【リスボン治安完全ガイド】現地人が近づかない危険エリアとホテルをとるべき治安のよいエリアを解説

「リスボンの治安が気になるけど、どんな感じなんだろう」
「リスボンで治安が悪いエリアってどこなのかな」
「リスボンで治安の良いエリアにホテルを取りたい」

初めて訪れるリスボンでは、どのエリアに宿泊するべきか迷ってしまいますよね。

リスボンは観光地として人気の都市ですが、エリアによって治安に大きな差があります。

外務省海外安全ホームページとリスボン在住日本人の声をもとに、リスボンの治安状況と、ホテルを取るのにおすすめのエリアを解説します。観光客が巻き込まれやすい犯罪の特徴や、現地の人が近づかない危険エリア、治安の良いエリアの特徴を詳しく説明していきます。

目次

リスボンの治安の現状と特徴

ポルトガルの首都リスボンは、欧州の主要都市の中でも比較的治安の良い都市として知られています。しかし、観光客を狙った犯罪は発生しており、エリアによって治安状況は大きく異なります。

リスボンの一般的な治安レベル

外務省海外安全ホームページによると、リスボンの治安情勢は「レベル1:十分注意してください」に分類されています。これは、パリやローマと同程度の治安レベルを示しています。

一般的な暴力犯罪は少なく、殺人や強盗などの凶悪犯罪に巻き込まれるリスクは低いとされています。ただし、観光客を狙った置き引きやスリ、ひったくりなどの軽犯罪は日常的に発生しています。

特に観光地や公共交通機関では、観光客を狙った犯罪グループが活動しているため注意が必要です。犯罪者は主に観光客が多く集まる場所で、カメラやスマートフォンなどの貴重品を狙います。

観光客が巻き込まれやすい犯罪の特徴

リスボンで観光客が遭遇しやすい犯罪には、以下のような特徴があります。

・路上でのスリや置き引き
・レストランやカフェでの荷物の盗難
・路面電車28番での混雑に紛れた犯罪
・ATM利用時のカード情報の盗取
・偽のチケット販売による詐欺

特に注意が必要なのが、路面電車28番での犯罪です。観光客に人気の路線であるため、犯罪者もこの路線を狙って活動しています。混雑した車内で、スリや置き引きが頻繁に発生しています。

また、ATMでの現金引き出し時には、スキミング被害に遭うケースも報告されています。できるだけホテル内やショッピングモール内のATMを利用することが推奨されます。

季節や時間帯による治安の変化

リスボンの治安は、季節や時間帯によって大きく変化します。

観光のピークシーズンである夏季(6月〜8月)は、観光客を狙った犯罪が増加します。特に、サント・アントニオ祭りが開催される6月中旬は、街中が観光客で賑わうため、犯罪が発生しやすい時期となります。

時間帯では、日没後(特に深夜0時以降)の治安が悪化します。特に週末の夜間は、飲酒による暴力事件やスリなどが増加します。バイシャ地区やバイロ・アルト地区などの歓楽街では、深夜の一人歩きは避けるべきです。

一方で、早朝から日中にかけては比較的治安が安定しています。ただし、観光地では日中でも観光客を狙った犯罪者が活動しているため、常に貴重品の管理には注意が必要です。

在リスボン日本国大使館の緊急連絡先は(351)213-110-560です。緊急時には、警察(112)や救急(112)にも連絡が可能です。ただし、英語が通じない場合もあるため、大使館への連絡を推奨します。

リスボンで治安が悪いエリアと注意点

リスボンには観光客が注意すべき治安の悪いエリアがいくつか存在します。これらのエリアは、昼夜で雰囲気が大きく変わり、特に夜間の一人歩きは危険です。

バイシャ地区の治安状況

バイシャ地区は、リスボンの中心部に位置する観光名所ですが、治安の悪いエリアとしても知られています。特にロシオ広場周辺やコメルシオ広場付近では、観光客を狙った犯罪が多発しています。

