「コペンハーゲンの治安が気になるけど、どうなんだろう」
「コペンハーゲンで治安の良いエリアにホテルを取りたい」
「コペンハーゲンで治安の悪いエリアはどこを避ければいいの?」
北欧の観光地として人気のコペンハーゲンですが、初めての旅行では治安面での不安は尽きないものです。
北欧の中でも特に安全な都市として知られるコペンハーゲンには、観光客が安心して滞在できる治安の良いエリアと、現地の人々も注意を払う治安の悪いエリアが存在します。
外務省海外安全ホームページとコペンハーゲン在住日本人の声をもとに、治安の良いエリアと治安の悪いエリアの特徴、ホテルを取るのにおすすめのエリアを詳しく解説していきます。
コペンハーゲンの治安状況と特徴
北欧の代表的な観光都市コペンハーゲンは、世界的に見ても治安の良い都市として知られています。デンマークの首都として、行政・経済の中心地であると同時に、観光客に優しい街づくりが進められています。
北欧の中での治安レベル
デンマークは北欧諸国の中でも特に治安の良い国として評価されています。コペンハーゲンは、オスロやストックホルムと並び、世界の主要都市の中でも犯罪発生率が低い都市の一つです。
路上での暴力事件は極めて稀で、観光客が巻き込まれるような重大犯罪の発生率も低く抑えられています。警察の対応も迅速で、街頭防犯カメラの設置や警察官のパトロールも充実しています。
特に、観光客が多く訪れるニューハウン地区やストロイエ通りなどの中心部では、警備体制が強化されており、24時間体制で警察官が巡回しています。
犯罪発生状況と特徴
コペンハーゲンで発生する犯罪の大半は、スリや置き引きなどの軽犯罪です。特に観光客が多く集まるエリアでは、以下のような特徴が見られます。
・レストランやカフェでの置き引き
・混雑した公共交通機関内でのスリ
・自転車の盗難
・観光客を狙った少額の詐欺行為
ただし、これらの犯罪も基本的な注意を払えば十分に防ぐことができます。デンマークの警察は、観光客向けの防犯アプリも提供しており、緊急時にはすぐに通報できる体制を整えています。
季節・時間帯による治安の変化
コペンハーゲンの治安は、季節や時間帯によって若干の変化が見られます。
夏季観光シーズン(6月〜8月):
・観光客が増加するため、スリや置き引きの発生率が若干上昇
・夜が遅くまで明るいため、夜間の行動もしやすい
・屋外イベントが多く開催され、警備体制も強化
冬季(11月〜2月):
・日が短く、16時頃から暗くなる
・人通りが少なくなる地域もあるため、夜間の一人歩きには注意が必要
・クリスマスマーケット期間中は、観光客が集中するエリアでの警戒が必要
週末の夜間は、特に中央駅周辺や繁華街で酔客が増えるため、この時間帯は注意が必要です。ただし、これは世界の主要都市に共通する現象で、コペンハーゲン特有の問題ではありません。
デンマーク警察は、観光客の安全確保を最優先事項の一つとしており、緊急時の対応体制も整備されています。警察への通報は112番で、英語での対応も可能です。また、在デンマーク日本国大使館(電話:+45-3311-3344)も、日本人観光客のサポート体制を整えています。
コペンハーゲンで治安が悪いエリアと注意点
コペンハーゲンは全体的に安全な都市ですが、一部のエリアでは注意が必要です。特に観光客は、現地の人々が警戒している地域について知っておく必要があります。
中央駅周辺の治安状況
中央駅(København H)周辺は、交通の要所として多くの人が行き交う場所です。しかし、この地域では以下のような治安上の懸念があります。
特に夜間は、駅の西側エリアでホームレスや薬物使用者の姿が見られることがあります。イスターブロー通りやベスターブロー通りの一部では、深夜の一人歩きは避けるべきです。
駅構内や周辺では、スリや置き引きの報告が他のエリアより多く見られます。特に以下の場所での注意が必要です。
・切符売り場付近の混雑時
・プラットフォームでの待ち時間
・駅周辺の飲食店
・地下道や地下鉄への連絡通路
クリスチャニアの特徴と注意点
クリスチャニアは、独特の文化で知られる自治区です。観光スポットとしても人気がありますが、以下の点に注意が必要です。
・写真撮影は厳禁のエリアがある
・夜間は照明が少なく、人通りも減少
・観光客を狙った軽犯罪の発生リスク
・薬物取引に関連したトラブルの可能性
昼間の観光であれば比較的安全ですが、貴重品の管理には特に気を配る必要があります。また、地域のルールを守り、住民との摩擦を避けることが重要です。
ノアブロ地区の夜間の状況
ノアブロ地区は、若者向けのナイトライフで知られる地域です。週末の夜間は特に以下の点に注意が必要です。
・酔客とのトラブル
・深夜のタクシー乗車時の注意
・路上での置き引きリスク
・ATM利用時の周囲への警戒
