtown Memphis / Beale Street Area)
おすすめする理由
ダウンタウンは、メンフィス観光の中心スポットに最も近い宿泊エリアです。
ビール・ストリートのライブバーやレストラン、公民権運動の歴史を伝えるナショナル・シビル・ライツ・ミュージアムがいずれも徒歩圏内にあり、移動の手間なく観光を始められます。
グレースランドやサン・スタジオへは、配車アプリで約15〜20分です(Lonely Planet)。
ホテルはミシシッピ川沿いのリバーフロントエリアを含め、フルサービスの中〜高級ホテルが中心です。
ミッドタウンやイースト・メンフィスと比べると宿泊費は高めになる傾向があります。
夜の雰囲気
日が落ちても、ダウンタウンはビール・ストリートを中心に観光客や地元客で活気が続きます。
バーやライブハウスは深夜まで営業しており、音楽の演奏が通りに流れ出るような雰囲気が続きます。
深夜0時を過ぎると人の流れが変わる時間帯があり、Fodor’s TravelとWikivoyageは深夜の移動には配車アプリを使うよう案内しています。
ビール・ストリート周辺に宿泊しても、深夜に一人でストリートを歩いて戻ることは避け、配車アプリで宿に戻ることをおすすめします。
【落ち着いた滞在】ミッドタウン/オーバートン・スクエア周辺(Midtown Memphis / Overton Square Area)
おすすめする理由
ミッドタウンは、ダウンタウンの混雑や賑やかさを避け、地元の雰囲気の中でゆったり過ごしたい人におすすめのエリアです。
オーバートン・スクエア周辺には独立系のカフェ・レストラン・バーが集まっており、観光客向けというよりもメンフィスに住む人たちが日常的に使うような場所が多く、落ち着いて過ごせます。
オーバートン・パーク(メンフィス動物園とメンフィス美術館を内包する市立公園)も徒歩圏内にあります。
ダウンタウンのビール・ストリートへは配車アプリで約10〜15分、サン・スタジオへは約5〜10分の距離です(Wikivoyage)。
ホテルはブティック系や中級のインディペンデント系が中心で、ダウンタウンより宿泊費が抑えやすく、選択肢の幅もあります。
夜の雰囲気
夜になると、オーバートン・スクエア周辺の飲食店やバーに地元の人たちが集まり始めます。
ビール・ストリートのような大型のナイトライフエリアではなく、深夜まで大勢が騒ぐような場所ではありません。
食事やバーを楽しんだ後、比較的早い時間に宿に戻るという過ごし方が、このエリアの旅行者の典型的なパターンです。
ビール・ストリートで夜を過ごしたい場合は、配車アプリで往復することになります。
【交通アクセス重視】イースト・メンフィス(East Memphis)
おすすめする理由
イースト・メンフィスは、グレースランドへのアクセスと翌日の移動効率を優先したい人におすすめのエリアです。
グレースランドへは車で約5〜10分と、市内の宿泊エリアの中で最も近い距離にあります(Wikivoyage)。
ニューオーリンズ方面やナッシュビル方面への幹線道路へのアクセスも良く、南部周遊ドライブの旅程に組み込む場合の拠点として適しています。
メンフィス国際空港へも車で約15〜20分です。
ダウンタウンやサン・スタジオへは配車アプリまたはレンタカーで約15〜20分かかります。
ホテルは駐車場付きのチェーン系ビジネスホテルやモーテルが中心で、レンタカー旅行者が使いやすいグレード帯が揃っています。
夜の雰囲気
イースト・メンフィスは商業・ビジネスエリアとしての性格が強く、夜になると静かになります。
飲食店やバーの集積はダウンタウンやミッドタウンと比べて少なく、夜に歩いて食事や観光に出かけられるエリアではありません。
ビール・ストリートで夜を過ごしたい場合は、レンタカーか配車アプリでの往復が前提になります。
翌朝早くに移動を始めたい旅行者や、夜はホテルでゆっくり過ごすスタイルの旅行者に向いているエリアです。
メンフィスの治安概要
メンフィスはブルース音楽の聖地として知られ、グレースランドやビール・ストリートを目的に毎年多くの旅行者が訪れます。
一方で、市内の地区によって環境に大きな差があり、訪れる前に全体像を把握しておくことが旅行の安全につながります。
メンフィスに対する公的情報のアナウンス
外務省は米国全土に対して危険度レベル1(十分注意してください)を発令しています。
国全体の傾向として、繁華街や歓楽街、生活水準が低い地区、夜間に人通りが少なくなる場所では、スリ・ひったくり・強盗・暴行といった犯罪被害に遭いやすいと注意を呼びかけています。
レンタカーを使う旅行者に対しては、不案内なエリアへ迷い込まないよう事前にルートを確認することも、米国旅行全般の注意事項として記載されています。
テネシー州を管轄する在アトランタ日本国総領事館も、メンフィスを含む米国南部の都市を訪れる際には、犯罪発生率が高い地区への立ち入りを避けるよう呼びかけています。
メンフィスの治安の特徴
メンフィスはテネシー州最大の都市で、人口は約63万人です。
音楽・食文化を目的とした観光都市としての顔と、フェデックスの本社が置かれる物流・ビジネス都市としての顔を併せ持ちます。
治安を考える上で押さえておきたいのは、観光客が集まるエリアと、旅行者が立ち入るべきでない地区が同じ市内に混在しているという点です。
ビール・ストリートを中心とするダウンタウンには観光施設やレストランが集中していますが、市の南部や北部には再開発が進んでいないエリアが広がっており、こうした地区と観光エリアは地理的に近い距離にあります。
市内を移動する際の交通手段も特徴のひとつです。
バス網は旅行者が使いやすい水準ではなく、グレースランドやサン・スタジオといった観光スポット間の移動はレンタカーか配車アプリが中心になります。
Wikivoyageは、移動の際には目的地と経路を事前に確認しておくことを旅行者向けに案内しています。
メンフィスの治安まとめ
メンフィスは音楽と食文化を目的に旅行者が訪れる観光都市である一方、市内のエリアによって環境に大きな差がある都市です。
治安は「ここは安全、ここは危険」と一括りにできるものではなく、どのエリアに滞在し、何時に、どう行動するかによって変わります。
この記事では、サウス・メンフィスやノース・メンフィスといった旅行者が避けるべき地区と、ビール・ストリート周辺での深夜帯のリスクを外務省などの公的情報をもとに整理しました。
宿泊エリアについては、観光スポットへの近さを優先するダウンタウン、落ち着いた雰囲気のミッドタウン、移動効率を重視するイースト・メンフィスという3つの選択肢を紹介しました。
必要以上に身構えることなく、自分の旅のスタイルと照らし合わせながら、滞在エリアを絞り込んでみてください。
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