この地区では、以下のような犯罪が頻繁に発生しています。

・路上での強引な客引き
・偽の麻薬販売による詐欺
・飲食店での法外な料金請求
・スリや置き引き
・偽のチケット販売

特に夜間は、酔った観光客を狙った犯罪が増加します。レストランやバーを出た後の帰り道では、必ずタクシーを利用することを推奨します。

マルティム地区の危険ポイント

マルティム地区は、港に近い地域で、特に夜間の治安が悪化します。この地区では、以下のような場所に注意が必要です。

・カイス・ド・ソドレ駅周辺
・サンタ・アポロニア駅付近
・港湾施設周辺の暗い路地

特にカイス・ド・ソドレ駅周辺は、週末の夜になると若者の飲酒スポットとなり、トラブルが発生しやすくなります。深夜のクラブやバーの利用は避けることを推奨します。

ベレン地区での注意事項

ベレン地区は、観光名所が集中する人気エリアですが、観光客を狙った犯罪も発生しています。特に以下の場所では警戒が必要です。

・ベレンの塔周辺の人混み
・ジェロニモス修道院付近の広場
・路面電車の停留所周辺

この地区では、カメラやスマートフォンを狙った置き引きや、観光客への強引な物売りが多く報告されています。写真撮影時は周囲に注意を払い、バッグは常に体の前で持つようにしましょう。

アルファマ地区の夜間の状況

アルファマ地区は、リスボンの旧市街として知られていますが、迷路のような路地が多く、夜間は特に危険です。以下のような特徴に注意が必要です。

・街灯の少ない細い路地
・人通りの少ない階段路
・観光客向けのファドハウス周辺

この地区では、路地に潜む犯罪者による襲撃や、観光客を狙ったスリが報告されています。ファドショーを観賞する場合は、必ず信頼できる店を選び、終演後は必ずタクシーを利用して帰るようにしましょう。

これらの治安の悪いエリアを完全に避けることは難しいですが、以下の対策を心がけることで、リスクを最小限に抑えることができます。

・貴重品は分散して持ち歩く
・夜間の一人歩きを避ける
・人通りの多い大通りを歩く
・不審な人物から距離を取る
・緊急時の連絡先を控えておく

なお、リスボン市警察の緊急電話番号は112です。犯罪に遭遇した場合は、すぐに警察に通報し、近くのホテルやレストランに避難することを推奨します。

リスボンで治安の良いエリアとホテル選びのポイント

リスボンには治安が良好で快適に滞在できるエリアが複数存在します。ホテル選びの際は、これらのエリアを中心に検討することで、安全で充実した旅行が実現できます。

シアード地区の特徴と治安

シアード地区は、リスボンの中でも特に治安の良いエリアとして知られています。ただし、西端にあるサンタ・カタリナ展望台周辺は注意が必要です。このエリアでは以下の特徴があります。

・高級ブティックや老舗カフェが立ち並ぶ
・観光スポットへのアクセスが便利
・地元の人々の生活感が感じられる
・夜間も比較的安全に過ごせる

プリンシペ・レアル地区のおすすめポイント

プリンシペ・レアル地区は、リスボンで最も家賃が高い高級住宅街として知られています。富裕層や外国からの移住者が多く住むエリアで、治安は非常に良好です。

・閑静な住宅街の雰囲気
・ナイトライフエリアへも徒歩圏内
・治安の評価が最高ランク
・おしゃれなカフェやレストランが充実

アヴェニダ地区の安全性

アヴェニダ地区には、アベニーダ パレスなどの格式高いホテルが立ち並び、治安面でも安心できるエリアです。昭和天皇やフランスのミッテラン元大統領なども宿泊した実績があり、セキュリティも万全です。

ホテル選びで確認すべきポイント

安全で快適な滞在のために、以下のポイントを確認しましょう。

・24時間体制のフロントデスク
・セキュリティカメラの設置
・客室のセーフティボックス完備
・メインストリートからのアクセス
・夜間の出入り口の管理体制
・近隣の照明状況