この地域では、正規のタクシーを見分けることが重要です。正規のタクシーには必ず料金メーターが設置されており、ドライバーは身分証を掲示しています。
また、週末の深夜は公共交通機関の運行本数が減少するため、移動手段の確保を事前に計画しておくことをお勧めします。緊急時に備えて、以下の対策を講じておくと安心です。
・信頼できるタクシー会社の連絡先を保存
・ホテルまでの複数の帰路を把握
・深夜バスの時刻表の確認
・緊急連絡先の携帯
これらのエリアを完全に避ける必要はありませんが、時間帯や周囲の状況に応じて適切な判断を行うことが重要です。特に夜間は、明るく人通りの多い通りを選んで移動することをお勧めします。
コペンハーゲンで治安が良いエリアとホテル選び
コペンハーゲンには、観光客が安心して滞在できる治安の良いエリアが多く存在します。ホテル選びは旅の安全性を左右する重要な要素となります。
観光客に人気の安全エリア
インドレビュー地区は、王宮や美術館が集中する高級住宅街で、24時間体制の警備員や防犯カメラが設置されています。観光スポットへのアクセスも良く、夜間も安心して歩けます。
ニューハウン地区は、カラフルな建物が立ち並ぶ観光名所として有名です。観光警察が常時巡回しており、レストランやカフェも深夜まで営業しているため、人通りが絶えません。
エステルブロ地区は、大使館や高級住宅が多い閑静な住宅街です。以下の特徴があります。
・24時間体制のセキュリティ
・充実した街灯設備
・高級ホテルの警備体制
・観光名所へのアクセスの良さ
ホテル選びのポイント
安全な滞在のためのホテル選びでは、以下の点に注目します。
立地条件:
・主要観光地までの距離
・最寄り駅からの経路の明るさ
・周辺の飲食店の営業時間
・警察署や病院への近接性
セキュリティ体制:
・24時間フロント対応の有無
・防犯カメラの設置状況
・客室の施錠システム
・夜間の入館管理方法
おすすめの滞在エリア
コンゲンス・ニュートー周辺は、高級ショッピング街に位置し、以下の利点があります。
・観光名所への徒歩圏内
・高級ホテルの充実
・24時間営業店舗の存在
・公共交通機関の利便性
ティボリ公園周辺は、観光の中心地として人気があり、以下の特徴があります。
・観光警察の常時巡回
・明るい街灯の整備
・多言語対応可能な施設の充実
・緊急時の避難経路の確保
フレデリクスベア地区は、地元の上流階級が住む閑静な住宅街で、以下のメリットがあります。
・低犯罪率
・充実した公共施設
・整備された公園の存在
・地域コミュニティの防犯意識の高さ
これらのエリアでは、特に以下のホテルタイプがおすすめです。
・国際チェーンホテル
・ブティックホテル
・高級アパートメントホテル
・デザインホテル
ホテル予約時は、以下の確認も重要です。
・フロントの営業時間
・セーフティボックスの有無
・Wi-Fi環境のセキュリティ
・緊急時の日本語対応の可否
これらの地域では、観光客向けの情報センターも充実しており、現地での安全情報の入手も容易です。また、多くのホテルでは、観光案内や緊急時の対応について日本語での案内も用意されています。
コペンハーゲンでよくある犯罪と対策方法
コペンハーゲンは比較的安全な都市ですが、観光客を狙った軽犯罪は発生しています。適切な対策を知っておくことで、多くの犯罪を未然に防ぐことができます。
スリ・置き引きの手口と予防策
観光客が最も遭遇しやすい犯罪が、スリや置き引きです。主に以下の場所で発生しています。
・観光名所周辺の混雑したエリア
・公共交通機関内
・カフェやレストランの店内
・ショッピングモール
よく見られる手口として以下があります。
・複数人で観光客を取り囲む
・道を尋ねる振りをして注意をそらす
・レストランの椅子の背もたれにかけたバッグを狙う
・地図を広げて声をかけ、その隙に財布を抜き取る
予防策としては以下が効果的です。
・貴重品は必ず前ポケットか体の前面で持ち運ぶ
・バッグは常に視界に入る位置に置く
・所持金は分散して持ち歩く
・パスポートのコピーを別途保管する
自転車盗難への対策
コペンハーゲンは自転車社会として知られていますが、自転車盗難も発生しています。以下の対策が重要です。
・2重ロックの使用
・防犯登録された自転車のレンタル
・駐輪場所の選択(人通りの多い場所)
・夜間は屋内保管
特に観光客がレンタルする自転車は狙われやすいため、以下の点にも注意が必要です。
・保険への加入
・防犯カメラのある駐輪場の利用
・高額な自転車の利用を避ける
・短時間の駐輪でもロックを確実に
詐欺の種類と回避方法
観光客を狙った詐欺も報告されています。主な手口は以下の通りです。
・偽のチケット販売
・偽警官による所持品検査
・両替詐欺
・寄付金詐欺
これらを防ぐための対策として以下が推奨されます。
チケット購入時:
・公式サイトや正規代理店での購入
・路上での購入を避ける
・クレジットカード決済の利用
・領収書の保管
警察官対応時:
