基礎知識

ポケットWiFiと固定回線どちらを選ぶべきか?比較してみた

固定回線→ポケットWiFi→スマホのデザリングと、ネット回線の変遷をしてきた編集部のLeeです。

ポケットWiFiと固定回線、複雑でどちらを選んでよいか分かりにくいです。

この記事では、ポケットWiFiと固定回線のどちらを選ぶべきかの参考にしてもらうため、「手続き」「通信速度・容量」「コスト」の観点から、ポケットWiFiと固定回線を徹底比較します。

結論:ライトユーザーはポケットWiFi、ヘビーユーザーは固定回線

ポケットWiFiと固定回線のそれぞれの特徴を比較してみると、ライトユーザーはポケットWiFi、ヘビーユーザーは固定回線がお得と言えます。

ただし、これだけでは分かりにくいので、ポケットWiFiと固定回線を表で比較した上で、以下で詳細を説明しようと思います。

ポケットWiFi

固定回線

携帯性

優れる

携帯できない

手続き

簡単

回線工事の手続きが必要

通信速度・容量

若干遅い・容量制限あり

速い・基本的に容量制限なし

コスト

安い

若干高い

携帯性
ポケットWiFiとは、PCやスマートフォン、タブレット端末に無線で通信ができる端末で、持ち運べるメリットがあります。

手続き
ポケットWiFiは端末が届いて設定さえ終わらせればすぐにスタートできますが、固定回線(特に光回線)は開通工事をしないといけません。

速度や容量
固定回線が優れていますが、最近ではポケットWiFiも通信速度を向上させ、容量制限も緩和されています。

コスト
固定回線は月額料金や工事費用が高くつくため、ポケットWiFiと比較するとどうしてもコスト高です。

以下で、それぞれの回線の特徴を説明しながら、携帯性以外でどちらを選ぶべきかを具体的に説明しましょう。

【手続き】ポケットWiFiはすぐに始められる

すぐにインターネットを楽しみたい方は、ポケットWiFiがおすすめです。

回線別の申込~利用開始までの期間は、以下の通りです。

回線の種類

申込~利用開始までの期間

ポケットWiFi

翌日~1週間程度

固定回線

1週間~2か月程度
(サービスによって異なる)

ポケットWiFiならば、たったこれだけでインターネットを開始できるのです。

1.ポケットWiFiの電源を入れる
2.ポケットWiFiに記載されているIDとパスワードを、つなぎたい端末に入力する

端末が自宅に配送される業者との契約でも、申込から1週間弱で端末が届きます。

固定回線は工事が必要な場合も

一方の固定回線は、開通させるために工事が必要な場合があります。

電話回線を利用するADSL、そしてすでに住まいに光回線が引き込まれている場合は、特に工事の必要はありません。

しかし、住まいに光回線が引き込まれていない場合は、引き込み工事が必要です。

特に3月~4月の週末は工事が殺到するため、工事の日程が先になる可能性もありますし、工事には本人の立会いが必要なため、都合も付けなければなりません。

また、引っ越しの際は解約をして、引っ越し先で改めて契約する必要があるので面倒です。

【速度・容量】固定回線はサクサク快適に使える

オンラインゲームや動画などを頻繁に利用するヘビーユーザーにとって、通信速度は気になるところですが、サクサク快適にインターネット接続をしたい人は、固定回線がおすすめです。

回線別の通信速度は以下の通りで、光回線が圧倒的な通信速度になっています。

回線の種類

通信速度(実測・下り)

ポケットWiFi

平均10Mbps

スマートフォン

平均200Mbps

光回線

平均400Mbps

ポケットWiFiやスマートフォンは、下り(ダウンロード)速度に比べて上り(アップロード)速度が格段に遅く、通信が混雑している時間帯や場所でも、速度が格段に遅くなります。

僕も、かつてポケットWiFiを使っていましたが、特にお昼の時間帯は混雑しており、つながってもスピードが遅かったです。

一方の光回線は、上り・下りとも速度が変わりませんので、動画のアップロードには非常に効果的です。

ただし、一般的なユーザーは、大容量の動画や画像を混雑時にアップロードする機会はありませんので、アップロードをしない、昼間や夜間などの混雑時を避けて通信するなどの条件ならば、ポケットWiFiでも十分にインターネットは楽しめます。