特におすすめのホテルとして、以下が挙げられます。

・アベニーダ パレス:最高級の設備とセキュリティ
・ブリタニアホテル:高評価の4つ星ホテル
・マイ ストーリー ホテル ロシオ:観光に便利な立地

外務省海外安全ホームページと現地在住日本人の声によると、これらのエリアは観光客でも安心して滞在できる地域とされています。ただし、どのエリアでも基本的な防犯対策は必要です。

リスボンでの具体的な防犯対策

リスボンでは、基本的な防犯対策を実践することで、多くの犯罪を未然に防ぐことができます。特に観光客を狙った犯罪は、パターン化されているため、対策を知っておくことが重要です。

スリや置き引き対策

リスボンで最も多い犯罪が、スリや置き引きです。以下の対策を徹底することで、被害を防ぐことができます。

バッグは常にチャックを閉め、体の前で持ちましょう。特に路面電車28番では、混雑時に背中のリュックサックから荷物を抜き取られる被害が多発しています。

貴重品は以下のように分散して持ち歩くことを推奨します。

・パスポートのコピーを別の場所に保管
・現金は1日分だけを持ち歩く
・クレジットカードは2枚以上を持参
・スマートフォンは内ポケットに収納

公共交通機関での注意点

リスボンの公共交通機関では、以下の点に注意が必要です。

・メトロのホームでは壁側に立つ
・路面電車では荷物を膝の上に置く
・タクシーは正規のものを利用
・バス停では周囲に注意を払う

特にメトロのホームでは、スリ犯が被害者を線路に突き落とすような危険な手口も報告されています。壁側に立ち、不審な人物との距離を保つようにしましょう。

夜間の行動における注意事項

夜間の行動では、以下の点に特に注意が必要です。

・23時以降の一人歩きは避ける
・人通りの多い大通りを歩く
・深夜のATM利用は控える
・タクシーは必ずアプリで配車

夜間のタクシー利用では、Uberなどの配車アプリの利用を推奨します。アプリを使うことで、ドライバーの情報や走行ルートが記録され、トラブルを防ぐことができます。

緊急時の連絡先と対応方法

万が一の事態に備えて、以下の連絡先を控えておきましょう。

・警察(緊急):112
・在リスボン日本国大使館:(351)213-110-560
・観光警察:(351)213-421-634
・救急車:112

犯罪被害に遭った場合は、以下の手順で対応します。

  1. まず安全な場所(ホテルやレストラン)に避難
  2. 警察(112)に通報
  3. 日本国大使館に連絡
  4. クレジットカード会社に連絡(カード被害の場合)

観光警察は英語対応が可能で、観光客の被害届の受理や相談に対応しています。被害届は保険請求に必要となるため、必ず取得するようにしましょう。

これらの対策は面倒に感じるかもしれませんが、リスボンの観光を安全に楽しむために必要不可欠です。特に観光客が多い場所では、常に周囲に注意を払い、貴重品の管理を徹底することが重要です。

リスボン在住者が実践する安全対策

現地在住者は長年の経験から、リスボンの治安に関する詳細な知識を持っています。彼らの実践する安全対策は、観光客にとって非常に参考になります。

現地在住者の体験談

リスボンに5年以上在住する日本人の声によると、以下のような具体的な対策が効果的とされています。

路面電車28番では、観光客を装った犯罪グループが活動しています。彼らは2〜3人で行動し、1人が話しかけて注意を引いている間に、仲間が背後から貴重品を狙います。現地在住者は、この路線では必ず手荷物を前に抱えて乗車します。

また、レストランでの食事時には、椅子にバッグを掛けず、必ずテーブルの上か膝の上に置くようにします。特に観光客向けのレストランでは、椅子に掛けたバッグが盗まれる事例が多発しています。

エリアごとの具体的な注意点

現地在住者は、エリアによって異なる対策を実践しています。

バイロアルト地区では、深夜のバーやクラブで、観光客に薬物を混入する事件が報告されています。現地在住者は、知名度の高い店舗のみを利用し、飲み物は自分で注文して受け取るようにしています。