・身分証の提示を求める
・最寄りの警察署での対応を依頼
・不審な場合は112番通報
・現金の提示や支払いを求められた場合は断る
両替時:
・空港や銀行での両替
・路上での両替を避ける
・レートの確認を慎重に
・受け取った紙幣の確認
これらの犯罪から身を守るためには、常に周囲に注意を払い、不審な状況では毅然とした態度で対応することが重要です。また、緊急時に備えて以下の準備もお勧めします。
・保険証券のコピー
・大使館の連絡先
・現地警察の電話番号
・クレジットカード会社の緊急連絡先
コペンハーゲンで安全に過ごすための必須知識
コペンハーゲンでの滞在を安全に楽しむためには、基本的な知識と対策が重要です。デンマークは世界平和度指数ランキングで2位に位置する安全な国ですが、観光客を狙った犯罪には注意が必要です。
緊急時の連絡先と対応
緊急時に備えて、以下の連絡先を携帯電話に保存しておくことをお勧めします。
警察・救急・消防への緊急通報は112番で、英語での対応が可能です。在デンマーク日本国大使館の電話番号は(+45)33-11-33-44です。
被害に遭った場合は、すぐに警察に通報し被害届を提出することが重要です。被害届の控えは保険請求や再発行手続きに必要となるため、必ず保管してください。
公共交通機関の安全な利用方法
電車やバスを利用する際は、以下の点に注意が必要です。
空港から市内へ向かう電車内では、特にスリや置き引きの被害が報告されています。手荷物は必ず目の届く場所に置き、リュックサックは前に抱えて持つようにしましょう。
混雑時には、複数人で取り囲まれて注意を逸らされる手口が多いため、荷物から目を離さないようにします。特に到着直後は疲れて注意力が低下しがちなため、警戒を怠らないことが大切です。
現地警察のサービスと活用法
コペンハーゲンの警察は観光客の安全確保を重視しており、以下のようなサービスを提供しています。
偽警官による被害を防ぐため、正規の警察官は決してその場での現金やパスポートの提示を求めることはありません。不審に感じた場合は、最寄りの警察署での対応を依頼するか、112番に通報してください。
観光地では警察官によるパトロールが強化されており、不安を感じた際は積極的に声をかけることができます。また、防犯アプリも提供されており、緊急時にはすぐに通報できる体制が整っています。
デンマークの警察は、観光客からの通報や相談に対して迅速な対応を心がけています。言語の問題で不安がある場合は、ホテルのフロントスタッフや在デンマーク日本国大使館に協力を求めることも検討してください。
夜間の外出時
夜間の外出時は、明るく人通りの多い通りを選んで移動することをお勧めします。特に深夜のパブやディスコ周辺では、酔客とのトラブルに注意が必要です。
また、スマートフォンには以下のような情報を保存しておくと安心です。
・滞在先ホテルの正確な住所と電話番号
・利用予定のタクシー会社の連絡先
・現地の信頼できる医療機関の情報
・クレジットカード会社の緊急連絡先
まとめ:コペンハーゲンを安全に楽しむために
コペンハーゲンは北欧の中でも特に治安の良い都市として知られていますが、観光客として基本的な注意点を押さえることで、より安全な旅行を楽しむことができます。
エリア別の安全対策
治安の良いエリアと注意が必要なエリアを正しく理解することが重要です。インドレビューやニューハウン地区などの観光地は、警備体制が整っており安心して観光できます。一方、中央駅周辺やクリスチャニア地区では、特に夜間の一人歩きを避けるなどの注意が必要です。
ホテル選びでは、セキュリティの整った治安の良いエリアを選択することが賢明です。24時間体制のフロントサービスがあり、観光地へのアクセスが良好な場所を選びましょう。
効果的な防犯対策
日常的な防犯対策として、以下の点を意識することが大切です。
・貴重品の管理を徹底する
・人混みでは荷物を前に抱える
・深夜の単独行動を避ける
・緊急連絡先を常に携帯する
特に観光客が狙われやすいスリや置き引きには警戒が必要です。レストランでの食事時も、バッグは椅子の背もたれではなく、常に目の届く場所に置くようにしましょう。
トラブル時の対応方法
万が一の事態に備えて、以下の準備をしておくことをお勧めします。
・警察(112)の電話番号の登録
・在デンマーク日本国大使館の連絡先保管
・パスポートのコピーの別保管
・旅行保険の加入確認
被害に遭った場合は、すぐに警察に通報し、必要に応じて大使館に連絡を取ることが重要です。また、クレジットカードの紛失や盗難時に備えて、カード会社の緊急連絡先も控えておきましょう。
コペンハーゲンは世界有数の安全な観光都市です。基本的な注意点を押さえ、現地の習慣やルールを理解することで、充実した旅行を楽しむことができます。特に夜間の行動には気を配り、常に周囲の状況に注意を払うことを心がけましょう。