ポケットWiFiには月間の容量制限がある

利用可能なデータ容量は気になりますが、データ容量を気にする人にも固定回線がおすすめです。

一般的なポケットWiFiには、月7GBの容量制限があります、これを超えて通信をすると、月末までの通信速度が最大128Kbpsにまで遅くなってしまいます。

僕もポケットWiFiを使っていた時は、端末画面に表示される使用データ量を常にチェックし、超えないように注意を払っていました。

128Kbpsですと通信環境は以下のような感じです。

・メール…テキストのみの送受信は問題なし
・ツイッター…タイムラインの読込量が多いほど、アイコンや画像が多いほど時間がかかる
・LINE…メッセージ、無料通話とも特に問題なし
・YouTube…アプリ立ち上げまで1分以上、低画質でも頻繁に読み込み再生が続かない

LINEやテキストメールは問題ありませんが、動画再生や画像のダウンロードなどには、かなりのストレスです。

普通の人は容量制限は問題なし

ちなみに先述した月7GB制限ですが、ソフトバンクが発表している月7GBまでの目安は、以下の通りです。

・メール受信…1,870万通
・サイト閲覧…5
600ページ
・動画視聴(低画質)…33時間
・音楽のダウンロード…1,790曲

動画視聴のデータ量が多いのが一目瞭然ですが、低画質動画を1日1時間視聴すると決めていれば、問題はありません。
メールやサイト閲覧については、考慮する必要もないでしょう。

ちなみに、追加料金を支払うことで、速度制限を解除できるポケットWiFiもあります。

一方の固定回線には、基本的に月間のデータ容量制限はありません。

「容量制限なし」のポケットWiFiでも通信制限がある

ポケットWiFiの中には、月7GBの容量制限がないサービスもありますが、そのサービスでも通信制限が存在します。

一例を挙げますと、高速通信を直近3日間で合計10GB以上行なった場合、その翌日18時ごろ~翌々日2時ごろにかけて、高速通信が1Mbpsに制限されます。、

10GBは、高画質のYouTube動画ならば約13時間が目安ですので、動画やオンラインゲームをし過ぎると上限に達する可能性があります。

ただし、1Mbpsの速度制限がかかったとしても、ネットサーフィンには何ら支障はありませんし、YouTubeの動画も標準画質はさほどストレスなく視聴可能ですので、心配はいりません。

【コスト】ポケットWiFiの方がコストは安い

インターネットの契約において、コストは最も気になる項目の一つですが、ポケットWiFiの方がコストを低く抑えられます。

発生するコストを、回線別に比較してみましょう。

・工事費用
ポケットWiFi:無料
固定回線:2,000円~3万円程度

・契約事務手数料
ポケットWiFi、固定回線とも3,000円

・端末料金
ポケットWiFi:実質無料
固定回線:無料

・月額料金
ポケットWiFi:3,000円程度
固定回線:6,000円程度

・解約手数料
ポケットWiFi:9,500円~3万円程度
固定回線:8,000円~15,000円程度

ポケットWiFiは工事費用も掛かりませんし、端末も実質無料で提供されます。

月額料金も3,000円程度と、比較的お財布にやさしい料金設定です。

ただし、携帯電話と同様に「2年縛り」などがある場合がほとんどですので、その期間内に解約することで発生する解約手数料が高額ですので、契約期間は確認しておきましょう。

コストを重視するライトユーザーには、ポケットWiFiが向いています。

固定回線はコストが高い

一方の固定回線ですが、全体的にコストが高いです。

光ファイバーを直接PCなどにつなげば、端末の料金はかかりませんが、スマートフォンやタブレット端末をつなぎたい場合は、無線LANルーターを用意しないといけません。

ルーターは購入すると8,000円程度、レンタルの場合は月額400円程度の費用が発生します。

そして何より、工事費用が高いのが最大のデメリットです。

すでに光回線が引き込んであれば2,000円程度で済みますが、引き込み工事を行なう場合には、3万円ほどの工事費用を覚悟しなければなりません。

ただし、キャンペーンを利用すれば数万円のキャッシュバックを受けられる場合もあります。

僕も、ポケットWiFiの前には光回線を使っていましたが、キャンペーンを使って工事代金を無料にしてもらいました。

仕事で使う人や動画のアップロードやゲームを頻繁に行なう人は、先行投資と割り切ってください。

まとめ

ポケットWiFiは導入コスト、維持コストとも安いため、ライトユーザーやいざという時の予備の通信手段を持っておきたい人におすすめです。

また、ポケットWiFiは手続きも簡単で、引っ越しの際も特別な手続きが必要ありませんので、引越しや転勤が多い人にもいいでしょう。

一方の固定回線は、通信速度が速いので、動画の視聴・アップロードやオンラインゲームを頻繁に行なう、または仕事でストレスなく使いたいヘビーユーザーにおすすめです。

ポケットWiFi、固定回線ともキャンペーンを実施していますので、お得に加入しましょう