アルファマ地区の路地では、スマートフォンの地図アプリを使用する際も注意が必要です。現地在住者は、建物の中や店舗で確認してから移動するようにしています。路上でスマートフォンを出すことは、スリの標的になるリスクが高まります。

トラブル回避のための現地ルール

長年リスボンに住む人々は、以下のような独自のルールを設けています。

・ATMは必ず建物内のものを使用
・深夜の公共交通機関は最前部の車両を利用
・観光地での写真撮影は短時間で済ませる
・レストランのテラス席では貴重品を机の上に出さない
・路上でのストリートパフォーマンスには近づかない

特に注目すべきは、ATMの利用方法です。建物の外に設置されたATMは、スキミング被害のリスクが高いため、現地在住者は銀行やショッピングモール内のATMのみを利用します。

また、公共交通機関の利用では、深夜帯は必ず運転手に近い最前部の車両を選びます。これは、トラブルが発生した際に素早く運転手に助けを求めることができるためです。

写真撮影に関しては、カメラやスマートフォンの露出時間を最小限に抑えることが重要です。観光スポットでは、写真を撮る前に構図を決めておき、素早く撮影を済ませるようにします。

ストリートパフォーマンスについては、注意が必要です。中には観光客の気を散らすための囮として行われているものもあり、現地在住者は近づかないようにしています。

これらの対策は、一見過剰に思えるかもしれません。しかし、リスボンの治安を熟知する現地在住者の経験に基づいた知恵であり、安全な滞在のために参考にする価値があります。特に初めてリスボンを訪れる観光客は、これらの対策を意識することで、より安全な旅行を楽しむことができます。

まとめ:リスボンを安全に楽しむために

リスボンは欧州の主要都市の中でも治安の良い都市として知られていますが、観光客を狙った犯罪は発生しています。安全に観光を楽しむため、具体的な対策をまとめます。

公共交通機関での防犯対策

特に注意が必要なのが観光客に人気の路面電車28番です。混雑した車内では、観光客を装った犯罪グループによるスリや置き引きが発生しています。以下の対策を心がけましょう。

バッグは必ず体の前で持ち、リュックサックは背負わないようにします。切符購入時に前後を挟まれるケースが多いため、前後の人物に注意を払います。また、停留所での待ち時間も警戒が必要です。

地下鉄やバスでも同様の対策が必要です。特に混雑時は数人組のグループに取り囲まれる手口が報告されています。

観光スポットでの注意点

ベレンの塔やサン・ジョルジェ城などの観光名所では、写真撮影に夢中になっている観光客を狙った犯罪が発生しています。カメラやスマートフォンの使用は最小限に抑え、周囲への注意を怠らないようにします。

レストランやカフェでは、椅子にバッグを掛けず、必ず膝の上か足元の見える位置に置きます。特にテラス席では、バッグを床に置かないよう注意が必要です。

貴重品の管理と持ち歩き方

外出時は必要最低限の現金のみを持ち歩き、パスポートや航空券などの貴重品はホテルのセーフティボックスに保管します。やむを得ず持ち歩く場合は、一箇所にまとめず分散させて持ち歩きます。

財布やスマートフォンは、ズボンの後ろポケットやバッグの外側のポケットには入れないようにします。また、高価な腕時計やネックレスなどの装飾品は控えめにすることで、犯罪のターゲットになるリスクを減らせます。

緊急時の対応

万が一の事態に備えて、以下の連絡先を控えておきましょう。

・警察(緊急):112
・在リスボン日本国大使館:(351)213-110-560
・観光警察:(351)213-421-634

被害に遭った場合は、まず安全な場所に避難し、すぐに警察に通報します。クレジットカードの盗難被害の場合は、カード会社にも速やかに連絡する必要があります。

これらの対策は面倒に感じるかもしれませんが、リスボンの魅力を安全に楽しむために必要不可欠です。ただし、過度に警戒することなく、この美しい街の雰囲気を存分に楽しんでください。

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この記事を書いた人

ヨーロッパ、北米、オーストラリアetc、治安をはじめとした海外情報をお届け。運営歴11年の海外旅行メディア世界新聞が監修しています。

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